Little Tree

日々のいとなみのなかで感じた子どものこと、季節の移ろいやこころに映る風景

「松居直さんの講演会」・・・

2008-01-16 12:13:02 | Weblog
昨年末、ネット上でふとしたきっかけで見つけた「松居直さんの講演会」に
先週の土曜日、知人をお誘いして一緒に伺いました。


ちょうど8時頃から雨粒が落ち始めてきたので、役員の公園清掃は中止になって
自治会館に9時15分集合で、子供会の定例会が行われました。

思い返すと、昨年のこの会合に新役員として初めて参加したところから
子供会の役員活動が始まったんでしたね~!

盆踊り、神社祭り、運動会とビックイベントも何とかこなして

定例会も、2月に1回と公園清掃が3月まで
行事も、3月の歓送迎会と打ち上げを残すのみとなりました。

お陰様で会長さんを始めとして、ワイワイガヤガヤ…みんな気さくなメンバーに恵まれて
ここまで楽しく活動することができました。

10時に新しい役員の方が勢ぞろいして、会長や旧役員から活動のあらましをお話して
あとは、新しい方々のお話し合いで役割を決めていただきました。

『コレで、もうスグお仕事も、無事に終わりますね~!!』


さて、私は途中で抜けて
ふたつ先の駅にお住まいのTさんとK駅12時4分の電車で待ち合わせして
新宿の紀伊国屋サザンシアターに向かいました。

Tさんは、何度かコチラでもお話をした私の「読み聞かせの先生」です。

(もうお仕事も退職なさった10才以上も年上の、いろいろな意味でも大先輩なんです。)

それも偶然としか言いようのないきっかけで、知り合ったんですよ。

私がネットにつながるきっかけのひとつになった「親野智可等先生」のメルマガのご紹介の
子育てサイトの方のご紹介の絵本の頒布会の集まりに
「いつか、読み聞かせしたい」と想って何か参考になるかしらと
参加した際に、Tさんも聴きにいらしていました。

もう2年以上前になるので、その時に連絡先を教えていただいたのかさえ
記憶はハッキリしませんが
同じ沿線に住んでいらしたことなど、帰りがけにお話させていただきました。

その後、Tさんが宮沢賢治の朗読をする会にお邪魔したり
横浜で開かれた「ボートシアター」の劇を観にいったり…

アースプラザの講習会でご一緒したり、イロイロな機会にお話させていただいていました。

今回の講演会も、チケットを2枚予約して「もし良ろしかったらご一緒しませんか?」って
コチラからお誘いしてみました。

とっても、マジメで熱心に「読み聞かせ」に取り組んでいらして
それだけに、グループ活動の中ではご苦労をされることもあるそうです。

そんなお話を伺ったり、私も先日小学校で一年生にお話を読んだ時のことなど
お話させていただくのは、ほんとうに楽しいんです。

年齢に関係なく、興味も同じだったり
似たような感じ方をすることもあるのでしょうね。

南新宿の方へ行くのは私も初めてでしたが
ご一緒していただいて、無事早めに到着できました。

私は、先にお昼を済ませていたので、Tさんがお昼ご飯を召し上がるあいだ
順番の列に並んで席を取っておきました。

書籍コーナーで、いくつか手にとって迷いつつ「絵本のよろこび」「絵本を読む」を購入し
サイン会もあるとのことで、整理券をいただいて
ロビーで本を見ながら、Tさんを待っていました。

2歳くらいの男の子連れの若いご夫婦がいらして
ついついその可愛さに目がいって、声をかけてしまう…私でした。

Tさんと一緒に席について、往きの電車の中で
「Tさんがお話していらした『つるにょうぼう』のことが、
この本の中に書いてありましたよ。」と、先ほど買った本をお見せしました。

もう一冊の本は、NHKの「人間講座」のお話を収めたものとのことで
Tさんも番組をご覧になっていたそうです。

「私も本を見てきますね」と、Tさんがロビーに行かれました。

さて、程なくして司会の方が松居先生のプロフィールをご紹介になって

にこやかに微笑まれて颯爽としたお姿の松居先生が登場なさいました。

まずは、絵本を出版している者として

「一番大切なのは、読んでくださる読者の方、子どもたちです。

読者の方のお顔をみると、力をいただきます。ありがとうございます。」
というような内容のお話から始まりました。

松居先生の「絵本との出合いや関わり」「絵本の手触り」「本それぞれに音がある」

「戦争が終わって『生きる』というテーマにぶつかった時

トルストイ全集をお父さんに買ってもらって、むさぼるように読みふけったこと

そして『生きる支えをもらった』と想ったこと」「福音館書店を立ち上げる際のお話」

「はじめに『母の友』を出して、読者からのお便り支えられて

『子どもの側からの発想』を大切にした絵本作りをめざしてきたこと」

「数々の絵本作りの際の作家さんとのやりとり」「絵と言葉の持つ力」などなど

これまで、絵本と関わっていらした実体験から紡ぎだされる言葉は
心にしっかり届く、ほんとうに力強いものでした。

2時間が短く感じられる盛りだくさんなお話で、時間が許せばもっともっとお話を伺いたいと思いました。

そして、松居先生の生き生きとしたお話を伺って
私も元気が湧いてくるような気がしました。

質疑応答では、これから就職をめざしている若い方おふたりのご質問があって
私も思い切って手を挙げました。

「『母の友』が好きで、よく読んでいること

子育てをしながら、読み聞かせをしようと思って勉強していること

子どもに絵本や本の楽しさを伝えたいと思っているけれど
押し付けがましくなっていないか、気になっていること

何かアドヴァイスはありますか?」というようなことを伺いました。

「お母さんが好きで、楽しく読んでいることが大切なのでは。

ちなみに『母の友』は自社広告のみで作っているんですよ。」とのこと。

昨年末、図書館で一年分の『母の友』に目を通した際に感じていた
「子どもや親、そして社会に向ける目線の確かさ」の理由が

松居先生のお話を直に伺って
「なるほど~!確固とした信念に基づいていたからなんだなぁ」と納得しました。

「母の友」は、置いてある本屋さんが限られているので
今年は定期購読にしようかと思っています。

(「母の友でゆっくり子育て」というブログもあります!

そういえば…茂木先生が、雑誌の中で時々書評をお書きになっています!)

さて、サイン会では11番目に書いていただいて

もう一度「お話いただいて、ほんとうにありがとうございました。」とお礼申し上げました。

それから、Tさんが「お先にどうぞ」と言ってくださったので

ごあいさつをして、紀伊国屋書店の本店で開かれている
「安野光雅さん」の展覧会に行こうとしていると

「読み聞かせをなさっているんですか~?」と声をかけてくださった方がいました。

伺うと、お子さん4人をお育てのお母さんで(それも男の子4人!!一番下が6年生とのこと)

安野さんの展覧会のことを申し上げると、「私も行こうかしら~?」とのこと。

道が不案内の私は、あとを付いていくのみで、結局連れて行って頂くことになりました。

【紀伊国屋書店本店4階 画廊にて

■1月3日(木)~22日(火)※ 1月9日(水)、16日(水)休廊

安野光雅展   ワインの道小景 日本の山村小景(水彩画)】


会場には、(毎年カレンダーになっている)外国の風景や日本の風景が

何気ない筆遣いでありながら、見事に描き出されていました。


絵から少し離れて観ると…緑の風が吹きすぎていく様子や鳥の鳴き声が…
聴こえてきそうな気がしました。

部屋の中央に書籍や絵葉書のコーナーがあって、またまた気になる本を手にとって…

安野光雅著「絵の教室」とHPで観て、気になっていた「文庫手帳2008」と

「週間 司馬遼太郎」という、雑誌の特集号で

司馬さんの歩いた道を安野さんがスケッチをしながら追っていくのが興味深く
さらに、以前テレビで観た「第11回菜の花忌」シンポジウムの様子も載っているので…

計3冊購入してしまい…またまた「本に呼ばれて」しまいました。

(ちなみに「絵の教室」には、寺田寅彦さんの自画像やゴッホが取り上げられていて
雑誌には「平田オリザさん」の文章が載っていました!)

帰りがけ、Tさんがギャラリーにいらして

「やっぱり絵を観に来ました。では、また何かあったらお知らせしますね。」とおっしゃって
もう一度、ごあいさつをしてお別れしました。

次回の展覧会などのお知らせを送って下さるというので、入り口で住所氏名を記入して

そこで、初めてお互いに名前を告げて、Wさんとまた「子育て談義」をしながら
駅までの道を歩いていきました。

またどこかで…お目にかかることがあるかも…しれませんね~!


朝から夕方まで、盛りだくさんで
気がつくと「もうお夕飯のことを考えなくっちゃ~!」という時間です。

Y駅から家に電話をすると…男二人は、ずっとテレビ三昧の様子で
(ナルとの一挙放送にハマって…ただし、宿題の漢字ドリルは終わっているらしく…)

聞くと「家で食べたいから…」

「じゃぁ…何か買って帰るね…
荷物があるから、駅まで迎えに来てくれる~?」と、何気に言ってみて…

人の行きかうデパ地下で、アレコレ見繕って…家路に着きました。


帰って夕飯を食べながら…

コチラとしては「今日のお話のオモシロかったこと」を、一生懸命話したいのに…
相変わらずふたりは、テレビに夢中の様子。

「たまには、お母さんの話も聞いてよ~~!!」と、心の中で叫びつつ…

サッサと先にお風呂に入って、気になる本でも読みながら寝てしまおう…っと。


それにしても…

みんなそれぞれ…ホントウに『マイペースな家族』ですネ~!


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2 コメント

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いい講演会だったようですね…。 (コロン)
2008-01-16 12:27:54
「一番大切なのは、読んでくださる読者の方、子どもたちです。読者の方のお顔をみると、力をいただきます。ありがとうございます。」という松居直さんのストレートな思いから、松居さんが絵本に注ぐ愛情が切に伝わってきますね…。

絵本で何を伝えるのか…そこにはシンプルだけで深い、人生を生きるためのエッセンスが凝縮されていますものね。

人間が大事にしたい価値観をもって個に寄り添うためのアイテムとして、こんなに素晴らしいものはないかもしれません。

もう少し絵本の素晴らしさを見直してもいいのでは…なんて思う今日この頃です。
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ホントウに、絵本や本がお好きなんだなぁ・・・って思いました。 (風待人)
2008-01-16 12:57:01
コロンさま

そうですね~!!

さらに、絵本や児童文学は、子どもだけのものではなくて
大人も読んでオモシロくって

松居さんご自身も本は何度読んでも、また新たな発見があって
ホントウに素晴らしいものだとおっしゃっていました。

小さい頃は、まず耳から聞くことで
コトバやお話のオモシロさに惹かれていく・・・

素晴らしいことばの体験をしながら、感じる力や生きる力や
「コトバの土台」ができていく・・・とおっしゃっていました。

私のコトバでは伝えきれていないことがたくさんありますが

ほんとうに「人間にとって大事なこと」を、たくさん教えてくださいました!!
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