午後になって、今は雨は上がっているようですね。
今日は、NPO法人エッジによる活動の
「愛をはこぶ人キャンペーン主催シンポジウム2008シンポジウム
~ほんの小さなきっかけで、子どもたちに大きな未来を~」に、申し込みをしておりましたが…
諸般の事情により…というほどの大げさなことでもありませんけれど
休日を家族と一緒に過ごすことも、とっても大切ですし
何といっても、kirikouクンの算数ドリルのほうが大分滞っているようで
先ほどから、階下で夫が付きっ切り(?)で、格闘しているところなんです。
役割分担といいましょうか…こういう時には
母親としても、いろいろ想うこともありつつも、遠めからそっと見守ることにしております。
サテ…
画家のマッケンジー・ソープさんが来日中とのことで(以下引用)
2008年11月15日(土)~11月24日(月・祝)の期間、
愛をはこぶ人キャンペーン主催により、ホテルオークラ東京別館1階ロビーにて
『マッケンジー・ソープ来日絵画展』~英国ベストセラーアーティストが描く人生賛歌~
を開催中とのことですので、機会がありましたら
私もぜひ観にいきたいと思っております。
ついでにネットをアレコレ彷徨っておりましたら…
またまた、これまで知らなかった面白いサイトやお知らせを見つけました。
一つは、「アーサービナード」さんの講演会のお知らせで
その方のコラム「アーサーの日本語つれづれ草」が載っている
「ウェブ日本語」というサイトもありました。
そういえば、12月5日には、第7回フェリス女学院大学 日本文学国際会議
『日本語教育の現場』が開かれるとのこと。
日本語を学んでいる外国の方も、たくさんおいでのようですし
日本人としても、様々な外国語を学ぶことも必要のようですし
これからの言葉の世界も、まさにボーダレス…なのかもしれませんね。
ということで、そろそろ堀田善衛展について
何がしかのことをお話できたら良いのですけれど…
私の持ちあわせている言葉には、到底届かないほどの大きな方に想われて
いくつか印象に残ったことのみ、メモ書きする位しかできそうにありません。
ぜひ、機会がありましたら、直接にご本や展示などに触れていただけますように!
ということで、(昨日は、新潟へ帰る母を横浜駅で見送ってから)
桜木町駅から、バスに乗って「みなとの見える丘公園」まで向かいました。
地下鉄ではなく、地上を走るバスから見える季節の風景も格別で
目の前を一瞬横切った「日本大通りの銀杏並木」も、それは見事な黄色に染まっていました。
前の座席に座っていらした老夫婦の方も、その鮮やかな色について
「陽の当っているところから、色づくのね…」と話していらして
ついつい、おふたりのお話に耳を傾けてしまいます。
今年の紅葉は、台風の影響もほとんどなかったせいでしょうか?
急に冷え込んだこともあるのでしょうか?ほんとうに綺麗に色づいていますね~!
バスを降りて、文学館へ向かって歩いていると、先ほどのご夫婦もいらっしゃって
伺ったところ、同じく「朗読」を聴きにおいでとのこと。
ひとしきりお話をしながら、ローズガーデンまでご一緒しました。
3度目の文学館ですので、2階に上がって開場を待って
(そういえば、夏八木勲さんの奥様もお見かけしました。)
席を取ってから、一階に下りて、開演までの時間に
大型スクリーンで「堀田善衛氏による人間大学~時代と人間~」の映像を観ました。
おいくつの頃の映像でしょうか?
かくしゃくとした話しぶりと背筋のピンと伸びている
その方の生きていくうえでの姿勢も、そのままに窺わせるご様子でした。
会場内は、さすがにご高齢の方の割合が多く感じられましたが
配布された朗読の資料の解説もわかりやすく、作品の背景を教えてくれています。
壇上に颯爽と現れた夏八木勲さんは、お声もよく響いていらして
ここぞというセリフは、ひときわ力強く聴こえてきますし
決して大きな声ではなく、淡々としているにもかかわらず
前後半のそれぞれ30分ほどがよどみなく、メリハリを感じさせる朗読になっていました。
文字だけで読んで、想像していた「方丈記私記」の場面が
色のついた立体感を伴った映像のように、目の前に浮かんでくるような…
そんな思いがいたしました。
朗読の終了後、ようやく展示の方を観ることができました。
作家の生い立ちから、作家として書かずにはいられなかった(であろう)
状況に至る様々な過程を、丁寧に順を追って知ることができる展示になっていて
ほとんどの作品を読んでいない私にとっても、
作家の目線とその観ていたものを追体験しながら
作品の背景を想像することができて、とても興味深く感じました。
いくつかの言葉を、メモに書き写してまいりましたが…
(判読不明なところもあって、やや正確さに欠けるかとは想いますが…)
「眼に見えたものは表現しなければならぬ」
『Y字橋スケッチ(というメモ書きより) 「時間」と「存在」を具象化し
「過去現在未来にわたる記憶の薄暗い無限空間のなかに異様に上下左右に結節している」中心点に人間存在をおいている。』
(そのままでは、すぐには理解しがたいイメージですけれど…
何やら、とても気にかかりました。)
さらに、フランスの16~17世紀の争乱の中にあって「随想録(エッセー)」を書き残した
ミシェル・ド・モンテーニュを描いた『「ミシェル城館の人」を書くことによって
(戦時中に考えていた、もろもろの)重たいテーマから解放された』とのこと。
1987年にスペインより帰国して後は、(以下引用)
『 Back to the Future! 未来からの挨拶
…東西ドイツの統一、湾岸戦争、ソ連の崩壊、EUの統合など、近代世界の枠組みが崩壊し、新たな混乱の時代が幕を開けようとする現代に向けて多くの文明批評を書き続け、未来の確かな設計図を描くために過去の歴史を見つめることの大切さを読者に向けて訴えていた。』そうです。
そして、1998年80歳の時に
最後に書いていらした批評のタイトルが『天上大風』との事。
過去と現在の乱世のありさまを、まるで鴨長明のように
ご自分の足でお出かけになって、ご自分の眼と感覚で確かめにいらした方…だったのでしょうか?
売店で手にとって買い求めたのは…
堀田善衛/司馬遼太郎/宮崎駿の鼎談集「時代の風音」(1992年単行本刊行)と
堀田善衛著「めぐりあいし人びと」の文庫本2冊です。
後者は、堀田さんが自由に語る人物回顧を連載した「青春と読書」をまとめたものだそうで
その生き生きとした話しことばから、その方の語り口や姿が
私にはとても身近に感じられました。
(以下、橋本進氏の解説『堀田さんの「重層史観」に魅せられて』より引用)
『 堀田さんの自伝的回顧の醍醐味は、堀田さんの深い教養と、みごととしか表現のしようのない「精神の自由さ」と、世界のいずこへも出かけて行って考え、行動しつつ書いたその人生が紡ぎ出したものであるのだろう。』
展示の後半は、スタジオジブリによる
堀田善衛さんのお書きになった世界を「もしもアニメーションで描いたら…」
というイメージをカタチにする過程を見せてくれるもので
鴨長明や藤原定家などの人物設定や背景を描いた作品など、とても面白かったです!
小説や物語を描くということは…
作者の想い描く人物に、血の通った「身体」を与え
ものを想い言葉を語る「心」を与え、その人物が生きていた世界(時間と空間?)を
作り出していく作業なのでしょうね…
ということで…昨日の夕方までに書きかけていた続きに
朝方、目が覚めてから少しばかり書き足して、ようやくここまで辿りつきました。
カーテンを開けると、曇った窓ガラスの向こうの空も少しずつ明るくなってきています。
眼を凝らして空を観上げると…どうやら雲も切れかかって
週明けの今日は、きっと気持の良いお天気になりそうです!!
皆様も、きれいな水色の空に映える黄葉を探しながら
お心も晴れやかな、お健やかな佳き一日をお迎えくださいネ!!
今日は、NPO法人エッジによる活動の
「愛をはこぶ人キャンペーン主催シンポジウム2008シンポジウム
~ほんの小さなきっかけで、子どもたちに大きな未来を~」に、申し込みをしておりましたが…
諸般の事情により…というほどの大げさなことでもありませんけれど
休日を家族と一緒に過ごすことも、とっても大切ですし
何といっても、kirikouクンの算数ドリルのほうが大分滞っているようで
先ほどから、階下で夫が付きっ切り(?)で、格闘しているところなんです。
役割分担といいましょうか…こういう時には
母親としても、いろいろ想うこともありつつも、遠めからそっと見守ることにしております。
サテ…
画家のマッケンジー・ソープさんが来日中とのことで(以下引用)
2008年11月15日(土)~11月24日(月・祝)の期間、
愛をはこぶ人キャンペーン主催により、ホテルオークラ東京別館1階ロビーにて
『マッケンジー・ソープ来日絵画展』~英国ベストセラーアーティストが描く人生賛歌~
を開催中とのことですので、機会がありましたら
私もぜひ観にいきたいと思っております。
ついでにネットをアレコレ彷徨っておりましたら…
またまた、これまで知らなかった面白いサイトやお知らせを見つけました。
一つは、「アーサービナード」さんの講演会のお知らせで
その方のコラム「アーサーの日本語つれづれ草」が載っている
「ウェブ日本語」というサイトもありました。
そういえば、12月5日には、第7回フェリス女学院大学 日本文学国際会議
『日本語教育の現場』が開かれるとのこと。
日本語を学んでいる外国の方も、たくさんおいでのようですし
日本人としても、様々な外国語を学ぶことも必要のようですし
これからの言葉の世界も、まさにボーダレス…なのかもしれませんね。
ということで、そろそろ堀田善衛展について
何がしかのことをお話できたら良いのですけれど…
私の持ちあわせている言葉には、到底届かないほどの大きな方に想われて
いくつか印象に残ったことのみ、メモ書きする位しかできそうにありません。
ぜひ、機会がありましたら、直接にご本や展示などに触れていただけますように!
ということで、(昨日は、新潟へ帰る母を横浜駅で見送ってから)
桜木町駅から、バスに乗って「みなとの見える丘公園」まで向かいました。
地下鉄ではなく、地上を走るバスから見える季節の風景も格別で
目の前を一瞬横切った「日本大通りの銀杏並木」も、それは見事な黄色に染まっていました。
前の座席に座っていらした老夫婦の方も、その鮮やかな色について
「陽の当っているところから、色づくのね…」と話していらして
ついつい、おふたりのお話に耳を傾けてしまいます。
今年の紅葉は、台風の影響もほとんどなかったせいでしょうか?
急に冷え込んだこともあるのでしょうか?ほんとうに綺麗に色づいていますね~!
バスを降りて、文学館へ向かって歩いていると、先ほどのご夫婦もいらっしゃって
伺ったところ、同じく「朗読」を聴きにおいでとのこと。
ひとしきりお話をしながら、ローズガーデンまでご一緒しました。
3度目の文学館ですので、2階に上がって開場を待って
(そういえば、夏八木勲さんの奥様もお見かけしました。)
席を取ってから、一階に下りて、開演までの時間に
大型スクリーンで「堀田善衛氏による人間大学~時代と人間~」の映像を観ました。
おいくつの頃の映像でしょうか?
かくしゃくとした話しぶりと背筋のピンと伸びている
その方の生きていくうえでの姿勢も、そのままに窺わせるご様子でした。
会場内は、さすがにご高齢の方の割合が多く感じられましたが
配布された朗読の資料の解説もわかりやすく、作品の背景を教えてくれています。
壇上に颯爽と現れた夏八木勲さんは、お声もよく響いていらして
ここぞというセリフは、ひときわ力強く聴こえてきますし
決して大きな声ではなく、淡々としているにもかかわらず
前後半のそれぞれ30分ほどがよどみなく、メリハリを感じさせる朗読になっていました。
文字だけで読んで、想像していた「方丈記私記」の場面が
色のついた立体感を伴った映像のように、目の前に浮かんでくるような…
そんな思いがいたしました。
朗読の終了後、ようやく展示の方を観ることができました。
作家の生い立ちから、作家として書かずにはいられなかった(であろう)
状況に至る様々な過程を、丁寧に順を追って知ることができる展示になっていて
ほとんどの作品を読んでいない私にとっても、
作家の目線とその観ていたものを追体験しながら
作品の背景を想像することができて、とても興味深く感じました。
いくつかの言葉を、メモに書き写してまいりましたが…
(判読不明なところもあって、やや正確さに欠けるかとは想いますが…)
「眼に見えたものは表現しなければならぬ」
『Y字橋スケッチ(というメモ書きより) 「時間」と「存在」を具象化し
「過去現在未来にわたる記憶の薄暗い無限空間のなかに異様に上下左右に結節している」中心点に人間存在をおいている。』
(そのままでは、すぐには理解しがたいイメージですけれど…
何やら、とても気にかかりました。)
さらに、フランスの16~17世紀の争乱の中にあって「随想録(エッセー)」を書き残した
ミシェル・ド・モンテーニュを描いた『「ミシェル城館の人」を書くことによって
(戦時中に考えていた、もろもろの)重たいテーマから解放された』とのこと。
1987年にスペインより帰国して後は、(以下引用)
『 Back to the Future! 未来からの挨拶
…東西ドイツの統一、湾岸戦争、ソ連の崩壊、EUの統合など、近代世界の枠組みが崩壊し、新たな混乱の時代が幕を開けようとする現代に向けて多くの文明批評を書き続け、未来の確かな設計図を描くために過去の歴史を見つめることの大切さを読者に向けて訴えていた。』そうです。
そして、1998年80歳の時に
最後に書いていらした批評のタイトルが『天上大風』との事。
過去と現在の乱世のありさまを、まるで鴨長明のように
ご自分の足でお出かけになって、ご自分の眼と感覚で確かめにいらした方…だったのでしょうか?
売店で手にとって買い求めたのは…
堀田善衛/司馬遼太郎/宮崎駿の鼎談集「時代の風音」(1992年単行本刊行)と
堀田善衛著「めぐりあいし人びと」の文庫本2冊です。
後者は、堀田さんが自由に語る人物回顧を連載した「青春と読書」をまとめたものだそうで
その生き生きとした話しことばから、その方の語り口や姿が
私にはとても身近に感じられました。
(以下、橋本進氏の解説『堀田さんの「重層史観」に魅せられて』より引用)
『 堀田さんの自伝的回顧の醍醐味は、堀田さんの深い教養と、みごととしか表現のしようのない「精神の自由さ」と、世界のいずこへも出かけて行って考え、行動しつつ書いたその人生が紡ぎ出したものであるのだろう。』
展示の後半は、スタジオジブリによる
堀田善衛さんのお書きになった世界を「もしもアニメーションで描いたら…」
というイメージをカタチにする過程を見せてくれるもので
鴨長明や藤原定家などの人物設定や背景を描いた作品など、とても面白かったです!
小説や物語を描くということは…
作者の想い描く人物に、血の通った「身体」を与え
ものを想い言葉を語る「心」を与え、その人物が生きていた世界(時間と空間?)を
作り出していく作業なのでしょうね…
ということで…昨日の夕方までに書きかけていた続きに
朝方、目が覚めてから少しばかり書き足して、ようやくここまで辿りつきました。
カーテンを開けると、曇った窓ガラスの向こうの空も少しずつ明るくなってきています。
眼を凝らして空を観上げると…どうやら雲も切れかかって
週明けの今日は、きっと気持の良いお天気になりそうです!!
皆様も、きれいな水色の空に映える黄葉を探しながら
お心も晴れやかな、お健やかな佳き一日をお迎えくださいネ!!