Little Tree

日々のいとなみのなかで感じた子どものこと、季節の移ろいやこころに映る風景

近道、回り道、寄り道、そして・・・

2007-01-04 22:42:57 | Weblog
ふと気になる言葉が、浮かびました。

「これ」といった特別なもの・ことについて、考えていたわけではありませんけれど…
道の途中で立ち止まって、今いるところをふと見回してみると…


それは「近道かしら?と思ってきたけれど…」

「ひょっとして、とんでもなく回り道だったかも知れず…」

「急いでいないわけでもないけれど、思い切って寄り道をしてみるのもいいかしら?」

ということが、いままで生きている間に、
振り返ってみると、何回かあったような気がいたします。

そのときそのときに、迷ったり悩んだりしながらも
結局のところ、「エイヤ!」って思い切って選んだひとつの道しか
すくなくともその時には、人は通っていくことは、できないのでしょう…

けれど、そのときには、結果がどうであれ…

もう少し長い時間軸をたどってみれば、違う道を通りながら
最後には、納得のいくところに着くこともあるし

不本意な選択をしながらも、その先で納得のいくことを見つけることもあるでしょう。

行き着く先は、まったく違っても、自分の選択に納得できていれば

もしかしたら…もしかしたら…結果の如何について
それほど悔いることはないのでしょうか?

けれど、自分の選択の及ばない、外界からの大きな変化や事故などで
その行く先を、大きく変えざるを得ない…そんなことがあるとしたら。

その、やりきれなさや、納得のいかない思いや、喪失感のようなものを
洗い流したり、かたまったこころを溶かしていくのは…

ほんとうに大変な心の痛みを伴うばかりか、とても長い時間が必要なのかもしれませんね。

実は、今日のNHK教育TVの冬休み放送で、現場から学ぶ道徳番組『道徳ドキュメント』の

「人生はチャレンジだ」のシリーズ
を観ました。(普段は、水曜日AM9:00~金曜日AM10:00~)

「命の大切さを伝えて」(2月7、9、14、16放送)
交通事故で息子を失った鈴木共子さんが企画した“生命のメッセージ展”には、
鈴木さんと同じ悲しみを持つ人たちが集まるようになった。
鈴木さんの思いを描く。

「命ってあったかい」(3月7、9、14、16放送)
小学生が誕生の瞬間を体感!助産師が行うユニークな取り組み。 (引用ここまで)


「命の大切さを伝えて」では、理不尽な出来事などで、
お子さんを亡くされた方の悲しみとつらさが、痛いほど伝わってきました。

反対に「命ってあったかい」では、お母さんのお腹のなかで
赤ちゃんが、育っていくことの素晴らしさと
自分にとって、お腹の中にいる子どもとのつながりや出会いが
どんなに、かけがえのないものであるかを、思い出させてくれました。

kirikouも一緒に観ていましたが、自然の成り行きで、思わず後ろから抱きとめて

「ほんとうに、kirikouのことが、大切なんだよ~」と言いました。

kirikouも、照れたような顔をしていましたけれど
なかなか、そんな言葉をかける機会は、ないものなので
日頃、言えない、けれど大切なことを話すよいきっかけになったと思います。


子どもたちが、授業でこの番組を見たときの反応なども、とても気になるところですが
子どもたちなりの、感性でいろいろと感じることもあるのでしょうね。


さて、いまどんなところに寄り道しているのかと言うと…

先日「子どもからの発信」と言うタイトルを挙げただけで
その続きを書かないで、そのままになっております。

実は、他にも本を読み返したり…まったく別のことが気にかかったりして…
そうこうするうちに、また面白い本やTV番組を見つけてしまいました。


最後に、そんなことなど、すこしだけお話しておきます。

ひとつめは…

ゲド戦記の原作者として、皆さまもご存知のアーシュラ・K・ル=グウィンさんの
「ファンタジーと言葉」について、読みかけにしていたところ

『雑念する「からだ」』のRYOさまが、素敵なお話を書いていらっしゃいました。

その内容については申し上げませんが、波長(というようなものがあるとしたら)
私が思っているだけかもしれませんが
私の中のそれと、どこか重なるところを持っていらっしゃるように感じています。

さて、いつかもうひとつの『リトル・トリー』という物語のことも書いてみたいと思っております。

小さなアメリカ・インディアンの物語で、この本を読んだことをきっかけにして
先ほどのル=グウィンさんのお父さんと親交のあったインディアンについて
ル=グウィンさんのお母さんがお書きになった「イシ」という本も
読みたいと思っています。

話は、どこからかつながっていって
日本の民俗学や人類学と言われる分野も、とてもオモシロそうです。

まだこれから、時間があったら、もっと読みたい本は限りなくあって

柳田國男さん折口信夫さん、そして南方熊楠さんという
有名な方々のお名前を耳にして、いろいろ眺めていくと…またどこへ行くやら
不思議な世界が、待っているような気がしてワクワクしてしまいます。

ついでに、3月2日には茂木先生と中沢新一さんの対談が
朝日カルチャーセンターで、開かれるそうです。

こちらも、できたらお話をうかがってみたいですね。

それから、昨日の新春エッセー「よく生きよく死ぬために 五木寛之・塩野七生」
も示唆に富むお話でした。

今朝の生活ホッとモーニングは、日野原重明さんの生き生きとしたお話でしたし
明日は、瀬戸内寂聴さんのお話が伺えるそうです。

もうひとつ、このところ気になる本や人を検索すると、
たいてい行き当たるのが、松岡正剛さんの「松岡正剛 千夜千冊」というサイトです。

ほんとうにいろいろな本を、こんなにたくさん読んでいらして
そのうえ、お書きになっているものが、それはそれは面白くって、
その背景や経緯までもが、詳しく語られていると思います。

もちろん、本の読み方、感じ方は、人それぞれで千差万別ということをふまえても
とっても、興味深い方だと思っておりましたら…

NHK・BS2の1月14日の週間ブックレビューの特集にご出演とのこと。

「知の編集工学」や「フラジャイル」「花鳥風月の科学」は
興味があって、飛ばし読みで覗いてみましたけれど、
私にとっては、とても気になることがいろいろと書かれています。


それにしても、なんでこんなことが、こんなにも気にかかってしまうのか?

自分でも、よくわからないのですけれど…

どうも「アンテナ」にひっかかってしまうので…

という、ずいぶんとおかしな答しか、いまのところ申し上げられません。


そんなわけで、何処へ向かっているのかも定かではない上に

時には、大きく横道にそれてしまいそうで、近道とはいえないまま

回り道やら寄り道ばかりになりそうです。

どこかに一本、心棒を立てながら、その周辺をアチコチ歩き回れたら…

ほんとうに、いろいろなことに出会えるような…予感がしています。

みなさまにも、どこかピンと来るものが、たくさん見つかりますように…


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6 コメント

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言及ありがとうございます。 (RYO)
2007-01-05 08:29:11
風待人さん、こんにちは。
私のエントリーに言及していただいてありがとうございます。

柳田國男、宮本常一、折口信夫、南方熊楠といった「生活者の知」を掘り起こした人たちはホントに偉大ですね。
民俗学って私のなかでは「流れ去ってゆくものを素描する」というようなイメージがあって、もしかしたら時代の移り変わりの中で消え去っていってしまったかもしれないものを後世に残すという、それも浸って感じて交流して素描するという、アグレッシブな関わり方をしているように思えてとっても魅力的です。
民俗学の研究の仕方には、私もずいぶん勉強させていただきました。

松岡正剛さんもいいですね。
「千夜千冊」はウェブでもちょこちょこ読みましたが、最近どかんとシリーズで本が出ましたね。とても買えそうにない豪華さと量でしたけれども(笑)。

最近、正剛さんの『17歳のための世界と日本の見方』(春秋社)という本が出ていて、さっそく買ってみたんですが、「17歳のため」と題するだけあってとても分かりやすく(!)、そして日本も西欧もまんべんなく網羅しているので、けっこういいかもしれません。

私もまだ読んでいないんですけど、さっそく次に読んでみようと思っています。
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『17歳のための世界と日本の見方』ですか? (風待人)
2007-01-05 08:39:04
RYOさま

こちらこそ、コメントいただいて、ありがとうございます。

正剛さんのタイトルを見ただけでも、目指しているところが
なんとなく感じられますね~

大人の私たちもですけれど・・・
子どもたちに、いわゆる学力とかいうのではない
「学ぶ事の楽しさ」を、知ってもらいたいなぁ・・・と想う今日この頃デス。

これからスクーリングなので・・・帰ってから、また伺いますね!
返信する
新年のご挨拶 (オニオン)
2007-01-05 10:31:54
ご無沙汰しております。
おくればせながら新年のご挨拶に参りました~。いかがお過ごしだったでしょうか?こちらは、仕事がお休みの分、家の事がドーンとなだれてきておりますが、毎度毎度の日常です。

今年も風待人さまや皆様により良い年となりますように。
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お元気でいらっしゃいましたか? (風待人)
2007-01-05 22:26:50

オニオン さま

ようこそ、お越しくださいました!

お正月は、さぞにぎやかにお過ごしでいらしたのでしょうね!

私は今日は、今期最後のスクーリングがありました。

学ぶ事の楽しさ、いろいろな方とつながることのありがたさを知ることができました。

さらに、実際の対応が「いかに大切で」「いかに進んでいないのか」
「いかにタイヘンでも、一歩ずつやってくしかないのか」を思い知ると同時に
自分自身の課題や得意不得意も、見えつつあるというところでしょうか?

1月中にレポートを4つ仕上げて、無事通ったら
LD学会のポイント振り替えをします。

また来年度も、できる範囲で続けたいと思っていますが
なかなか少しずつしかできないかもしれません・・・

オニオン様にも、ぜひお目にかかってお話できることを
楽しみにしております。
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遅ればせながら・・・。 (銀鏡反応)
2007-01-08 16:33:17
>風待人さま
人生、いろいろと寄り道して、いろんなことを学んで、一所懸命考えて、明日を目指して生き抜くことがやっぱり大事ですもんね。

母の命と子の命・・・たとえ死別しても、一度つながれた母子の絆は永遠だと思います。

ところで、最近私個人としては、世間でいう「勝ち組/負け組」と本当のそれとの違いについて、真剣に思いをいたすことがあります。

そして一応、出した結論としては、何があってもいまある環境でがんばる人、自分のドジや不運などを他の所為にしない人が本当の勝ち組になれる人だということです。

今月の14日、20日に茂木健一郎先生のトークショーがあるのでそっちにとりあえずは行きますが、3月2日の朝カルでぜひ、お目にかかれれば・・・。と思っております。
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いろいろと考えることも・・・ (風待人)
2007-01-08 22:18:42
銀鏡反応 さま

こんばんは!!

またCafeにいらしていて、私としては、とってもうれしいです!!

あまり,気を張りすぎずに、リラックスするのもいいのではないでしょうか?

いろいろ迷ったり、考えたり・・・するから人生オモシロイ・・・
という気もいたします。

価値観はいろいろなわけで、自分の中で良しと言えるものが見つかれば
他人との比較は無用で「勝ち・負け」ということを気にする必要もないような・・・

比較ではなくて、自分に自信をもったり、自分にOKを出すことができたら
もっと、人生が楽しいし、たとえ大きな壁にでも立ち向かえるような
そんな気がしています。

3月の朝カルでは、ぜひ一緒にお話しましょうね!!
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