長かった。
あれから3ヶ月、毎日設計&製作の日々であった。
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そしてついに完成。小型エンクロージャーにアンプとサブウーファー回路を付け、
しかもMDプレーヤーとI-PODの再生が可能なスーパーミニオーディオだ。
ここにその苦難の製作ドキュメンタリーを記す。
オーディオの名前は「水月」
「うつるとも 月も思わず うつすとも 水も思わぬ 猿澤の池」
という無外流の教えを読む百足伝の中の一首。
ライブではない間接的な媒体を通して楽しむ音楽も、この一首に通じる。
5月の連休に基本設計を行い、修正を重ねて、6月に材料を買い込み
板をカットして組み立て始める。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/73/b055880ff5d5d1accd5ecdca2490d263.jpg)
概観が完成した。
どんな音が出るか、ユニットをつなげて視聴してみる。
この瞬間がうれしい、楽しい。
やや、薄っぺらな音だが、徐々に調整だ。
7月に入り、色塗りだ。
今回は高級路線なのでやはり漆でしょう。
合成黒漆を5回塗っては、水で研ぎまた塗ってを繰り返した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/3f/eb58c4bb0d38ca8febe5b4edc93945da.jpg)
漆塗りがきりがない。満足いくまで塗ってたらあと5年はかかるので、
適当なところで妥協して、これで完成。
どうです、この艶! 鏡みたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/8c/2dfcb53aff9bd8aa56058f40ee98ee5a.jpg)
ここに、蒔絵細工を施して、「月と雁&水月とめだか」を表現するのだが、
これは秋までかかりそうだ。
昔買ったI-PODのプレーヤーをばらして、ノコギリで切って、大きさを調整して
「水月」の部品として組み込んでいく。
(おぉ、ピッタリだ!)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/66/ece751f775c933f4554c896b797b383e.jpg)
FOSTEXのFE83Eのスピーカーユニット3発を組み込む。
正面を向いているのはバスレフのスピーカー。
高音から中・低音域までカバーするが、箱の大きさの関係上、低音が欠ける。
これをカバーするのが、上部についているサブウーファー用スピーカーだ。
このサブウーファーもバスレフ構造になっており、無指向性の低音が響くのだ。
ここで、ミス発覚。
MDプレーヤーを内臓する予定だったが、電源ジャックと出力ジャックの端子の
寸法を考慮しておらず、内蔵できない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_naki.gif)
MD聴くときは、このようにかっこ悪い状態で聴かなくてはならない。
気力があれば、もうちょっと加工して解決しようと思う。
どうです。この姿。何故美しく感じるかというと、
全ての設計には1:1.6の黄金律を取り入れているのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/5d/e8e40e0cdf0acae65e27494ce1459379.jpg)
部屋のインテリアにもばっちりだ。
肝心の音はというと、うーんいまいちです。
ユニット自体、もうちょっとエージングしなくちゃいけないのと吸音材を調整して
BOSEのWAVE RADIO を上回りたい。
これで製作費用は、1万円くらいだ。
商品化できるか。