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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[エビ] 食生活について語ろう

2020年12月23日 | 美容ダイエット

・🦐エビPrawn, Shrimp, Lobster えび
 例年ですと今の時期は、クリスマス、忘年会、新年会へと続きます。エビが、宴会に登場することが、多いですね。新型コロナウイルスの影響で飲み会のままならない昨今ですが、この時期の旬な情報だけでもお受け取り下さい。
日本では、蝦、海老、欧米では、Prawn, Shrimp, Lobsterとしています。その違い、由来は何なのでしょうか。
古名で「葡萄色」と書いて「エビイロ」と読み、深い赤紫色の今日で言うブドウ(葡萄)に似た色を指します。色の原料となる山ブドウが、かつて「エビカズラ」と呼ばれていたことに由来しているようです。
新井白石の「東雅」(1719年)には、「エビは其の色の葡萄(えび)に似たるをいひ、 俗に海老の字を用ひしは、その長髯傴僂(ちょうぜんうる)たるに似たる故也」との記載があり「えび」は、元々は葡萄のこと、あるいはその色のことを指す言葉でした。
葡萄(えび)の色に似ていることから、しだいに蝦・海老のことを「えび」と呼ぶようになったといいます。現在でも「葡萄色」と書いて「えびいろ」とも読まれています。
エビは、すでに平安時代(794年~1192年)から祝い事の飾りなどとして使われていました。和名抄(923~930年)に鰕(か)の記載があり、万葉集(8C:奈良時代)の歌集の万葉仮名で衣比(えび)と読んで俗に海老という字も用い書かれています。
室町時代(1338年~1568年)の書物で、えびの姿、形が、老人のように腰が曲がっていて、さらにヒゲがあることから、海の翁(おきな:老人の敬称)、さらに女房言葉として「かがみもの:屈み物」ともいわれていたようです。
またエビの触角が、髭のように長いので、長いことに引っ掛け、長寿のめでたいことにつながっています。海老の漢字は、当て字(国字:日本で作られた漢字)であり長い触角(ひげ)と曲がった腰を老人に見立てたものと諸説あります。

中国では、大きなイセエビは龍蝦、中ぐらいのクルマエビは大蝦、小さなエビは蝦の字が使われます。漢名を蝦魚としています。
古くに東北・北海道が蝦夷(えぞ・えみし・えびす)地と呼ばれていましたがエゾ・エミシの語源は、アイヌ語で「人間」という意味のenju・emchiuからといいます。
夷(イ・えびす・えみし)の字を分解すると古い形で大と仁で立派な人物で蝦夷という漢字は、 さらにアイヌ民族がエビ(蝦)のような長いヒゲが特徴的で夷(未開の民族)だったことからいわれている説もあります。
また、この蝦夷(えぞ)のエとウオ・イオの音が転じたものと考えられます。
さらに、えびは、歩行類(伊勢海老・ロブスターLobster)と、遊泳類(車蝦・プローンPrawn)に分けることもあるようで、定まっていません。
どうやら、エビの海老は日本での当て字、蝦は中国で用いられている漢字のようです。さらに蛯、鰕、螧、魵との表記もあります。

分類学上エビは、甲殻類(えび、かに、しゃこ、あみ)のうち長尾類〈ちょうびるい〉に属し、エビは、歩行類(伊勢海老・ロブスター・ざりがに・うちわえびなど)と、遊泳類(車蝦・プローン・タラバエビ・手長エビなど)にも分けられています。厳密な蝦、海老の区別はしていません。

欧米では、大型の歩行類のものをロブスターLobster、遊泳類をプローンPrawn、小型のものをシュリンプShrimp(サクラエビ・芝エビなど)と呼んでいます。


クリスマス、お正月が近いですから、アメリカンロブスター、伊勢海老、その他のえびについて 簡単にまとめました。
◇アメリカンロブスター Lobsterあめりかんろぶすたー
  アカザエビ科、別名オマールエビとして知られます。北アメリカ大西洋沿岸の岩礁域の海底に歩行型で単独で生息していることが多く、ロブスターは、ヨーロピアンロブスターとアメリカンロブスターがあります。
ザリガニの仲間で前脚(まえあし)に大きな形の異なる一対のハサミ、小さい硬いとげがあります。腹部の側面にも硬く尖ったとげが並んで、体表は、暗褐色でとげはありません。
高級食材として塩湯で蒸して白色の肉質が良く冷製、温製でレモン、バターを添えオードブル、コキール、縦に切ってクリームソースなどで調味し焼き物などに利用します。生き作りで刺身、しゃぶしゃぶにもしています。

◇伊勢海老Lobster,Japanese spiny lobster いせえび
  イセエビ科、幼生期間が長くその間の死亡率も高い事など人工養殖の難しさがあり進んでいません。
数量が少なく輸入物(カリブ、アフリカ、オーストラリア)が多く日本では、県別漁獲は千葉県が多いのですが三重での水揚げも多くイセエビといいます。
さらに磯に多くいることから「イソエビ」、「威勢がいい」からイセエビになったという説があります。
30cm内外のものが、色彩、形がよく腰が曲がるほどの長寿を祈る祝い事の飾り物に利用しています。
おいしいもの(旨みの成分:ベタイン・アルギニン)の象徴とされ活きづくりで食感、甘味が程よく刺身、酢のもの、鬼殻焼き、具足煮、グラタンとして料理しています。
加熱は、収縮、旨みの損失が激しいので短時間としましょう。死後の軟化が極めて速く新鮮なものを用います。
生100g中でエネルギー92kcal、たんぱく質20.9g、脂質0.4gを含みます。赤色のカロテノイド色素(アスタキサンチン)が茹でる(70℃)ことによって分離されて現われることによるものです。

他に、この時期によく使われているエビ類では、
◇牡丹海老Botan shrimp(タラバエビ科)、エメラルドグリーンの卵は美味で、肉質は、甘海老に似てやわらかく甘みがあり、刺身、寿司ネタ、冷製盛り合わせ、カクテル、サラダ、椀だね、てんぷらにしています。
◇芝海老Shiba shrimp(クルマエビ科)、昔、東京芝浦でよく獲れたことが名前の由来といいます。現在の国内の主産地は、瀬戸内海、九州産が多くを占めますが輸入物が増加しています。
10月~翌年1月ごろまでを旬とし旨みがあり味が淡白で、生きたものを生で食べるのが一番美味、寿司ネタ、天ぷら、串焼き、椀だね、煮込み、サラダ、グラタン、干し海老に利用しています。
◇車蝦Tiger prawn, Kuruma prawn,Bamboo prawn(クルマエビ科)、沿岸、水深100mの砂泥地に生息するが東南アジアでの養殖が盛んで多くを輸入しています。最近はクルマエビの値が高く、代用とし大形の大正蝦(タイショウエビ)で別名はコウライエビ(高麗蝦)といい、朝鮮半島の渤海(ぼっかい)・東シナ海などで捕獲したものが出回るようです。
海老の中でイセエビとともに高級食材として淡白で最も美味とされ旨みを主体にした刺身、寿司だね、焼き物、煮物、フライ、天ぷらにしている。生きたもののおどりぐいがおこなわれていますが味の低下、腐敗が起こりやすいことから新鮮なもの、調理に急速冷凍されたものを用います。

エビに多くみられる成分、血青素(ヘモシアニン)がグロブリン様色素たんぱく質(複合タンパク質)で脊椎動物のグロブリンと同様に酸素の運搬をします。ヘモシアニンは、無色透明で中にチロシナーゼという酵素が存在し空気触れ酸化するとメラニンが精製され青みを帯び鮮度の判定に利用します。
旨みの成分は、ベタイン、アルギニン(準必須アミノ酸)としています。アミノ酸のタウリン(肝機能強化、コレステロールを上昇させない)、グリシン(コレステロールを上昇させない)を含み、色素タンパクの加熱によりアスタキサンチン〈カロテノイド:抗酸化作用、粘膜の強化、皮膚炎の予防)の赤色を生じアスタシンに分解するためといわれます。
えびの殻に含まれるキチン類(不溶性食物繊維)は、関節炎、抗菌、抗がん作用、細胞の活性化、免疫力、代謝促進、血糖値を下げるなどの作用に有効であることが確かめられ医療の分野でも使われ、えびからの水産物の今まで廃棄していたものから取り出すことができ有効利用しています。

 

 

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