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[ニンニク] 食生活について語ろう

2020年10月21日 | 美容ダイエット

🧄大蒜・葫・忍辱Garlic にんにく

 ヒガンバナ科、ネギ亜科、ネギ属に分類しています。以前は、クロンキスト体系ではユリ科に属していました。多年生草本植物で、西アジア原産です。すでに紀元前3000年頃には古代エジプトの 壁画に最強の滋養強壮の植物としてニンニクが描かれ栽培していました。

ヨーロッパでの栽培の歴史も古く中国に紀元前140年頃には伝わり、日本にもすでに奈良時代(710年~794年)には伝来です。
しかし日本では仏教の僧侶の間では葷といわれるノビル、ラッキョウ、ニラ、ネギとともに五辛、五葷(ごくん)といわれていました。その1つとして、お寺の門の前に禅宗で「不許葷酒入山門」 とされたように、強壮作用があることから煩悩を増長するとして食用とすることが禁じられていたのです。

仏教用語の忍辱(にんじょく・にんにく)がニンニクの語源となったといわれます。漢字の蒜、大蒜(たいさん・おおひる)は漢語に由来、韓国語ではピルといいます。英名でガーリックは、古い英語で、その葉の形が槍状(gar)のように尖(とが)った植物、辛い味(leac)といわれます。

日本書紀(720年)、古事記(712年)、万葉集(8C:奈良時代)、延喜式(907年)、倭名類聚抄(わみょうるいじゅうしょう:934年ごろ)、大和本草(やまとほんぞう1709年:貝原益軒かいばらえきけん)などの古書に数多く記載しています。

暖かい地域では、9月中旬からの秋に作付けし冬を越し翌年の4月下旬ごろより収穫され5~8月に収穫の最盛期を迎え旬とし貯蔵し出荷しています。全草に臭気があり、5月頃に白い小さな花を咲かせますが、栽培時には鱗茎を太らせるために花芽は摘み取られます。
近年の国内産の8割を青森県産で占めていますが国内消費量の5割近くを中国からの輸入に頼っています。なお近年、エジプト産のニンニクで品種改良して臭いが少ない「無臭ニンニク」も流通しています。
年間消費量は、ひとり当たり日本400g、韓国9.6kgともされ、キムチ、薬効の人気で消費が増える傾向にあります。
臭い消しにすりおろし、刻んだ物をヨーグルトと混ぜたり、アルコール、醤油に漬け込んだり、加熱するとよいでしょう。主に香辛料とし畜肉類の消臭、香味を目的に、すりおろし、薄切り、ガーリックパウダーとして炒め物、漬物、キムチ、薬味に使われます。
葉(葉ニンニク)、花茎(ニンニクの芽)の利用も増え、煮こみ、ソース、サラダに使われます。香味野菜として中国、韓国、イタリア、フランス料理などの、さまざまな料理に多用しています。

100g当たりでエネルギー134kcal、タンパク質6.0g、脂質1.3g、炭水化物26.3g、

灰分1.3g、ナトリウム9mg、カリウム530mg、カルシウム14mg、マグネシウム25mg、リン150mg、鉄0.8mg、亜鉛0.7mg、銅0.18mg、マンガン0.27mg、

ビタミンA:(0)、ビタミンD:(0)、ビタミンE:0.5mg、ビタミンK:Tr、ビタミンB1:0.19mg、ビタミンB2:0.07mg、ナイアシン0.7mg、ビタミンB6:1.50mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸92μg、パントテン酸0.55mg、ビタミンC10mg、食物繊維5.7gを含みます。
炭水化物の大部分はイヌリン様フラクタン(fructan フラクトースの重合物)の一種のスコロドースScorodose(四糖類)よりなります。
生の状態の無臭のアリインの過剰摂取により溶血作用があることから赤血球が溶けだし貧血を起こすことがあります。作用が強く取りすぎると皮膚炎を起こし、胃の粘膜をただれさせる原因を作ることもあり生での多量の過剰摂取はさけましょう。
1日の摂取基準を加熱、蒸し焼き(包み焼き)したもので10g~20g、2、3片程度がよいです。
ニンニクの変色は、酢漬け(酸性)で青くなることがありますが、微量の有機鉄を含み、加水分解によって、水素との反応で還元鉄となり青くなります。またすりおろしたままで、保管しておいて硫黄化合物が酵素により分解されフラボノイドとの結合で青色になるともいわれています。
揮発性の臭気と辛味の成分の生の状態のアリイン(イオウ化合物、硫化アリル類)からすり卸すと、酵素のアリナーゼの作用でアリシンに変化します。
アリシンが、ビタミンB1と結びついてアリチアミンを生成します。
アリシンから加熱(辛味が抜ける)によって変化し生じるスルフィド類、アホエンは、脂溶性で180度より50度の低い加熱で多く得られます。
抗がん作用があるという6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート(6-MITC:6-methyl sulfinl hexyl isothiocyanate)は、辛味の主成分ではありませんが、すりおろすことによって増加し熱に強いです。
さらに植物性有機ゲルマニウムの確認があり免疫力、抗腫瘍、疼痛(とうつう)、吐き気、食欲不振、倦怠感の改善が認められます。
無臭にんにくの特有の成分スコルヂニンScordininという成分が新陳代謝、ホルモンの分泌をよくし、ダイエット、免疫力強化、体内酸化の予防、滋養強壮作用に利用しています。
◇アリインAlliin 
  ニンニクに1%程度含む無臭の有効成分の一つでアミノ酸の一種です。アリインが分解酵素アリナーゼの作用によりアリシンに変化します。抗酸化作用、殺菌、保温、食欲増進などの作用があり体力アップに関与します。
◇アリシンAllicin 
  にんにく、玉葱など葱の仲間に含まれている酵素アリナーゼAlliinaseが、切ったり、すりつぶすことによって破壊されると同じ植物の組織の中に含まれていたアリインAlliinと作用して刺激性ニンニク特有の臭気のあるアリシン(イオウ化合物・硫化アリル)となります。
強い殺菌、抗菌作用があることが知られていますが揮発性で一時間で半減してしまいます。溶血作用が強く取りすぎると皮膚炎を起こし、胃の粘膜をただれさせる原因を作ることもあり多量の過剰摂取はよくありません。ビタミンB1と結合するとアリチアミンAllithamineとなり吸収がよくなります。
交感神経を刺激しアドレナリンを分泌させ発汗を促し代謝を促進させます。糖質の分解を促しビタミンB1の吸収をよくします。ビタミンB1を多く含む豚肉はニンニクと一緒に食べるとビタミンB1が吸収がよくなります。
◇アリチアミンallithiamin
  ビタミンB1とニンニクやねぎ類などに含まれているアリシンが結びついて生成される活性型ビタミンB1ともいわれます。ビタミンB1と違い体外に排出されにくく、長く体内に留まり吸収効率も高くなります。水に溶けにくく、熱にも強い脂溶性物質で調理による損失も少なくなります。
◇アホエンAjoene
  にんにくに多く含むアリシンから食用油中で50~100度の加熱によって変化し生じます。しかし、それ以上の高温で加熱すると消滅する無臭の脂溶性物質です。1984年に発見し、スペイン語のにんにくを意味するajo(アホ)からajoene(アホエン)と名づけられています。アホエンは、血栓予防、コレステロールを下げる、抗がん、肝機能改善、抗菌作用、尿酸を減少させ痛風予防によいといわれています。
◇スコルヂニンScordinin(スコリジニン)
  1930年代より小湊潔による発見、その後の30年の研究により有効成分、化学構造が明らかにしています。にんにくの無臭のスコルヂニンという有効成分で新陳代謝、血行、ホルモンの分泌をよくし免疫力強化、滋養強壮によいとしています。酸化還元作用があり細胞組織の活性化、体内の老廃物、毒素をすみやかに排泄、ビタミンB1の吸収をよくします。体内に入った食物の消化吸収を盛んにしてエネルギーに代え医薬品としても利用しています。


健康食品として人気のキムチを紹介します。
◇キムチ
  キムチは、朝鮮における伝統的漬物のことであり、古くは、単なる塩漬けであったものです。やがてニンニク、生姜、唐辛子を加えるようになり防腐効果のある事から旨みのある魚介類を加えるようになったといわれています。常温での長期保存の塩蔵には濃度10%以上で有効ですが、冷蔵庫の普及で低濃度2%での漬物ができるようになり保存、賞味期間は、10日程度にせばまっています。
  大別するとペチュキムチ系、ムル(トンチミー)系になります。
ペチュ(白菜)キムチ系は、塩で浅漬けした白菜の葉の間に野菜(人参、大根、長葱、せりなど)の千切り、ニンニク、生姜、りんごのすりおろし、唐辛子粉、アミの塩辛、いか、えび、かき、ホタテのひもなどをよく塩もみし薬念(やんにょむ)、薬味とし、はさみ込み魚醤油で漬け込んであります。晩春から秋口までは、浅漬けとしていますが晩秋からは、貯蔵漬けとし乳酸発酵し旨みが増します。
同様にしてカクテキ(大根)キムチ、オイ(きゅうり)キムチなどを代表としてさまざまの野菜、魚介類の漬けこみがおこなわれています。成分表より食塩相当量2.2g/100gであり一般の漬物と変わらない塩分量となっています。
ムル(水)キムチ系は、主に朝鮮冷麺の汁につかわれてスープキムチといわれ、野菜をキムチ漬けした汁を薄めたものでその野菜も一緒に食べるというものです。暖かいご飯にかけたりもしています。
旨さの秘密は、薬念(やんにょむ)の、野菜の千切り、ニンニク、生姜、りんごのすりおろし、唐辛子粉、アミの塩辛、いか、えび、かき、ホタテのひも(タウリン)などが食欲を増進させ発汗、疲労回復、抗菌作用を有し、醗酵によりさらに旨みが増し、それぞれ体内で有効に作用しているようです。

  アメリカで1990年発表の「デザイナーズ・フーズ計画」ですがデザイナーズフードともいいます。その食品は、重要度の増加の具合によってピラミッド型に三層に振り分けて表示しています。

デザイナーズフーズでトップがニンニクです。

第一グループでピラミッドの一番上位:にんにく、きゃべつ、カンゾウ、大豆、生姜、セリ科植物(人参、セロリ)、パースニップ(アメリカぼうふう)         

第二グループでピラミッドの真ん中:たまねぎ、お茶、ターメリック(うこん)、柑橘類(オレンジ、レモン、グレープフルーツ)、ナス科(トマト、なす、ピーマン)、アブラナ科(ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ)

第三グループでピラミッドの下位:カラス麦、ミント、オレガノ、キュウリ、ローズマリー、セージ、じゃがいも、タイム、チャイブ(アサツキ)、マスクメロン、バジル、タラゴン、大麦、ベリーの順にです。

三食の栄養バランスのとれた食生活と予防の意識が、ガンに罹りにくい身体を作るのです。ニンニクだけでなく、できるだけ精白されていない穀類と緑黄色野菜、ビタミンB1を多く含む豚肉の摂取を奨励します。ご飯と豚肉の生姜焼き、キムチで食が進みます。
さらに食べると言うことは、噛むことであり噛むことで唾液がでて、消化を助けるだけでなく、脳の活性化にもつながります。

 


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