ヒゲの話

　７月１５日（金）　対戦相手：緊張する子供
　ＡＮバサダ一ホテノレ内・Ｅンパイヤグリノレ

　一日をとっても有効に使うとはこういう事なのでしょう。朝からＡンバでビルメンテナンス。そして終わって昼にＭコスタにて打ち合わせ。その後Ａンバに戻って写真撮影。池袋に移動して打ち合わせ。こんなに上手く時間を回せるならば

　時間を回すのを職業にしたら良かろう。

　いいえ、勘弁して下さい。やっぱり現場に出てる方が楽しいのです。そんな一日の中の写真撮影の出来事。ＡＮバサダ一ホテノレでは今年も恒例の『ハロウィーンイベント』を企画していて、レストランでスペシャルランチを食べると、素敵な事がありますよ☆という宣伝の為の写真撮影なのです。

　パフォーマーさんがボクと他一名・Ａパッチさん。そして幸せそうなご家族（お母さんと男の子ひとり女の子ひとりの計３人）が被写体です。撮影前にスタッフさんに

　「お子さんがとても緊張してますので、是非ほぐしてあげて下さい。」

　って言われて、いざご家族の前に立ったら、お子さんたちは慣れないカメラ＆照明と変な“いでたち”の大人２名の為に

　カチンコチン

　まずは撮影前にＡパッチさんがボールジャグリングで魅了し、ボクが風船を作って物量作戦。ちょっとずつ顔がほころんできます。でも撮影ではボールや風船を写さないコンセプトなので、撮影開始からの時間はこのお子さんたちをトークで盛り上げていくという使命が与えられました。まだ緊張の抜けないお子さん相手にどんな内容で攻めていきましょう？

　好きな動物の話題から無難に切り込んでいこうと思った時、カメラマンさんが

　「このお兄さんのアゴの辺りを見て。」

　その言葉をＡパッチさんがすかさず拾って

　「そう、このお兄さんのヒゲの濃さを見て。」

　お子さんたち大笑いだよ。まあ確かにヒゲ濃いよ。しかも朝６時半頃剃ってるから、もうこの時間になったら伸びてるよ。伸びまくってるよ。でも異常な食い付きに、この後はヒゲに関するトーク。

　「ボクのヒゲはね、星の数ほどあるんだよ。ほら、北斗七星の形してるでしょ？」
　「すごい勢いで伸びてるの、見える？じゃあ夏休みにはこのヒゲの観察日記つけようね。」
　「お風呂入ったとき、このヒゲ、シャンプーで洗うんだよ。もちろんトリートメントもするよ。」

　などなど、散々かましたヒゲに関するトークが約１０分ほど。お母さんやカメラマンさん、スタイリストさんは大笑いしてましたが、当のお子さんたちは

　飽きてた。