オモイダスコト

学生時代の先輩と十年振り位で会った。
久しぶりに信州の山を見たくなったので、
わざわざ上京されたそうだ。
それなら皆で歓迎会をかねて飲もうという
ことになったらしくそれに誘われたからである。
懐かしい面々は、一様にみなオッサンになってはいたが、１０分もしゃべれば２０年の歳月など簡単にすっとんだ。
自転車で旅をして文字通り同じ釜の飯食った連中
（自分の分は自分で炊いたけどまあいいか）だから気兼ねはいらないし、
気兼ねなどしてたら酒はなくなる。
あの当時のバカ話が一番の酒の肴であり、
今になっての宝物であることを再確認をすることができた。

程良く酔っぱらって帰りの駅まで歩く途中で
懐かしい看板に出会った。
金のないあの頃の一番のごちそうだった
お店である。
カロリー過多の今では敷居が高くなってしまったが、こんど腹をすかせて食べに来よう。
そうだ、自転車に乗って来てみるか。

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