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りんごの日記

ミュージカルの感想や旅行、その他思いついたことを自由に書きます

「エリザベート」観劇(3)

2015-06-17 21:45:13 | 観劇
 写真は帝国ホテル地下1階アーケード街に展示されていた、過去に着用されたシシィの衣装。いったいどなたが着たのだろう?

 第1部ではシシィの母ルドヴィカ、第2部ではマダム・ヴォルフを演じるハマコさん。(「ミルク」の場面では庶民の役でアルバイトしていた。)これまでの版でマダム・ヴォルフを演じた伊東弘美さんは、ハイレグの衣装でおみ足をしっかり出していたが、今回ハマコさんはちょっと和風を崩した感じのガウンを羽織っている。このガウン、クリムトの傑作「接吻」で、恋人たちの体を覆っているものをモチーフにしている。「接吻」の艶っぽい世界を、娼館のマダムにも適用。何とも面白い仕掛け。



 こちらがクリムトの「接吻」。「エリザベート」とはウィーンの世紀末繋がり。


 ハマコさんのダイナミックな歌唱は健在。これでもう少し危険で妖しい雰囲気が出たら面白そう。

 ルドルフ@京本大我さんは、無我夢中で役に取り組む姿がルドルフの一途さと被る。まだ余裕などないだろうが冷静に自分と役を見つめ、熱い部分と醒めた部分の両方が出てくるといいな。ジャニーズ所属だけあって、ダンスのキレはさすが。若さっていいな。これからどんどん進化していくだろう。

 トートダンサーたちの振り付けは、これまでよりもハードなものになっている。振り付けを担当したのは、ご自身も初演ではトートダンサーの一員だった桜木涼介さん。桜木さんはその後、宝塚でも振り付けをするなど着実にステップアップしてきた。メインキャストをオペラで追うと、トートダンサーたちの動きが目に入らなくなりいつもジレンマを感じる。ヴィンデッシュ嬢の真瀬はるかさん、やり過ぎず地味過ぎず、ちょうどいい感じ。

 見終わって改めてこの作品の色褪せない魅力を感じた。第1部で使われた曲が、変調して第2部でも流れる。特に「夜のボート」はいつ聴いても切ない。この歌、第1部では結婚の誓いを立てたばかりの若い二人が、♪険しい道だけれど、二人寄り添えば、あなたがいれば、嵐も怖くない♪と、自分たちの未来に明るい希望を抱いて歌う。けれど第2部ではその夢も幻想に終わり、お互いこのまま平行線をたどって、湖上ですれ違ったまま最後の港に向かうのだと切々と歌い上げる。

 初日の幕が開いて間もないのに、カーテンコールではスタンディング・オベーション状態。この調子だと、千秋楽はいったいどうなるだろう?小池先生がこれまでの演出に手を加え、更に魅力がアップした気がする。DVDを---は難しいにしても、実況盤CDを出していただけるとありがたい。


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ご無沙汰してます! (Sky Bright)
2015-06-24 08:26:27
りんご様、ご無沙汰しております。
しばらく更新がなかったので、どうされているかと気になっておりました。
また観劇の感想が読めてうれしいです!
こちらは、壮さんのShall we~以降、劇場から足が遠のいており、一旦ブログもやめました。
いまは、仕事と子育てに追われ、たまにみなさんの観劇の感想を読むのがささやかな幸せです。
今回のエリザは気になるキャストが勢ぞろいです!
お花様、見事にミュージカル界のトップに再び返り咲いた感じですね。
1789、王家、ガイズetc、観たいものはたくさんありますがしばらく我慢です(涙)
これからも更新を楽しみにしています!
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Sky Brightさま (りんご)
2015-06-26 07:55:35
 お久しぶりです。コメントをありがとうございます。すみません、しばらくブログを休んでおりました。けれど備忘録として再び綴ろうと思い、再開しました。またよろしくお付き合いください。

 Sky Brightさまはしばらく仕事と子育てに専念する時期でしょうか?近い将来、ぜひお子さまと宝塚劇場や四季劇場に足をお運びできますように。四季は「アラジン」が大好評でロングラン決定です。私も見たいと思っていますが、チケットが取れません。

 宝塚は101周年になっても、相変わらずチケ難です。7月の東京は「エリザ」「1789」「サンセット大通り」など見たい演目が目白押し。お財布と折り合いをつけながら、どれを見るか選ばないと。

 これからもごゆるりと、お付き合いください。よろしくお願いいたします。
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