サロン東京として生まれたこの車両は国鉄末期の増収策の波に乗って各線区へ精力的に運転されました。思い出深いのは、飯山線や小海線の入線がすぐ思い出されます。また、185系の不足から”サロン踊り子”として伊豆急に乗り入れ、今回共に廃車となるEF5861号に引かれ風光明媚な伊豆半島を走り抜けたのも忘れられません。また、”サロン踊り後”以外にも多客臨としても”サロンそよかぜ”として運転され5月や9月の連休などは毎日逗子―軽井沢間を往復していたのも印象的でした。特に逗子―高崎間は、毎日EF5861号が充当されその姿を通勤電車から眺めていたのも懐かしい思い出です。
もともと同じ茶系の色からEF5861号との組み合わせも多く、EF5861号を追っかければ当然の様にサロン東京を撮ることになり、本当に馴染み深い車両です。
その後”サロン東京”は旅行形態の変移からお座敷車両の改造され名前を”ゆとり”と変えたうえに7両固定が6両固定編成に変わったものの、軽快なスタイルとシックな塗装は踏襲され、撮る者を魅了してきました。
近年、東日本の経営施策として客車列車の淘汰があげられ、特に定期運用の持たないお座敷列車は淘汰が進み、今回のゆとりが最後のお座客車となりました。当然、機関車も要らなくなるわけで、今回のゆとりの廃車の影響は少なくないと言えるでしょう。

一昔だったら”PFのサロン…?”と怪訝な顔をして絶対に撮影など行かなかったでしょうが、最後では致し方ありません。 08,03,08 戸塚―大船 Canon40D ASA200設定 1/640 f6,3

名所須磨海岸を行くEF5861号牽引の”サロン東京”です。東京―姫路間に運転され宮原滞泊のため宮原―姫路間では二日間で4本のロクイチ・サロンが撮影出来ました。今だったらパニックになるでしょうが、この時は同業者は4名だけでした。 83,11,29 須磨 回9943

これは究極のご乱入です。原宿宮廷ホームから撮ったEF5861号牽引の”サロン東京”たしかこの時は新宿発貨物線経由で東海道線を下るために八王子区のEF60ではなくEF5861が直通で牽引したと記憶しています。今だったら不審者としてお縄どころが原宿署に連行・取調べでしょうネ! 86,09,05 原宿 9441レ