・「闇を駆ける女神」/カレン・ハーバー
時はフランス革命時、ヴァンパイアの呪いをかけられてしまった貴族の娘・シモーヌ。彼女は家族を殺された無念から、ヴァンパイアの力を人々を革命から救うために使っていた。彼女はラ・フランム(炎)と呼ばれ、今日もひとり投獄された人々を救出するために戦う。
一方イギリスでは、一人のスパイがフランスに向けて旅立とうとしているところだった。コルデと呼ばれる男、彼に与えられた仕事は革命の裏で暗躍する人物を消すこと。彼は仕事に疲れており、これが最後の仕事になるだろうと予感していた。そんな二人が出会ったのが港での戦闘、革命軍から市民を逃がすために二人は共闘する。パートナーを作らない主義のコルデだったが、ラ・フランムの異常な身体能力に興味を引かれ、やがて二人は手を組んでパリの牢獄を目指すことになる…。
設定だけ見ると、まさに王道のヒロイック・ファンタジーって感じ。でもこのストーリーの主軸になっているのが、「二人がいかにしてお互いを知り、仲良くなっていくか」というポイントなので、メインは冒険とかバトルじゃなかったりする。で、この二人が敵の目を欺くために偽装結婚したり、セックスしたりすることによってお互い心惹かれていくさまがすごく丁寧にいちいち描かれていて、なるほどそういう視点のストーリーもアリだなーと思ってしまう。
ヴァンパイアであることに劣等感を持ち、ひたすら人との接触を避けようとするシモーヌ。ヴァンパイアの力を使い、善行をすることによって人間に戻れると信じている彼女。人間に戻りたいと思うのなら、なぜ今更結婚をためらうのか?ツンツンしてる初期から、少しずつ愛によって解きほぐされていく彼女の心の移り変わりを読むことができる。
ただこういう物語の運びだけに、もうちょっとアクション分とかヒロインがピンチ分とか盛り込んでもよかったような気がするけどな。フランス革命というバックグラウンドもあんまりストーリーに関わってこないし。それからイギリス人のコルデ、この愛の求め方もイギリス式…というかフランス人のそれだよな。
時はフランス革命時、ヴァンパイアの呪いをかけられてしまった貴族の娘・シモーヌ。彼女は家族を殺された無念から、ヴァンパイアの力を人々を革命から救うために使っていた。彼女はラ・フランム(炎)と呼ばれ、今日もひとり投獄された人々を救出するために戦う。
一方イギリスでは、一人のスパイがフランスに向けて旅立とうとしているところだった。コルデと呼ばれる男、彼に与えられた仕事は革命の裏で暗躍する人物を消すこと。彼は仕事に疲れており、これが最後の仕事になるだろうと予感していた。そんな二人が出会ったのが港での戦闘、革命軍から市民を逃がすために二人は共闘する。パートナーを作らない主義のコルデだったが、ラ・フランムの異常な身体能力に興味を引かれ、やがて二人は手を組んでパリの牢獄を目指すことになる…。
設定だけ見ると、まさに王道のヒロイック・ファンタジーって感じ。でもこのストーリーの主軸になっているのが、「二人がいかにしてお互いを知り、仲良くなっていくか」というポイントなので、メインは冒険とかバトルじゃなかったりする。で、この二人が敵の目を欺くために偽装結婚したり、セックスしたりすることによってお互い心惹かれていくさまがすごく丁寧にいちいち描かれていて、なるほどそういう視点のストーリーもアリだなーと思ってしまう。
ヴァンパイアであることに劣等感を持ち、ひたすら人との接触を避けようとするシモーヌ。ヴァンパイアの力を使い、善行をすることによって人間に戻れると信じている彼女。人間に戻りたいと思うのなら、なぜ今更結婚をためらうのか?ツンツンしてる初期から、少しずつ愛によって解きほぐされていく彼女の心の移り変わりを読むことができる。
ただこういう物語の運びだけに、もうちょっとアクション分とかヒロインがピンチ分とか盛り込んでもよかったような気がするけどな。フランス革命というバックグラウンドもあんまりストーリーに関わってこないし。それからイギリス人のコルデ、この愛の求め方もイギリス式…というかフランス人のそれだよな。