・「夜明けのヴァンパイア」/アン・ライス
映画にもなった「インタビュー・ウィズ・~」です。しかしこのタイトル、いかにもストレートすぎて、どうして邦題の「夜明けのヴァンパイア」にしないのかと思ったら、原題も「インタビュー・ウィズ~」だった、という。この「夜明けのヴァンパイア」という詩的なタイトルはいいよね。
物語は現代のアメリカ、そこで出会ったヴァンパイアが語る、200年に及ぶ長い長い独白。どのようにして彼がヴァンパイアになり、どんなことを考え、どんな仲間と出会っていったか…というものだけど、はっきり言ってあまり面白くない。語り手であるルイ君があまりにも傍観者すぎるんだよね(この点は他のヴァンパイアからも指摘されるんだけど)。この200年間、何をやってきたか…と言われれば特に何もやっていない。ただ悲しみとともに、不死であることに苦悩し、時を重ねていったとしか言いようがない。
傲慢で欲望のままに生きるレスタト、少女の姿のまま妖しく成長していったクローディア。これらのキャラはとても魅力的なんだけど、やっぱりそれに負けないぐらいのカラーが主人公には欲しいわけなんですよ。そうでなくてもタダでさえ文体が重くて、とにかく話が長くてウンザリしてくるんだから…。
話のスタイルを、もっとインタビュワーが茶々を入れて対話形式にする、という形にすれば多少は読みやすかったかも?最後までほとんど私小説みたいな感じで自分の内面を延々と綴っているのは、べつにヴァンパイアという題材を使わなくともよかったのでは?とさえ思えてくる。
映画にもなった「インタビュー・ウィズ・~」です。しかしこのタイトル、いかにもストレートすぎて、どうして邦題の「夜明けのヴァンパイア」にしないのかと思ったら、原題も「インタビュー・ウィズ~」だった、という。この「夜明けのヴァンパイア」という詩的なタイトルはいいよね。
物語は現代のアメリカ、そこで出会ったヴァンパイアが語る、200年に及ぶ長い長い独白。どのようにして彼がヴァンパイアになり、どんなことを考え、どんな仲間と出会っていったか…というものだけど、はっきり言ってあまり面白くない。語り手であるルイ君があまりにも傍観者すぎるんだよね(この点は他のヴァンパイアからも指摘されるんだけど)。この200年間、何をやってきたか…と言われれば特に何もやっていない。ただ悲しみとともに、不死であることに苦悩し、時を重ねていったとしか言いようがない。
傲慢で欲望のままに生きるレスタト、少女の姿のまま妖しく成長していったクローディア。これらのキャラはとても魅力的なんだけど、やっぱりそれに負けないぐらいのカラーが主人公には欲しいわけなんですよ。そうでなくてもタダでさえ文体が重くて、とにかく話が長くてウンザリしてくるんだから…。
話のスタイルを、もっとインタビュワーが茶々を入れて対話形式にする、という形にすれば多少は読みやすかったかも?最後までほとんど私小説みたいな感じで自分の内面を延々と綴っているのは、べつにヴァンパイアという題材を使わなくともよかったのでは?とさえ思えてくる。