ブドウ畑で歴史をまむし的に移動中、
シモーヌの罪を
喉から脱糞する、石になって。
赤い砂丘の向こうに見えるガスコーニュの海は、ときどき緑色の漁師が沖に浮いているから「緑海」と呼ばれるらしい。雨を吐き出している怪物に似た、どんなに美しい捕獲装置でも、あらかじめ見当つけていたものに向かってのみ直進することなどできない。得意そうな顔で話す、雨は悪いやつの喉を通過してごぼごぼ流れざるをえないといういいかげんな哲学的説明を、どうやって脱糞すればいい?海岸に横たわるモーリスの、そして雨樋にいる悪魔の、石になるためには。