周到を口語のまま
記述する
夜からはじめて
はなしを彫る
爾来[じらい]のかたち
になるまで
静かな空気を
こわしたくない
故、絶対に。
だれにも会いたいと思わない
逝ったもの
いがい
ということは
どろついた生活しかない
失念のまま
眠りのなかのはなしからはじめて
おどけを磨く
あるいは遺構を覗く
それらを崩しておこす初稿の
遅延/外縁は
かねてからつややかな磁器の
頭部をつれてくる
けえなら、ええんか?
いぶかりの声で
口述的に
丹念を切りとって
出あうべき悲哀に、後生だから。
がうずくまる
脚注に
蛇を抱きしめて