酸性体質、アルカリ性体質という言葉がありますが、人の体重の60%は水です。
体液はPH7,4の弱アルカリ性ですが、栄養素(糖質、蛋白質、脂質)の代謝(燃焼してエネルギーを造る)で常に酸が作られます。
余分な酸を尿として体の外に排出したり、重炭酸イオン(アルカリ性物質)で酸を中和して体液を弱アルカリに保つのが腎臓の働きです。
但しアルカリになり過ぎても体調は悪くなりますので、腎臓は微妙なバランス調整をしています。
その他、適度に呼吸から排出される炭酸ガスによっても体液はアルカリ性になります。
そのため、酸性、アルカリ性体質といった体質の変化は普通に生活している人間には、そもそも起こらないことです。
しかし時として、体液のPHが異常になることはあります。
呼吸障害や、糖尿病、腎機能障害、激しい脱水などでアシドーシスといわれる酸性に傾くことがあります。この時は緊急の処置が必要です。
また逆に過換気症候群など緊張したり神経質な人がハーハーと早くて浅い呼吸を繰り返して、炭酸ガスが抜けすぎてアルカリに傾くことがあります。
ペーパーバックといって紙袋やビニール袋を口に当て自分がはいた空気を再度吸うことを繰り返すとすぐに改善します。
食品でも酸性食品、アルカリ性食品という分類がありますが、この根拠は500度に加熱して灰にしてから水に溶かすと酸性になるかアルカリ性になるかという事です。
でも砂糖は酸性食品と言われますが中性です。
夏ミカンやレモン、梅干は酸性で酸っぱいのにアルカリ性食品と言われます。
肉や魚、卵、チーズなど蛋白質や脂質を含む食品は硫黄やリンを含んでいるので、灰にすると酸性になります。
逆にキノコや野菜、海藻類、果物、梅干、糠漬けなどカリウム、カルシウムが多い食品は焼くとアルカリ性になります。
これは実験室の中での話で、健康であれば、体の酸性体質とアルカリ性体質とは別の話です。
但、酸性食品を多く食べると尿は酸性になるので、腎臓に負担をかけます。
計算上は肉を100g食べると酸を中和する為には、野菜を300g食べないといけません。
食品はバランスよく食べる事が重要です。
健康を考えるなら食べて腸内で発酵する食品を多く食べて腐敗、酸化する食品を控える事が重要です。
昔から日本人が食べていた食事「和食と発酵食品」が健康維持の原点です。
栄養学の主食は炭水化物ですが、本来の日本人の主食は穀物全般です。
主食のご飯や豆類、さつま芋5に対して野菜、海藻、漬物を2,動物性の物(小魚がお勧め)1の割合5対2対1の比率が好ましいです。
これは成長期に生える歯の本数の割合です。
足してみると8にしかなりませんが、これが丁度食べる量の腹八分目になります。
食事は脳の働きにも影響します。
ご飯や発酵食品、野菜も食べず、肉、加工食品、ファーストフード、スナック菓子ばかり食べている小学生が増えています。
便秘がちでいつも落ち着きが無く、学校の先生の言う事は勿論、親の言う事も聞きません。
お母さんに食事の話をしましたが、「この子は好き嫌いが多くて困ります」と言われました。
100%お母さんに責任があると思ったのですが、やはりお母さんも結構偏食でした。
ご飯や発酵食品が嫌いでパンやパスタ、ピザなどと西洋食のおかずがメインでした。
半年かけて徐々に食事を変えていき、和食中心になったら、1年後はとても穏やかな子に変わりました。大人でも最近は直ぐにキレル人が増えています。
食事の傾向が悪い人に多い様です。
そして我慢する事、多少の問題を自分で解決できなくて直ぐに人頼みする人も増えました。
軟弱な若者が増えた現代社会?人生には乗り越えないといけない山がいくつもあります。
若いうちに小さい山を幾つか乗り越えて成長し、大きな壁を乗り越える力を身に付けて行きます。
その能力を生み出すのが食事と健康な腸内フローラです。
ただその能力を十分に発揮できるのは50代ぐらいまででしょうね。
腸も老化した60代からは、若い時と違い同じストレスを受けると病気になってしまいます。
尚一層食事に気をつけて、適度な運動をしてストレスになる事は避けたいですね。
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