自分史・・純粋バカ一代・・ZAIYA友二 ・・デビルモンスター回顧録……旧タイトル 515の放浪

デビルモンスター逸話集・・そののちにアメリカ人たちから『デビルモンスター』と呼ばれた『オレ』の思い出話・・

第8話 【稚内にて】 《第1章》

2013年08月27日 05時00分00秒 | 515の放浪
 宗谷岬から稚内市街へ向かう途中、昼食をとろうとラーメン店に入る。
看板にラーメンと書いてある食堂といったほうがいいか。おばちゃんがひとりでやっていた。

 店内のカウンターに座り、メニューも見ずに
「おばちゃんたちは、普段何食べてるの?」
「なに食べてるかって?…なんで聞くの?」
「料理作ってる人が食べるものが、一番うまいはずと思ってね。ラーメンだったら何ラーメン?やっぱ味噌?」

 北海道といえばラーメン、特に味噌ラーメンのイメージが強いが
「う~ん。あたしは…塩だけどね」
 と簡単に人の予想を裏切った。
「じゃ、決まり。塩ラーメンちょうだい」

 めんどくさそうに答えるおばちゃんは、ちょっと暗い感じのする日本の北のはずれ辺境の地に暮らすあわれな食堂経営者という雰囲気もでていた。

 クリント・イーストウッド監督・主演の『マジソン郡の端』という映画があったが、それにでてくる地方都市に暮らすくすんだような中年主婦のようでもある。

ラーメンができる間、店内を見回してみる。稚内からは、利尻・礼文の両島に飛行機も出ているので、その時刻表もあった。
それには『空のダイアル』とあった。ダイアルって電話番号も書いてないのにと思ってみると、どうやら『空のダイア』の間違いのようだ。印刷業者が間違えたのか、発注者がこれでいいんだとごり押ししたのか、なぜかほっとするような間違いで、カメラで撮った。

(つづく)第8話全編 は[楽天ブログ FREE PAGE]に掲載します






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