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distan日誌(旧)

2010/02/14 livedoorに引越しました。

THE 有頂天ホテル

2006年03月18日 | 映画・さ行


「ラヂオの時間」「みんなの家」に続く、三谷幸喜監督作品の3作目。(「笑いの大学」は、原作・脚本のみ。)

文句なく面白かったです。
何本もの縦糸が複雑にからまりあった精緻なストーリー展開。
息つくひまもない、テンポの良さ。
テンコ盛りのエピソードで、見終わった後は、お腹いっぱいという感じ。
なにより思うのは、ドタバタ喜劇なのに、決して下品ではないということ。

俳優陣は、豪華絢爛。それぞれに個性が生きていたけれど、
一番、光っていたのは、神出鬼没のコールガール、篠原涼子かな。
出番も多かったし、びっくりするほど、演技が上手かった。

基本的に、彼は性善説に立って人間を描いている。その温かさが、嫌みを感じさせないんでしょうね。
よく考えてみれば、ご都合主義満載でもあるんですが、いつのまにか、それを忘れさせてしまう。
これぞ三谷マジックの世界ですね。

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深紅

2005年10月17日 | 映画・さ行


ここ数ヶ月で見た映画の中では、一番の出来でした。
何と言っても、野沢尚のストーリーの構築力に脱帽。
そして監督の手により、その世界が見事に映像化されていたことにも賛辞を送りたいです。

ま、一言で言えば、一家殺人の被害者の娘カコと犯人の娘ミホとの「交流」を描いた作品なんですが、互いの視線の絡み合いがすごい。
ピンと張りつめた二人の間の緊張感。そして「表層」と「深層」に分かれたカコ(内山理名)のセリフにもひきつけられるものがありました。

復讐の連鎖をどこかで断ち切らなければならないとカコが自覚し、前向きに行動するところは、いい意味できわめて「健全」。
ラスト直前のキスシーンは、普通ならドン引きしてしまうところですが、なぜか違和感がありませんでした。
そしてラストシーンでの携帯を手にしての、二人のそれぞれの行動。これが奇しくも同じなんですけれど、どこか、すがすがしさまで感じてしまいました。

これが、二作目だという監督もいい仕事していたと思います。映像に説得力がありました。
あれっ?と疑問が出てくると、それにちゃんと答えてくれるところはなかなかのものです。
一点、最後まで謎だったのは、ミホがいつ、カコを秋葉奏子と知ったのかということ。うーん、もう一度、見たくなってきます。

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四月の雪

2005年10月02日 | 映画・さ行


ヨン様ファンには、たまらないんでしょうね。でも、すべてが中途半端だったような気がします。

設定は、極めて単純。事故を起こした車に乗っていた男女二人には、それぞれ配偶者が……。そして、その配偶者どうしが恋に陥るというお話です。
ここに登場する誰にも、感情移入できないまま、起伏のないストーリーが、これでもかこれでもかと、延々と。変化といえぱ、事故に遭った二人の容態ぐらいかな。あっと驚くような展開がないまま、いきなりのエンド。えっ、これでおしまい??

主人公二人の台詞に、インパクトが欠けているし、映像的な美しさも???細かいことですけど、時間の経過を示すために、しょっちゅう登場するカレンダーは、ちょっと、自分の部屋には、飾りたくないなと思いました。

韓国映画を観る時に、期待するものってあるような気がするんですが、この作品は、それとは違ってました。たぶん、韓国の人たちにとっても、期待はずれだったのではないでしょうか?(ヨン様ファンの皆さん、すみません。ちょっと辛口になってしまいました。)

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Shall we Dance?

2005年04月24日 | 映画・さ行


ものすごく面白いかと言われると、微妙ですが、けっこう楽しめます。どうしても、オリジナルとの比較にとらわれてしまいがちですが……。

意外と、オリジナルに忠実なのには、驚きました。
キャストの中で、オリジナルの雰囲気が最も生きていたのは、渡辺えり子役の女優。彼女そのままと言ってもいいぐらい。たま子先生役も、オリジナルとよく似ていました。
一方、ヒロインに、ラテン系のジェニファー・ロペスを持ってきたところは、色白の草刈民代とは、対照的。

アメリカと日本では、社会的な背景や感覚が違うので、エピソードなど、もっといろいろアレンジしているのだろうと思っていたのですが、リメイクだと感じさせないぐらい、ディテールが自然に描かれていました。(ただ「社交ダンス」に対する日本人の「気恥ずかしさ」が、アメリカ人にも、通じるのかどうかについては、?ですが……)

ラストが「夫婦愛」になっているところは、実にアメリカ的。ここは、違っていて当然かな。「映画」としては、ハートウォーミングな良作です。

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スウィングガールズ

2005年03月27日 | 映画・さ行


「ウォーターボーイズ」を撮った矢口史靖監督の青春学園コメディ。「女子高生がジャズ」というミスマッチは、前作の「男子高校生がシンクロ」という構図と、まぁ似たようなものですね。
いろいろと苦労しながら、何とかやり遂げるという達成感を、観る側もいっしょになって味わえます。観終わったあと、爽快感に包まれました。

ロケ地は、山形県米沢市。山や川、緑。舞台となる地方の風景が、たまらなく、いい感じ。上野樹里も、白石美帆も、みんな山形弁で頑張っていました。そういえぱ、母親役の渡辺えり子は、山形出身ではなかったでしたっけ。

演奏が、吹き替えではなく、実際の彼女たちのものだったというのを、後から知って驚きました。結構なレベルまで上達してますね。これにも、思わず拍手を送りたくなります。まぁ、ある程度、心得のある子をオーディションで選んでいるんだろうけれど。

いつも、頼りなさそうにしていたセキグチ(本仮屋ユイカ)が、明日からNHK朝ドラのヒロインかぁ。思わず、大丈夫?と心配になったりして……。

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下妻物語

2005年01月07日 | 映画・さ行


つまらないギャグ満載のドタバタコメディ……。予告編を見て、そんなイメージを抱いたのが、そもそもの間違い。何の期待もせずに借りたDVDでしたが、ええっ?嘘でしょう?!これが、驚きの連続。

監督した中島哲也さんの斬新な手法によって、これまで観たこともないような作品に仕上がっていました。映像のテンポ、シーンの切り替わり、さすが名CMを数々手がけてきただけのことはあるという感じ。

原作者の「嶽本野ばら」さんのことは、正直言って、実は知りませんでした。嶽本野ばらって誰???こんな感性を持っている人がいることにもびっくり!!

俳優としての土屋アンナも、今回、初めて知りました。名セリフ「負ける気がしない。」が、印象に残っています。深田恭子とのコンビは、まさに絶妙。ロリータとヤンキーという前代未聞の女どうしの友情が、驚きの連続の中で、キラリと光る傑作でした。

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千と千尋の神隠し

2005年01月04日 | 映画・さ行


第三弾は、「千と千尋の神隠し」。

子供も大人もそれぞれのレベルで楽しむことができる作品ですね。宮崎駿の世界観、そのスケールの大きさが、よく伝わってきました。自分としては、「ハウル」よりも、こちらの方が、はるかに出来がいいと思っています。

2002年のアカデミー賞で、長編アニメ賞を受賞。随所にちりばめられている伝統的な日本情緒は、欧米人には、さぞや大受けだったことでしょう。