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distan日誌(旧)

2010/02/14 livedoorに引越しました。

ネバーランド

2005年01月21日 | 映画・な行


一人の劇作家と、父親を亡くした母子との心温まる交流を、「ピーターパン」の誕生とからめて、描いた作品。今年に入って観た7本の映画の中では、一番良かった気がします。

ずいぶんと抑えた演出で、最初のうちは、ちょっと退屈。シルヴィア(ケイト・ウィンスレット)が、どうも病気らしいと気づいたあたりから、彼女の死を直感し、ぐいぐい引き込まれていきました。

映画館には、なるべく予備知識を持たないで、出かけるようにしています。
「感動系で、ピーターパンに関係ある」程度で臨んだので、いきなり、ジェームズ・バリといわれても、えっ、誰???あっ、これ20世紀初頭のロンドンが舞台?てな感じ。
(だって、ピーターパンって、あまりにディズニーアニメのキャラという印象が強すぎるし……)

映像も音楽も手堅く、質の高さを感じました。あっと思ったのは、ドアの向こうの部屋に視点が行くまでの描き方。まるでドアの下の隙間から、カメラがすり抜けるような動き。なんとまあ、丁寧な。そして、陽ざしの溢れる緑が、とにかく、きれいでした。

これもまた、喪失の物語。しかし、その哀しみの向こうに夢や希望を求めようとしています。「純愛系」の入っていないところが、「いまあい」とは、ちょっと違うかな。子供の心を持った劇作家と子供たちとの純粋な交流。最後のバリ(ジョニー・デップ)とピーター(フレディ・ハイモア)のシーンが、とりわけ印象的でした。

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