ひたむきってどっち向き?

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プチ臨床実習 in 大和クリニック(その3)

2015-07-26 12:12:05 | 医療
外来見学後は訪問診療に連れてってもらった。

在宅医療では、患者の自宅において、家族が患者の様子を観察し、必要に応じて実際に医療行為を行う必要も生じてくる。訪問診療は、本人・家族から患者の問診等を行いつつ、必要な処置を行うもの。

通常の問診・触診だけでなく、採血、点滴、カニューレ(気管切開部分の管)の交換など、診療所と同じような処置までお家で行っていた。
点滴を吊るす棒代わりに洋服用のハンガーを上手く使っていたのも印象的。まさにこの前ブログで紹介した「離島で研修医やってきました」のとおり。


また、娘さんから最近物忘れが多いと言われ不安になっているおばあちゃんにHDS-R(長谷川式簡易知能評価スケール)」や「MMSE(ミニメンタルステート検査)」といういわゆる認知症確認テストを実施したりと、あらゆる患者からの要望に丁寧に対応していた。

さらに、家族からは治療方針だけでなく、「いかに穏やかな最期を迎えさせてあげられるか」という看取りのことまで様々な相談・要望がなされていた。医療とはいえ、病院とは違い生活の一部という空気が流れている。まさに病気だけでなく人間の人生そのものを診るということ。

在宅での患者のケアには、医療サービスだけでなく様々な福祉サービス(訪問看護・ヘルパーサービス・入浴サービス・デイサービス等)も関わってくる。在宅医療は家族や 看護師・ヘルパー等の患者を取り巻く人々と協力して実践される医療であることを認識。

認知症確認テストで「何か書いてください」という質問に「毎週の大診たいへんありがたく思っております。今後もよろしくお願い致します」と書いていた。症状を診てもらうことももちろんだが、患者さんたちはスタッフが来てくれること&色々なお話をすることを楽しみにしているように思えた。患者の生活に寄り添っている。

※写真は本人の御了解を得た上、お顔が分からないものを使わせていただいています。

(つづく(次がまとめ))


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