幼虫と割礼

古代オリンピックがローマ人の参加を受け入れた際、コロシアムに入場してきたローマ人を、ギリシア人の観客は蔑むような笑いで迎えたという。
古代オリンピックは全裸で行うのが慣わしだった為、観客も選手も男性のみというシステムではあったが、ローマ人はペニスの皮を被せて競技に望むということを知らなかったのだ。
もちろん、ペニスは剥いたまま。
ギリシア彫刻のペニスが皮を被っているのは、人前で裸になる際は皮を被せる風習があったかららしい。

ユダヤ教徒やアメリカでは割礼として生まれた赤ん坊のペニスの皮を切る。
よって、包茎はいない。
赤ん坊の頃に切ってしまっても問題ないのだから、必要ないものではあるようだけども、古代オリンピックにおいてはそれが必要であったわけだ。
(実際にはアメリカでは、宗教上の理由とは関係なく、割礼をする事によって尿路感染症を防ぐために行っていたが、薬の発達によりその必要性に疑問符が打たれているそうで、減ってきているとか)

ところで、よく男性誌に掲載されている包茎治療専門医の広告。
あれをみる度に、世にはそんなに包茎が多いのかと驚いてしまう。
だとすると、大きな御世話だが自分が包茎だった男性は自分の息子が生まれた際などに割礼をしてあげようと思わないのだろうか？
はたまた、日本では割礼をやってくれないのだろうか？
どうでもいいけど。


5歳の息子と風呂に入っていると、「チンコの中に幼虫がいるんだよ！」だって。
“えっ？？？”と思って、「なに？」と聞き返すと、「これだよ、カブトの幼虫みたいでしょ」と皮を剥いて見せた。
皮を半分剥いて亀頭を露出させた様子は確かにカブトムシの幼虫にそっくりで大笑いしてしまった。
自分の子供の頃を思い出すに、はじめて皮を剥いたペニスは触ると痛いものだが平気なようだ。
どうやら息子には包茎の心配は無いようで一安心．．．って、どうやら幼稚園で流行ってるようだ。
最近の幼稚園児は恐ろしい。
「パパのは幼虫出っ放しだよ」というと、「本当だ！」といってびっくりしていた。