コールドプレイ(COLDPLAY)って売れてるんだってね。
アルバム『X&Y』は英米を含め世界各国でチャートを駆け上り...駆け上るどころか初登場で1位の方が多いらしい。
でもって、何がいいのかさっぱりわからない。
30歳を過ぎると感受性も衰えてきているのか、聴いてみたところで何がどういいのやら。
嫌味の一つでも言えば、「U2が歳を取ったからだろ。ロックファンはいつだって代わりのU2を探してたんだ」ってなところだろうか。
早速カミソリを用意した人もいるでしょうが、カミソリ負けする性質なので結構です。
仕事中に涼みにHMVに行くと、元スウェード(SUEDE)のバーナード・バトラーとブレッド・アンダーソンが再び手を組んだバンド、ザ・ティアーズ(THE TEARS)とやらのアルバムが発売されていた。
ここ数年、音楽雑誌になんぞ指一本触れていないのでまったくもって偏在の音楽シーンとやらに疎い。
バーナード・バトラーは90年代以降に出現したギタリストの中では、実に耽美でエモーショナルなギタリストで贔屓目に見ている。
元シーヴスの黒人ヴォーカリストのデヴィッド・マッカルモントと組んだマッカルモント&バトラー(McAlmont & Butler)が実にお気に入りで、その後に自分でマイクを取ったソロアルバムにはガッカリした記憶がある。
そしてこのザ・ティアーズを聞いてみたのだが、どうにもブレッド・アンダーソンの声が聞こえるだけでスウェードにしか聞こえなくて駄目だ...。
バーナード・バトラーに触れたので、ギターソロについて。
ジミー・ペイジに代表される冗漫なマスターベーション的なギターソロとは縁遠いギターソロを弾くギタリストがいる。
聴き手の耳をこじ開けるような力技ではなく、聴き手が手も疎かについ耳を傾けてしまうようなギターソロが好きだ。
今現在は鬱陶しいだけの演歌オヤジだが、クリーム解散後のエリック・クラプトンがいい例で、ブラインドフェイス(Blind Faith)のプレゼンス・オブ・ザ・ロードにおけるギターソロは銀河系の歴史上最高と思って間違いない。
スティーヴ・ウインウッドのヴォーカルが切れて、それまでの曲とは何の脈絡もないかのごとく始まるギターソロだが、聞くたびになんて凄いのかと驚嘆する。
退屈で埋め尽くされたアルバムの中の唯一のオアシスだ。
その他にもスティーヴィー・ワンダーの作品中でのジェフ・ベックのプレイも相当に素晴らしい。
古い人ばかりでは恐縮なんで、ちょっと古い人だと元ザ・ストーンローゼズ(THE STONE ROSES)のジョン・スクワイヤーがいい。
ザ・ストーンローゼズのファーストアルバムのとりを飾るアイ・アム・ザ・リザレクションでのギターソロもソロ前の曲とはみょくらくがないかのごとくのプレイだが、鳥肌が立つ。
あそこまで弾きまくってしつこい感じを受けさせないのが実にいい。
以後はちょっと冗漫なギタリストになってしまったのが悔やまれるが。
徹底して黒さを感じさせないギタリストで、ブルーズ・テイストな曲を弾いても何か漂白されたような印象を受ける。
洗練されつつも黒く粘るドラムを叩くレニと組んだから、そのよさが引き出されたに違いないと、解散が今でも残念だ。
ザ・ストーンローゼズについて書き出すと止まらなくなるので止めておこう。
いつの間にかギタリストの話になってた...。
強引にまとめると、CDショップに行っても欲しくなる新譜のアルバムがないんだよねぇ。
こんなのが数年続いているから困ったもんだ。
たまに飲んでてこの話しになったりするじゃない。
だからサマソニとかフジロックとか今年も出演バンドを見ても興味ないもんな。CD屋行っても昔の買いそびれたもんを物色してるしね。