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DEEP ACIDなんでもかんでも日記・ヤプログ!より移行

私にとってブログは「放送局」です。常に発信していなくてはならない。 発信が止まったらそれは「放送事故」です。

大きな物語の不幸

2024-03-11 23:46:12 | 社会・政治
昨日の映画評で大きな物語を夢見なければならない不幸、という言い方をしたが、分かりづらいと思ったので補足。
別に家族を大切にするとか、スポーツで勝ちたい、と言う願い自体は大きいも小さいもなく、普遍的な人々の願いだ。しかし、それが「国家(お上)の意思に沿うものかどうか」という視点が入って来ると、話が複雑になる。
例えばお金を増やす手段に、働いて稼ぐ方法と、節約したり公的補助に頼る方法がある。前者は誰にも文句は言われないが、後者は時々周囲から圧力をかけられたりする。賃金を上げる方法も、長時間労働することは美徳と考えられ、労使交渉で賃金を上げてもらうアプローチは尻込みしたり否定的にとらえたりすることがある。
ドラマや映画の大きな物語とは、簡単に言えば、家族や恋人を守るための行為で、世界を救うようなスーパーヒーローに仕立て上げてしまう手法である。私は家族や恋人を守るのに、スーパーヒーローも普通の人もないと思う。そうやって人の想いを暗に格付けされているエンターテイメントに不快感を覚えることがあるが、かえってそういう物語に人気があるものは少なくない。
その延長に、アメリカのトランプ人気、大阪の維新人気がある。敗戦直後、打ちひしがれ、無我夢中で明日は今日より良くなる、という小さな願いで頑張っていた昭和の人々が高度経済成長を遂げ、逆にあらゆる場面で世界一という高い目標を掲げている令和の日本がジリ貧というのは、そういうことじゃないかと思っている。


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