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DEEP ACIDなんでもかんでも日記・ヤプログ!より移行

私にとってブログは「放送局」です。常に発信していなくてはならない。 発信が止まったらそれは「放送事故」です。

ドクトル・ジバゴ@中央映画劇場

2025-02-11 14:02:23 | 映画・演劇・美術
朝帰りして仮眠したらモーニングシアター(笑)。ドクトル・ジバゴなんて今どきミニシアターでもなかなかやってくれないので、こういう一生に一度は見るべき映画は見ておく。
どちらかというと、デビッドリーン監督(戦場にかける橋)よりもテーマ曲「ララのテーマ」のモーリス・ジャールが目当て。ジャールと言えばアラビアのロレンスだが、私的にはジャン=ミシェル・ジャール(フランスの冨田勲みたいな人)のお父さんとして名前を知った。
映画の物語は思ったほど重くはなかった(3時間超えの超大作で途中休憩もあるのだが)。ロシア革命を描いたにしては、悲惨さの描き方がいまいち生ぬるいと思ったし、何より登場人物がロシア人なのに英語をしゃべるのがめっちゃ違和感(笑、まあ真田広之がSHOGUNを撮るまでハリウッドではサムライの物語は皆英語だったし)。
しかし、考えてみれば、ソ連を舞台にした大河ストーリーがこんな風にロマンチックに描かれるのは興味深い。ソ連憎しのプロパガンダでも、かと言ってアンダーグラウンドで共産主義を讃えるわけでもなく、憎たらしいクソオヤジが最後には主人公の2人の逃亡をサポートしたり、悪党にも人の情があるシーンは結構泣ける。まあ、モーリスジャールのテーマ曲はまさにそういうシーンのために書かれたスコアと言っていい。
それにしても、モスクワからウラル(まだシベリアの西の入口、極東まではさらに同じ距離がある)まで鉄道で11日、日本なら在来線でも3日4日あれば北海道から九州南端まで行ける。いかにロシアが広いか。

三陸鉄道開業40周年巡回写真展@岩手県立図書館I-Room

2025-02-09 12:25:20 | 映画・演劇・美術

いちおう三陸鉄道ファンクラブには入っているのだが、最近全然乗ってない(汗)。県立図書館で40周年写真展があったので。見に行く。
国内には相当数の第三セクター鉄道があるが、東日本大震災から立ち上がった三陸鉄道の生命力は特筆すべきで、実際、NHKのプロジェクトXにも取り上げられた。
別にそういう血の滲む努力を見に来たわけではない。ただ、展示されているたくさんの鉄道風景写真(他の3セクにはそれぞれの土地の魅力がある)には、単に美しい自然の風景と機能的、特徴的なデザインのコラボレーションだけでなく、人々の想いも少なからず垣間見える展覧会であった。

原田治展@盛岡市民ホール

2025-02-09 11:57:37 | 映画・演劇・美術


特に興味はなかったのに、最終日と聞いて急に行きたくなる(笑)。
これまで、ハローキティとかジブリとか、まあ盛岡では展覧会にバリエーションが少ないので、そういう展覧会が続いたのだけど、逆に日本のカワイイ文化を集中的に体験できたのは良かったと思う。
原田氏はキャラクターデザインのイラストレーターとしては知られているが、フォルムの単純性に、抽象画家を目指していた生立ちが絡んでいたことが分かり、納得。
これだけ集中的にカワイイ文化を深堀していくと、日本の商業芸術のかなりの全体像が見えて来たつもりになれる(^_^)。今では日本の重要な輸出文化コンテンツの生立ちを理解する上でためになった。軟弱な表層を見せる一方で、深堀していくと、その哲学にちゃんと強さがある。

キノ・ライカ 小さな町の映画館/ヴェリコ・ヴィタク監督/盛岡ルミエール

2025-02-01 13:16:30 | 映画・演劇・美術
アキ・カウリスマキ出演(監督ではない)作品なら観に行かない訳にはいかない。朝一番の上映ということで、軽い野暮用だけ済ませて街へ。
東京では昨年末に封切りだが、こちらではまだ公開されたばかり、珍しく混んでいる。
カウリスマキ監督の故郷に映画館を作る、ただそれだけの物語で、ほぼドキュメンタリーであり、何か事件があるわけでもなんでもない。ただ、岩手の盛岡以外の町と似て、北国の寒い町に、産業が廃れ人口も減って行く中で、採算度外視で町を活気づけるために映画館を建てる、田舎町に暮らす人々の姿、喜ぶ姿が共感する。まあ、いつものカウリスマキ映画のように、余韻の残る感情を呼び起こすような作品ではないが。
やはり注目は篠原なんちゃらという、日本からフィンランドに移住したムード歌謡歌手だ。最近、日本でも昭和歌謡ブームだが、むしろこっちの方が昭和歌謡っぽさがある。海外に流出したものに「本物」がある、という証明(浮世絵なんかそうだよね)。