日本人は何を見て発言しているのだろうか?
大相撲において、下位力士は、横綱・大関に対して張り手は使えない。それは、不文律だ。一昨年、露鵬が千代大海に対して、ほぼ勝負が決まった後張り手を出し、その件で、千代大海がにらめつけた。露鵬もその後ガラスを叩き割るなど、最終的には理事長に露鵬は注意された。この時は、試合の流れで、手が出てしまった部分もあり、注意で構わないと思う。
では、逆の関係は良いのだろうか?下位力士には、不文律で構わない。横綱側から見ればどうだろうか?確かに、この事はガチンコ勝負と八百長の問題がある。しかし、それはそれとして、下の者ができない事を上の者ができるでは、示しが付かない。
従来から朝青龍がやっているのは、こんな事お構いなしである。この様な事に触れないでそのままにしておくから、一連の事件が起こる。今場所を見ていても、この事は全く変わりは無い。流れでやってしまったのは兎も角、いきなり張り手を出す。
そんな、的確なコメントは出てきてない。確かに、今場所は様子を見る場所かも知れない、「遣ります、真面目に遣ります」と言ったからそれが本当か行動を見守る段階なのかも知れない。
しかし、親方にしても、親しい仲間にしてもそんな事を言ってくれる人がいないのが、最後は自分(朝青龍)に戻ってくる訳だと思う。
人間は、言われないでも遣る人間、言われて遣る人間、言われても遣らない人間その3つのパターンがあるが、朝青龍は最後の部類。だからこそ、勝つ事のみを目指すと言う最悪な形になるのだと思う。
皆さんはこんな彼を許せますか?それとも…。
昔、韓国プロ野球が始まった頃、一人に投手が海峡を渡った。ぶっちぎりの最下位で最初のシーズンを終えた三美スーパースターズは、日本プロ野球界から一人の投手を獲得した。その投手・福士明夫は、「在日僑胞・張明夫」として大車輪の活躍をし、そのシーズン30勝を挙げた。プロ野球のオールドファンなら記憶しているであろう一件である。福士投手は、その時、在日であったものの、殆ど異文化としての韓国と戦いながら成績をあげていった。韓国野球はまだ甘い。では、海を渡った自分が何をできるか、では、韓国の江川になろうとその事により、相手チームが必死になり、野球も面白さを感じ発展するだろうと。その為の礎になれるのではと何回か聞いた。
「ウリナラ野球、ウリナラスタイルというかけ声には、ときどきうんざりしますよ。なぜ自分らのスタイルを確立するまえに、いや確立するために、よその国の野球を学ばんのか、とイライラします。彼らのありあまる自信にもね」 (張明夫)ウリナラとは我が国の事
最後に.「いまになって日本に来た外人選手の気持ちがようわかるようになりました」(張明夫)
韓国での初年登板60試合で 30勝 16敗 6セーブ 36完投と驚異的な成績で最多勝を獲得。(当時の韓国プロ野球の試合数は前後期制の100試合。この年の三美の成績は52勝47敗1引き分けで3位。ちなみに前年の三美の成績(福士の加入前)は前後期制80試合の通算15勝65敗でダントツの最下位。)
松原明夫投手は、最初巨人に入った。最初の三年は0勝。彼を知る地元の人は、巨人なんてぴかぴかの東京へ行って大丈夫かと…3年目のオフ、南海とのトレードで移籍。富田勝(法政三羽烏・田淵・山本浩二)と山内新一(巨人4年間で14勝、トレード年は0勝)、野村監督いわく、なんで3番バッターと0勝投手がトレードするのやといって、松原投手を合わせるとなった。その時、松原が良くなったら返してくれとあった。トレード翌年、山内は20勝、松原は7勝をあげた。その後、川上監督は返してくれと言われたが本人が拒否したそうだ。なお、この2人は経歴こそ違う物のともに島根県生まれの選手であります。
福士さんは、晩年不遇な時代を経たようですが、いつになっても、あなたがやってきた事について最大の敬意を持っております。(忘れません)
この2人は、同じ関係で、遣ってきた事も同じ様です。しかし、その中でも考え方が少し違えば判る人には判ってくれる。判らない人には同じ事に見える。
色んな考えで遣ろうとしているが、表面的な事だけでなく、かつ数字だけを求めている事でもないと、一人でも多くの人に感じてもらえるように自分も努力するのみです。でも、現実はまだまだ自分に甘くその領域に達していない。そのようにまだ弱い人間だからこそ、時には皆さんの力を借りるそんな事もなければ何もできないのかも知れない。まあ、正月早々からそんな事を言っているから駄目なのかも知れない…。鞭をやたらめったり入れる騎手がいるがそんな事で馬が走る訳ではない。お馬さんが走るとこまでに様々な人の力が合わさってこそ、大きな事が起こる訳であります。でも、本当は、そうである人達が皆、少しずつ手を抜くと、それが合わさると大きなロスになってしまいます。それが、今の日本であると思います。