2012年10月6日に公開された映画で、原作は、辻村深月の短編小説。
監督は『ROOKIES -卒業-』の平川雄一朗。
なんとなあく、気になって観てしまいました。
たぶん、TV放送された時にも観たときがあったと思うけど、やっぱり忘れちゃうもんですね。
あなたがもう一度、会いたい人は誰ですか?
使者(ツナグ)とは―
それはたった一度だけ―、死んだ人と会わせてくれる案内人。
生きている人が会いたいと望む、
すでに死んでしまった人との再会を仲介する“使者”を表す言葉。
((C)2012 「ツナグ」製作委員会より)
主人公は幼い頃、不慮の事故で両親を亡くし、ちょっと変わったツナグという役目のある家系に生まれたことによって、その「死」というものと向かい合いながら、その世界のことを考えて、考えて・・・そんなお話。
身近な人の死を体験すると、誰もが一度は向かい合うようなこと。
引き継がれている役目というプレッシャーやその家族独特のこと。
亡き人と、生きている人をつなぐ、その仲介にいる立ち位置のむずかしさ、若さゆえの熱いココロとちょっと冷めているようなところ。
観ながら、その「ツナグ」ということだけでなく、いろんな気持ちや想い、考えがめくるめくる、ころころと湧き上がってきました。
そして思ったこと。
やっぱり、ひとつのことを何回も何回も、考えてはぶつかって、人に伝えてはまた考えて、じぶんのその役割やできること、そのことに向き合っている人は、どんなに若い人でもすごいということ。
どんなに同じことを考えたことがあったとしても、その深さだけでなく、悩んでいる時間、いい加減でなく、そのときのじぶんの等身大で向かっている人は、人から見て軽蔑されるような事柄でも、その生きざまは気持ちいいほど、美しくみえるような気がしました。
さまざまな人と会えるからこそ、わかること。
理解できること。
起きてしまったことへの後悔をしても、もうどうすることもできない。
けど、しとけばよかったの後悔は、これから未来へ向かって、何かすることで後悔は後悔じゃなくなる。
最後、エンドロールがはじまったときの希林さんの言葉。
覚えておきたいような、書きとめておきたいような、そんな言葉たち。
またすこし経って観たら、また違うことを感じる映画なのかなって思いました。「たいせつなことは目に見るものでなく、ココロで見るもの」そんなセリフが印象に残りました。