赤門記者のメタボな日々

笑いの街・大阪で、笑えることも笑えないことも追いかける因果な商売。明日は笑っていたいなあ…。

別に…

2008-09-14 02:16:35 | Weblog
 過日、「普段は社会ネタなどの取材の方が多い」などと、
自分でも本当なのかどうか分からないような記述をした手前、
今回はそんな話をば。

 昨日は大阪で、自民党総裁選の立候補者が演説会を行いました。
会場となった難波・高島屋前はものすごい人混み。
大本営発表によると3500人が集まったということです。
9月も半ばとはいえ、昨日は夏が戻ってきたような暑さ。
そんな中でも、聴衆の方々は小一時間ほどの演説に耳を傾けておりました。

 当然我々もその中に紛れつつ、候補者の語る政策論をメモしていくわけですが、
うーん、「別に…」といったような、
なんだかピンとこない部分があったわけです。
別に美人の取材じゃないからテンションが上がらないとかそういうことではなく。
実際、耳を傾けている聴衆も、傾けてはいるのですが、拍手などの反応はまばら。
昨夏の参院選、今冬の大阪府知事選あたりと比較しても、
選挙活動のメッカである高島屋前に
同程度の数の聴衆を集めて演説を行っているにしては、
ビビッドな反応は最後まで見受けられませんでした。

 何故に…と考えてみますと、
①ある程度勝敗が見えている勝負なので、あまり興味がわかない。
②所詮聴衆は投票権がないので、伝わろうが伝わらなかろうがあまり関係ない。
③単に話が面白くない。
といった理由が思いつきました。

 まあ③はともかく(参院選や府知事選は「タレント候補」の演説だったため、若干の差はあるとしたものですが)、
①②あたりの理由は、少なからずあったのではないでしょうか。
特に判然としないのが②の点。
候補者の方々は、いったい何のために一般市民向けに演説をしているのか?
もちろん、現状の課題や自身の政策論を広く知らしめることは
政治家として大事な仕事だとは思いますが、
それは必ずしも「身内の争い」である総裁選という舞台を利用せずとも
普段から行っていくべきことでありましょうから、
必然性という意味ではあまり理由になっていないような気がします。

 もっとも、立候補者の方々にしても、
石原伸晃氏がいきなり
「このたび衆議院議員選挙に立候補いたしました…」などと間違うぐらいですから、
穿った見方をすれば、頭の中はすでに解散総選挙に向かっているのかもしれません。
そして、この総裁選でムーブメントを作ることが、
総選挙で自民党を優位に立たせる鍵になる、といった話が巷間なされているわけですが、
これがまたもう一つよくわからない。

 とにかく自民党の大物がしょっちゅうメディアに出て話題の中心にいれば、
半ば「サブリミナル」的な効果で得票が伸びるといったところかもしれません。
だとすると、これは選挙というものを単なるイベントとして捉えている感覚で、
決して正常なものとは思えませんし、
そんなことで盛り上がった機運による判断で生まれた政権が、
国民の不安を解消する効果的な策を打ち出せるかというと微妙な気がします。

  とまあ、今回は多少ながら、ブログのタイトルに恥じないものになったでしょうか。

 最後までご覧になった奇特な方、
どうでもいい長文でお腹いっぱい、メタボな気分になったのでは?