おもちゃの海 洗濯ものの山

中学生から幼児まで、4人の子育て真っ最中のある母親の何気ないつぶやき(でも、誰かに聞いて欲しい)…。

家庭訪問は母をシンデレラにする…

2006年04月26日 13時09分50秒 | 子育て
家庭訪問シーズンに突入!
この時期、母たちはシンデレラとなる。
なにも、美しいドレスを身にまとい舞踏会に出かけるのではなく、意地悪な義母や義姉たちに
帰ってくるまでに、この家中、きれいに磨いていなさい
と言われ、灰かぶり姫と化して掃除に明け暮れる、あのシンデレラだ。

かく言う我が家も、昨日が小学生組の家庭訪問だった。
今週に入り、お通しする予定の和室の掃除を開始。この選挙騒ぎで、おひな様が未だに出しっぱなしになっていた。我が家の娘達は、相当な「行き遅れ」になるに違いない。今の時代で言うなら「パラサイトシングル」か!?

帰宅してきた小学生組をつかまえて、おひな様を片づけさせる。さすがに、小学生にもなると、きちんとチマチマした小物を箱に詰め、倉庫番ゲームのように上手に段ボール箱に入れていく。感心。感心。
その間、母はホコリだらけの床の間を拭きあげる。
年中飾ってあるガラス細工の兜が、ようやく時期的に追いついてきた。その横には干からびた杖のようになってしまった海凪の「へその緒」を、ガーゼでくるみブランドのリボンで巻いたモノが添えられている。神棚を置いてないので、適当な置き場所がないのだ。仏壇もないし…。

さて、ようやく和室がかたづいたら、今度はトイレ掃除。まだ言われたことがないけれど、「トイレを貸して」と頼まれるかも知れない。台所までは見ないだろうが、気がつけば排水溝のぬめり取りや換気扇カバーも拭いていた。年末大掃除のノリだ。

さて、準備万端(とは言えないが)の昨日の午後。
まず最初に大地(小5)の担任が来られた。高校生のお子さんのいる音楽が得意な穏やかな女性教諭だった。大地の家庭での様子を尋ねられ、学校での様子などを話して下さる。集中力に欠けボーっとなると言う点では、二人とも大いに意見が合う。自己表現出来る子になって欲しいからとコスモスコモン事業のドラマスクールを受講していることを話すと、パッと顔を輝かせて「じゃあ、大地君は即興劇なんかが得意なんですね!」と言われる。
「う、そこまでは…」と、引いてしまった。

さて、次は予定時刻からかなり遅れて空矢(小2)の担任がやって来た。
25歳新任の宮崎出身の男性教諭。高校生じゃないかと思うくらいベビーフェイスで、元気の良い先生だ。
「いやぁ、毎日失敗ばかりで、空矢君にはいつも助けてもらっています。『まだ一年目なんやけん、しょうがないよ』ってフォローしてくれるんですよ。」と頭をかきかき嬉しそうに話す。
様子を見ようと、ふらりと隣にやって来た空矢を「あんたは何様ねっ!」と、にらみつける。
実直で真面目そうな彼をみて、私の説教好きの虫が、だんだん騒ぎ出す。
「いやいや、失敗はたくさんした方が良いんですよ。失敗して、そこから学べば良いんです。自分も失敗して初めて、何処が悪かったかを考えるし、次に失敗しないように努力すれば良いんだって思っているんですよ」と偉そうに話す。いやはや、とんでもない説教オバチャンだ。
しかし、目を閉じて噛みしめるように私の言葉を聞いてくれる先生の姿を見て嬉しくなった。こういうリアクションほど、説教好きの「気」を良くするモノはない。
とにかく、彼のような人が担任となってくれて良かったと思う。この一年は空矢にとってかけがえのない素晴らしいものになるだろう。

思えば、大地も3年生の時に、新卒25歳の男性講師が担任となって素晴らしく充実した一年間を送ることが出来た。彼の手書きの学級通信は宝物として、未だに我が家のファイルに大事に保管しているし、実際、昨日の空矢の担任の先生にも見せたくらいだから…。
昨年、ツライ思いをしてきた大地が「三年の時は良かったなぁ」と、たびたび口にするのを聞いて切なかった。担任の性格がどうとか、キャリアがどうとか言うのではなく、彼(女)らの「子どもたちへの愛情・気持ち」が、真剣か、そうでないかが、重要なんだと思う。保護者としての自分の在り方もそうだけど…。

子育て応援活動をしていてよく思う。「自分の子どもだけ」という考えではなく、「子どもたちみーんな」という視点で見守る気持ちが、必要なんじゃないかなと…。そうしたら、社会のイライラも少しは和らぐんじゃないかなぁと思う。

いろいろ考えさせられる家庭訪問だった。
そして、夕飯を食べ終わる頃には、いつもの小汚い家の中となっていた。
どうして、片づけるのは時間がかかってストレスも溜まるのに、散らかすのは瞬時に出来るんだろう??


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2 コメント

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毎回楽しみです! (hobo)
2006-06-30 22:47:55
ジャーナル見る度に楽しく拝見させていただいています。特にくうちゃんの成長を陰ながら、時には笑いながら応援しています。お仕事大変だと思いますが、これかも喜怒哀楽のたくさんある子育て太腕奔走記がんばってください。
hoboさんへ (管理人・福)
2006-06-30 23:00:05
ありがとうございます。

空矢は、私に似ている所が多々あり、悲しいかな、彼の頭の中がわかってしまうのです。多分、こう言えば怒るだろうなぁと、わかっているのに、ついつい口出ししてしまいます。毎日、彼を叱る前の5秒間は自制心との闘いです。深呼吸して、「1、2、3…」と数えながら、やっぱり「いい加減にせんかぁーっ」と怒鳴ってしまいます。何かの拍子に怒鳴るタイミングを外したことがあって、その後すぐ彼が行動を起こしたことがあり、「あ、なーんだ。もうちょっと待てば良かったのか」と気づきました。「待つ子育て」と言いますが、正にその通り。もう少し、心の余裕を持ちたいと、日々思っています。(思ってるだけで、行動しないだけさっ)