紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

明日を担う大工さん達

2015年10月07日 | 家のつくり手達(職人さん・設計者)の話

何度もこのBlogでも取り上げておりますが、弊社は150年ずっと大工・職人の店であり続けています。

こう言うと以外に思われる方も多いかもしれませんが、まずハウスメーカーさんでもビルダーさんでも工務店さんでも、社内に大工さん職人さんが居るというのは、ほとんどありません。一軒いくらで請け負う下請け大工さんに仕事を依頼するのが主流です。また、今日本の家づくりは、大工さんの技を必要とせず、現場組立員という仕事のレベルで成り立っているからそれは成り立つのかもしれません。

なぜ大工さんを社内に抱えないのか?大工さんを社員にすると当然それだけ経費がかかります。そして仕事が無い時は、大工さんを養う必要がありません。まっ、それだけはなく歴史的な背景もあるかもだし、また特別素晴らしい理由でそうしている所もあるかもしれませんが、大きな理由はそだろうと思います。

だけど、弊社や全国でも少ないけれど、大工さんを社員化し、若手を育てている工務店もあります。本当に少ないけれど。

それは色々な思いがあってそうしているわけで、それはホームページなどをご覧いただければと思いますが、(弊社はこんな理由

今日の本題は、本日頂いた電話で「申し訳ない」と思う事があったわけ。

ここ2・3年、弊社は結果として毎年大工さん見習いの若い子達(10代20代前半)に入社いただいています。

この10月からも一人新しい方が入社いたしました。(現場の経験は2年ほどあるけれど、一から「大工さん」の修行のし直しです)

彼もやる気があってなかなか頑張ってくれそうですが、最近入る子達は、やる気があって一生懸命で皆続いています。(お父さんが工務店をやってるS君は3年の修行ののちご実家へ戻られました)

ちょっと前は、失礼な言い方をすると、「これといってやりたい事もないし、進学もしたくないし(出来ないし)とりあえず現場ででも。。」なんて子が多く、入社しても修行を1年も我慢できずやめていくのが続いておりました。

その点、最近の若い子は(笑)、なかなかええんですよ。皆、叱られながらも楽しそうに大工仕事をやっておりまして、お客様方からも好評です。

【先日はO様が、「私がおばあちゃんになったらあの子が家直しに来てくれるのかな〜」なんておっしゃってましたね〜】

そして、本日もある高校の担任の先生よりお電話を頂戴し、

「卒業する生徒さんがどうしても大彦さんで大工になりたいと言ってるんですが」と。

以前もご連絡(その時は担任の先生ではなく)いただいたことがあって、、、、、

しかし、ベテランと若手のバランスを考えると、また今の仕事量を考えても、やはり今また増やすのは、難しいです。入社いただいたら、その子の人生の責任もあるわけだし。。

そこまで入りたいと言ってくれてるのに、ホントのホントに申し訳ないことです。

地域のためにも日本の文化のためにも、若い大工さんを育てていきたい。なんて言ってるくせに、本当に情けない。

力をつけて、未来の日本の家づくりを担う若い子をもっと受け入れられるようにならなければ。

と強く思った今日でした。

またその子ともどこかでご縁ができれば嬉しいですね。頑張りましょう!!

和歌山・大阪「心地よい木の家づくり」 大彦(株)

 

 

 

 

 

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