題詠blog2009

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097:断

2008-12-19 | 091-100の歌
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097:断(松木秀) (わたしよきみの風景であれ)
断言をしない政治家は正しくはあるが人気は出ないであろう...

097:断(jonny) (迂闊な夜の真ん中で)
確かなる判断基準もないくせにあなたは僕を嫌いになった

097:断(鳥羽省三) (見沼田圃の畔から)
義理チョコは断乎反対、受け取らぬ!本命無しの俺にも意地が!

097:断(アンタレス) (思い出ずるままに)
食べる事スポーツ観劇外出とみな断たれおり病嘆かむ

097:断(西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
晴れ渡る空真っ二つに断ち割って飛行機雲は西へと走る

097:断(みずき) (空)
我が脳の斯くけざやかな断面図 空蝉おちて夏の小寒き

097:断(夏実麦太朗) (麦太朗の題詠短歌)
飲み会の誘いを断りきれなくて微妙な笑みを浮かべうなずく

097断:(船坂圭之介) (kei's anex room)
かつて視し古き映画の”断崖”よ哀れジェーンの運命(さだめ)如何にや

097:断(庭鳥) (庭鳥小屋へようこそ)
断りの文句が言えず羽根剥かれ裸となりて晩餐披露

097:断(八朔) (I am still here ... われひとりゐて)
勝機は得難くして失い易し 彼らは断種せざるをえない

097:断(梅田啓子) (今日のうた)
そこだけが騒めき断たれゐるごとし落合監督坐るベンチは

097:断(森山あかり) (言葉の花かご)
うた詠んでさらされている断面は良くも悪くも自分自身で

097:断(小早川忠義) (Just as I am Returns)
遮断する黄色と黒に意味もなく拳突き出したくなる衝動

097:断(みつき) (みそひと :: misohito ::)
「断って」なんて言えない関係はフルマラソンより微妙な距離で

097:断(じゅじゅ。) (rahasia2 ~題詠blog2009~)
直観にまかせた決断ハズレなし優柔不断なきみにオススメ

097:断(迦里迦) (香飄)
関係を絶つより難きか 布を断つ鋏はなぜに辛さうにする

097:断(チッピッピ) (うたよみブログ)
断れぬわけを知りつつ休出の夫を詰る日曜の朝

097:断(ジテンふみお) (雲のない日は)
断トツで落ち着く場所は海だった 泳げないから言いそびれてた

097:断(木下奏) (ブログ・キ・カーデ - 木下奏 blog)
断言はしませんアナタを好きだとも真夜中プールに潜って言うよ

097:断(柴田匡志) (スタートライン)
接続しまたも切断繰り返すそんな仲ですわたしとあなた

097:断 (穴井苑子) (猫のように純情)
そこここで必死に油断してみてもあれを超えることはないんだな

097:断 (minto) (@100@)
外からは想像できぬ断面がみごとに咲く巻き寿司があり

097:断(理阿弥) (車止めピロー)
手のひらに鎖の痛さ診断を受けたかえりの冬のブランコ

097:断(マトイテイ) (ようこそ 纏亭へ )
この空を断ち切るように行く君を見送る僕に降り注ぐ君

097:断(はこべ) (梅の咲くころから)
夏の日に横断歩道で振り返るきみに似ていたその横顔を

097:断 行方祐美 (フーガのように)
雨に濡れ緑に濡れつわが道の横断歩道今日も風の音

097:断(うたまろ) (五と七と五と七と七)
断崖へ白い波頭は投げ打たれ砕け散る さあ故郷へ帰れ

097:断(陸王) (Always Walking with Yu)
男装の婦人の断層写真には悔し紛れに立てた中指

097:断(佐藤紀子) (encantada)
浮世とは断絶されゐし七日間はじめはただに楽しかりしを(浦島太郎物語)

097:断(畠山拓郎) (あいうえおあお)
国交が断絶されている今もテポドン飛ぶと通告は来る

097:断(伊藤夏人) (やわらかいと納豆2009)
仕事より君の事だけ考えて断りきれない昇進試験

097:断(ふみまろ) (光る風の記憶)
恋人の磨きあげたる断頭台(ギロチン)は冬の朝陽を反しわれよぶ

097:断(Yosh) (☆生短歌☆)
断崖で断酒、断言するよりも虚しい響きの与野党批判

097:断(のびのび) (のび短歌)
断言を避けて「かも」とか「みたいな」で姑息にわたる吾の処世術 参照記事:097:断

097:断 (ゆり) (森の歌 ~怪人二十面相~)
断食の果てに飢え死に朽ち果てて、無惨ではなく、それはしあわせ。

097:断(羽うさぎ) (羽うさぎの日記帳)
ためらいも憂いも愛も伏せたままメールは縁を一撃で断つ

097:断(フウ) (easygoing.)
耳元で遮断した踏み切りは君を乗せたまま消えた 声はない

097:断(野州) (易熱易冷~ねっしやすくさめやすく、短歌編)
堅茹での男はいつも濡れてゆく差しかけられた傘を断る

097:断(ゆき) (ひたぶる君を)
嗤ひつつ赤信号を駆け抜ける横断歩道柄の縞馬

097:断(龍庵) (題詠blog2009 龍庵)
僕たちのようにときどき訳もなく断線しない携帯電話

097:断 (新井蜜) (暗黒星雲)
断崖をのぞきこんでる梅雨の朝すつぱいものが込み上げてきて

097:断(KARI-RING) (ほとりほとりと藍色の海)
血が尊い?断じて違う我を産みし母は知らないこの人が母

097:断(ひいらぎ) (ひいらぎのゆっくり短歌日記)
遮断した世界の向こう笑う人泣く人のいて我は無となる

097:断(tafots) (1年で1000首をつくる)
襲いかかる直前の沈黙少し傾いで立てる裁断機の刃

097:断(秋月あまね) (予定された調和が見つかりませんでした。)
断交を誓った日からかの人が気になりだしてどうにもならぬ

097:断(天野ねい) (三十一文字の毒薬)
ドクターの見つめる脳の断面に写ってるんじゃない?ってほど すき

097:断(すいこ) (すいこのうたおきば)
断ち切ったわけでもないのに糸はただ細くなってくまた会いたいな

097:断(EXY) (オレブロ★パラダイス♪)
波飛沫 断崖絶壁 打ち寄せる しけた海原 厳つきリアス

097:断(こうめ) (はこにわ相聞歌)
イチゴジャム朝日をまとい載せられたパン噛みちぎる決断の朝

097:断(西野明日香) (水の中のASIAへ(短歌な毎日))
断つよりも断たれるほうがきっといい群なすカモメ迷わず飛びぬ

097:断 (七十路ばば独り言)
血縁は感情深き縁なれば断たれし絆は覆水のごとし

097:断(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
朝焼けを断ち切る光野に溢れくずれるようにきみは笑った 097:断(題詠100首2009)

097:断(藻上旅人) (創作のおと)
断ち切った想いが自然に溢れ出し集めたものは表現ですか

097:断(nnote) (白い箱から)
遮断機の向こう側からゆく夏が買い物袋を下げて見ている

097:断(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
誰ぞ知る幾千万のいのち断つ戦(いくさ)をなせし真の理由(わけ)をば

097:断(藤野唯) (Sugarmint)
切断はできなかった もういちど抱きしめてしまう前に捨てよう

断(木下一) (ワイワイやってる暇はねえ!)
参照記事:097:断 永遠に「君のパンティ…」呟いてオレオレ詐欺を断ってやれ

097:断(イマイ) (ゆびおり短歌)
思い出の断片はもうつながらず夜のはじめに抱き合うしかない

097:断(新田瑛) (新田瑛のブログ2)
「とりたてて言うほどのことじゃないけど」と断ってから話しはじめる

097:断(冥亭) (《冥亭倶楽部》 the snow-ball planet)
死に近き蝉が数多の断末魔 嗚呼、この夏も果てなんとす

097:断(たざわよしなお) (世界を翻訳するための試み)
遮断機の明滅と音の不一致 運動部員の自転車の列

097:断(さかいたつろう) (流星文庫)
花嫁になるには断ち切れないものが多すぎるんだ あたしでごめん

097:断(天鈿女聖) (うずめの花ビラ)
アクセスが不正に切断されましてやる気と元気と勇気が足りない

097:断(佐藤羽美) (hinautamemo)
断定のできぬ未来に目覚めたり30年後の「ただいま、アトム」

097:断(ぽたぽん) (今日には今日を 明日には明日を)
口癖が「断じて」である政治家の強い否定で何が潤う

097:断(詩月めぐ) (かじられちゃったお月様)
もう二度と戻らないから貴方には 優柔不断な恋はおしまい

097:断(只野ハル) (Ordinary days)
断じてそんな事はない君に嘘つかないという嘘をつくなんて

097:断(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
断ちがたく左右のまなこ冷やしゆく過去の満月、今日の三日月

097:断(原田 町) (カトレア日記)
エコキュートオール電化のセールスを断りつつも少し色めく

097:断(ウクレレ) (十線譜)
遮断機が世界を二つに切り裂いて無敵になったラドン温泉

097:断(じゃみぃ) (じゃみぃのうた)
判断を誤り僕はやり直す回り道でもそれが近道

097:断(じゃみぃ) (じゃみぃのうた)
判断を誤り僕はやり直す回り道でもそれが近道

097:断(Re:) (プリズム)
断れないことに気付いて適当な嘘でキスをしてきたくせに

097:断(虫武一俊) (無足場ワンダーランド)
もう断言していいだろう「絶対に子孫を残すことはないです」

097:断(間遠 浪) (少女らせん)
断食の時とかおもう寝て食べて殺してこんなことばかりして

097:断(振戸りく) (夢のまた夢)
遮断され続けた道はいちめんのシロツメクサで覆われていた

097:断(斗南まこと) (野ウサギのように)
またひとつ断ち切った縁そうやって孤独を選ぶ自由もあろう

097:断(こすぎ) (たんかんぽんかんみかん)
とりあえず悩んでこれが断絶。とわかるまで 雨、傘叩き続けろ

097:断(酒井景二朗) (F.S.D.)
「エロ本を斷つ努力こそ重要だ」いつ書いたんだ?こんな貼紙

097:断(あみー) (正直なたましい)
遥かなるグアムの泥にまみれればアメリカ横断ウルトラクイズ

097:断(ちょろ玉) (ちょろ玉のコトダマラソン)
断られると知っていたけど言葉とは次から次へと溢れるものだ

097:断(おっ) (だいえいの短歌専門店)
信号が青に変わった瞬間は人が消え去る横断歩道

097:断(こゆり) (おかっぱ短歌)
口実がなければ会わないつもりです 断髪式には呼んでください

097:断(蓮野 唯) (万象の奇夜)
マイナスを断ち切って行け顔を上げ前へ前へと進んで行けよ

097:断(春待) (三感四音)
断線は幸いだった聞かなくて済むことだってある黒電話

097:断(石畑由紀子) (裏デッサン。短歌・題詠マラソンを走っています。亀スピードで。)
指にまだけもののにおい ふたりそっとつなぎ横断歩道をわたる

097:断(扱丈博) (取扱)
口開き、口開きかけ、なにか言い、なにか言いかけ、遮断機降りる

097:断(七五三ひな) (ひなの雑記と言葉遊び)
問診で「昨夜の食事」すぐ言えず慌てて探る記憶の断片

097:断(市川周) (ミルミルを飲みながら)
断ったティッシュうらめし春の下痢(きりがよいので七七はなし)

097:断(だや (それから人鳥の朝食を買いに)
納豆や竹輪を前に朝食の何を断言するんだ親父

097:断(青野ことり) (こ と り ご と)
溺れてもいいのだろうかどっぷりと できないならば断てないならば

097:断(祢莉) (sugar drop)
断熱材入れてるわけじゃないのにな君のぬくもり伝わらなくて

097:断(本田鈴雨) (鈴雨日記)
化学もて蜜柑のうすかは溶かさるるあはれ シロップの禁断を飲む 

097:断(わだたかし) (ファミレス短歌)
ピカピカの断熱シートにくるまって進化する日をじっと待ちます

097:断(空山くも太郎) (ケータイ短歌 備忘録)
時間とか距離が二人を断ちそうです 気持ちがこんなにあるから余計に

097:断(櫻井ひなた) (ひなごと☆23→24)
「神様の言うとおり!」じゃなきゃ決められない優柔不断が可愛いあのコ

097:断(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
秋なのに小春日和に油断して風邪をひきそう心も少し

097:断(珠弾) (seven seas tac)
酒断ちを課して眠りについた冬 春告げ鳥の声で目覚める

097:断(遥遥) (たんかのきりかた2)
違いますバナナはおやつじゃありません。断固私は宣言します

097:断(都) (miya-momoの日記)
断言を避けたいひとりときっぱりと言い切るひとりと はいスタート

097:断(月下燕) (a swallow under the moonlight)
blogにて切断面を見せつける昔(今でも)好きだった人

097:断(富田林薫) (カツオくんは永遠の小学生。)
ザクとしてザクとしてヒートホークの鋼鉄の切断面の美しさ

097:断(都季) (31pieces)
断ち切れたらまた結べばいい結び目の数だけ距離は近付いていく

097:断(五十嵐きよみ) (NOMA-IGAオペラ日記)
習慣で差し伸べられているだけの手と知ったから断わっていい

097:断(久哲) (久哲の適当緑化計画。)
つかまえてごらんなさいと駆け抜けた君の断面写真じゃヌケねぇ

097:断(キヨ) (ぼくはこんなことが好き。)
断れないことは知ってて今日だけはあいつの代わりに鍵盤をなぞる

097:断(磯野カヅオ) (その時の主人公の気持ちを三十一文字で述べよ。)
にはたづみ遣る瀬もあらず降りなづむこの断腸の思ひ流せよ

097:断(吉里) (梢は歌う)
長き日々共に過ごした犬逝きし想いは思い悲しみは断つ 

097:断 (夢雪) (浪漫)
結局は君の誘いを断れずずるずる君の術中の中

097:断(桑原憂太郎) (憂太郎の短歌Blog)
すかしても埒のあかない生徒への生活指導のラポートを断つ

097:断(暮夜 宴) (青い蝶)
断食はできない海のミルクより濃くて苦くて不味い…けど好き

097:断(駒沢直) (題詠blog参加用。)
断片となり朽ちていく記憶たちあとどれくらいとって置けるか

097:断(村上はじめ) (雑感)
増税でタバコをきっぱり断つものと決めていたのに口が寂しく

097:断(sora) (追憶~娘へ)
真黒なる冬の海へ行きませう悲しみふたつ絶ち切りて後

097:断(Ni-Cd) (反実仮想)
汗ばんだ体がぬるく吐きそうで断定形でしゃべってしまう

097:断(しおり) (ヒロの独り言)
禁断の逢瀬重ねてゆく先は失楽園なる天国地獄

097:断 (キャサリン)(コーラス♪(´・ω・`)カレンダー♪)
はつきりと辞めると言えずまたしても優柔不断な偽善者なのです

097:断(美木) (ヒネモスアフタヌーン2)
断崖は今日も黙って犯行の動機と手口をひとつ仕入れた

097:断(ことり) (歌)
ざくざくと断ちたきは何 フリンジのようにわたしにまとわりつくもの

097:断 (寺田ゆたか) (永訣のうた)
断ち難き思ひはあれど胸ぬちに汝は棲みてをり声も聞こえて

097:断 (組曲を奏でるように・・・)
貴方への思い断ち切るその為にハサミを入れた髪と思い出

097:断(南 葦太) (「謙虚」という字を書けぬほど)
意図のない断食 単に面倒で 週末即身仏ダイエット

097:断(流水) (流水(るすい)の短歌Caf'e)
遮断機の向こう側にはもう既に顔も忘れた夏たちがいる

097:断(橘 みちよ) (夜間飛行)
病院よりもどり来てたつたそがれの踏切いまし遮断機おりく

097:断(さと) (すばらしい日々)
夕暮れに断罪 偽物良心じゃ斬れず 傷跡ただ惨くて(むごくて)

097:断(星桔梗) (風船がわれるまで ?)
永久に(とこしえに)断ち切り難い想いあり果てる時まで叶えたき夢

097:断 (お気楽堂) (楽歌三昧)
口をはさむ隙も与えずしゃべりまくり断るや否や捨て台詞とは

097:断(ほたる) (ほたるノオト)
断片を正しい順序で埋めていくはり絵のすきまに流す罪悪

097:断(yunta) (詠 ~ツキノチカラ うたのもり~ )
音をたて切断された回線は二度とつなげない傷を残して

097:断(emi) (時計をはずして)
週末はひたすらスープを煮込みます沈めた言葉の断片溶いて

097:断(茶葉四葉) (ゆざまし)
ふり注ぐきみの笑顔を断って 決めねばならぬことひとつある

097:断(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
毛糸玉のうちよりつぎつぎ繰り出して帽子できれば断つ赤い糸

097:断(松原なぎ) (日向水(題詠blog2009))
断水に汲む日向水たくさんの思い出に泣くような温もり

2009題詠blog097:断(はづき生) (生さんま定食)
断断断 だんと断ち切るやうに断 断断断 断ち切られて断 断

097:断(湯山昌樹) (短歌 富士山麓より)
断水も停電もまずなくなってそれが普通と思うもこわい...

097:断(O.F.) (O.F.)
断ると角が立つからアッコちゃんのDavidには従うしかない

097:断(ぷよよん) (冷静と情熱のあいだ)
断線の影響なのかうつらない画面のそとに私を置いて

097:断(桶田 沙美) (31Words Runner)
友達で隣の席で同じ寮だけどそこには断絶がある

097:断 (一夜) (短歌るBlog)
断崖の端で罵しる修羅場とか 十年が過ぎ笑い話ね

097:断 (村木美月) (うたりずむ)
聖夜だけ君を忘れてしまいたい断ち切る術がない恋だから

097:断(田中ましろ) (ましたん)
男断ちしてるだけよと君は言う 乾いた冬がニヒヒと笑う

097:断(花夢) (花夢)
断定をさけてあなたと話し合う未来がそろそろ擦り切れそうで

097:断(岡本雅哉) (なまじっか…)
断れない理由がふいに浮かんでは断る理由をかき消していく

097:断(TIARA) (**JEWELRYBOX**)
月の無い夜は零れた断片が万華鏡のようにざわめく

097:断(bubbles-goto) (BIBBLy HoUR)
残された断片のみのフイルムに明滅するは死者たちの影

097:断(紫月雲) (resume 1970-2009)
胸いっぱい吸い込め未来を天空をオリオンは行く決断のとき

097:断(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
平面の診断書には書いてないなぜ転びやすい躓きやすい

097:断(水風抱月) (朧月夜に風の吹く。)
ぬばたまの夜を断つ風は透き通り暁に処すわれの断罪

097:断(村本希理子) (きりころじっく2)
ぱつつんと断つタイミング計りをり タテイタにミズのセールストーク

097:断(穂ノ木芽央) (白紙委任状)
溜息を幾度つけども断ちがたく重たし 小指の赤き鎖は

097:断(田中彼方) (簡単短歌「題詠だ」)
断筆を宣言します。暑いのと、あと寒いのが苦手なんです。

097:断(今泉洋子) (sironeko)
生も死も夢の断片笑ひつつ腸(はらわた)ぽたり落とす山茶花

097:断(遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
手をあげて横断歩道を渡りましょう 君が私に気付きますよう

097:断(かりやす) (彼方探訪)
わが頭部の断層画像をさししめしこれは空気とをしへてくれる

097:断(やすまる) (やすまる)
この秋があたたかすぎて断わりのメールに返事は戻らなかった

097:断(帯一鐘信) (シンガー短歌ライター)
断食といいきかせてはながめてる外は激しいデフレの嵐

097:断(佐山みはる) (月待ち人の窓辺(題詠Blog))
禁断の木の実なるかな人寄れぬなだりに枇杷の照りて実れる

097:断(内田かおり) (深い海から)
50センチ横断歩道をはみ出して小さく外すストレスボタン

097:断(香-キョウ-) (Sky on Blue)
誰だって悩みや不安抱えてる 甘えて鈍るな 夢への決断

097:断(kei) (シプレノート)
真夏日の横断歩道ゆがみだす左右前後を過ぎるロボット

097:断(ろくもじ) (タンカコタンカ 題詠篇)
断食は見返してやるんじゃなくて、大丈夫?って聞かれたいから

097:断(ほきいぬ) (カラフル★ダイアリーズ)
それなりの長さになった僕たちのどこを切っても甘い断面

97:断(HY) (天然通信)
断ち切った筈の縁がまた目覚め私の運命動かし始める

097:断(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
断頭台かがやく朝はあたらしき挨拶をして人が行き交う

097:断(星川郁乃) (Air Station)
断水を告げる張り紙はりはりと鳴らしてわたる風はつめたい

097:断(千坂麻緒) (薔薇十字蕩尽短歌)
人類の記憶の中の断層の手触りのこと語るきみはも    

097:断(はせがわゆづ) (迷走ランドセル)
忘れない君の残したもの全部その断面はとてもやさしい

097:断(小林ちい) (ゆれる残像)
断りもなく君はゆき、ゆき場所のない思いだけ春まで残る

097:断 みぎわ (たづたづし)
取り返しつかぬバカヤロ日本の科学技術の生命(いのち)を断つは

097:断(月原真幸) (さかむけのゆびきり。)
絶対に落ちないはずの深い深い穴に落ちた          油断していた

097:断(ME1) (FILL mobile)
断罪を求められたし出会いとはイカズチの如 そう、君のこと

097:断(柚木 良) (舌のうえには答えがでてる)
 断定で終われないことばっかりで相談できる大人がいない

097:断(わらじ虫) (楽園 by わらじ虫。)
神様のうまい話を断って陸橋下で猫でしにたい

097:断(ぱん) (向日葵 と 月)
今だって断ちきるつもりなんてない 新しく結びなおすの、きみと

097:断(笹本奈緒) (ニダンカイサセツ)
注文のチャイムが職場のと似てて断続的に我に返った

097:断(にいざき なん) (改題「休まないで歩けとチーターが言ったから」)
断絶と名付けるべきの恋をして握る手のひら開けずにいる

097:断(鯨井五香) (くじら(独唱))
球団のポストをやんわり断ってハセガワさんは解説が好き

097:断(志井一) (日記ホプキンス)
断ったら俺はどうなる? 殺されるとかそういうの以外で言うと

097:断(青山みのり) (わざとじゃないもん!)
ほめられてつぼみのゆるむシクラメン 血のつながりは断てぬものなり

097:断(みち。) (滑空アルペジオ。)
何度でも決断をする正しさではないなにかを手に入れるため

097:断(久野はすみ) (ぺんぺん100%)
断ればよかったのだろうヒメジョオンしおれるまえに刈られるならば

097:断 (里坂季夜) (コトノハオウコク)
気づかないふりしていよう油断したきみの背中がこぼした本音