60年代後半に登場したジ・アソシエイション、ソフトで美しいハーモーニーが人気となり、全米ビルボードで66年の「チェリッシュ」、67年の「ウィンディ」と2つの№1ヒットを放ちます。どちらも好きですが、個人的には67年の「かなわぬ恋」(Never My Love)が一番好き。
「ウィンディ」に続き出したこの曲、残念ながら映画主題歌「いつも心に太陽を」(歌:ルル)の5週連続№1に阻まれ惜しくも2位止まり。充分1位を狙えた曲ですが…と"もし"を言っても始まりませんが。
私がこの曲を最初に聞いたのは、60年代の人気音楽番組「アンディ・ウィリアムス・ショー」の中でアンディが歌い、中間の伴奏部で彼が「いい歌だなぁ」と話していた記憶があるのですが、実はこの曲、先に日本のグループがレコーディングしていたという話があります。
1966年に渡米した彼らに曲が提供され、実際にレコーディングを済ませたが、仕上りが不満だったのか?浜口庫之助さんの楽曲でヒットを飛ばしていた頃で発売スケジュールが合わなかったのかは不明ですが、発売されずお蔵入りに。
その後メンバーの一人がソロとなり、77年のライヴ盤の中で 「これは66年に吹き込んだ曲で、その後グループが解散する事になり発売されなかった。それをアソシエイションが歌い大ヒットになった…」と前置きがあり歌い出します。
日本語の歌詞は用意しなかったのか?歌っているのは英語で、もしかしてJ氏は全米進出を考えていたのでしょうか?グループによるこの曲、聞いてみたくはあるけれど、昨今の事情では、もしマスターが見つかったとしても陽の目を見るのは無理かな?
この楽曲を提供したのは、アドリシ・ブラザーズというシンガー/ソングライター・チームで、作曲者自身による歌声はネットで初めて聞いたのですが、ヒット性があるかは?ですが、これも素敵な仕上がりでした。
アソシエイションの話に戻り、いま私が持っている彼らの音源は、コンパクト盤1枚と2枚組のベスト物だけですが、このベスト盤で聞けるヴァリアントからのフォーク・ロック調のデビュー曲、「ワン・トゥー・メニー・モーニングス」(ボブ・ディランの曲)も好きだし、ワーナーからのラルト・アルバムに入っていた「P・F・スローン」なども好きでした。
その後グループはメンバーの入替り、再結成などありながら活動は続いていたようですが、その名を聞くことも無くなっていました。
が、昨日のネット記事で、創設メンバーであり、リーダー格でもあったテリー・カークマンさんの訃報が。(上の写真右の白い⇒矢印の背の高い人)
今日は久し振りに彼らのCDを聞いていますが、改めて良いグループだったなぁと。
長い闘病生活だったそうですがカークマンさん、今はゆっくりとお休みになって下さい。
以上、【聞きたい365日 第361話】でした。