daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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ウッドストックから55年目の夏

2024-08-17 | 音楽つれづれ

夏とロック、北海道で今の時期に開催されるライジング・サンほか、今は日本でも色々なフェスティバルがあるのでしょうが、私が思い出すのは、1969年8月15日から開催された伝説の「ウッドストック・フェスティバル」で、思えばあの頃がポップスやフラワー・ミュージック、ロックン・ロールなどがロックへ変ってゆく転換点だったと思います。

大規模コンサートの運営経験が無い若者4人が立上げ、フォークから当時の尖ったロックまで30組以上が出演。40万とも60万とも言われる人が集まったそうですが、広大な土地のため警備の手が届かず、次々とフェンスを破った観客が入ってきて収支は大赤字に。

何ともあの時期らしい話ですが、救われるのはアルバムや記録映画がヒットし、その赤字を補ってトータルではプラスに転じたそうで良かった、良かったです。若者たちが経済破綻し…なんて結末になったら気の毒ですし。

DVDを見ていると気持ちは10代の若造に戻るのですが、集まってくる若者達のヒッピー風ファッションやら、愛と自由と音楽のB面にはベトナム戦争… と、あの時代に憧れたアメリカの空気が伝わって来ます… と言う私は10代最後の夏でした。

会場に向かう車の長い行列に、良き時代のアメ車がこれでもかとパンされるのも嬉しいですし、ボンネットの横から屋根の上まで満載で進むバス、今はしたり顔で若者の無鉄砲に顔をしかめるくせに、あの頃の映像を見ると、何か羨ましくなってくるのはご都合主義のジジィ。大渋滞、雨、泥水、夜を通したステージ… 場を共にしたかった。

DVDは農地を整備しステージを組む所から始まり、バックにC・S&Nの「ロング・タイム・ゴーン」が流れて来て、人がボツボツ集まり始めた所で2曲目に変わり、キャンド・ヒートの「ゴーイン・アップ・カントリー」が流れます。

このレコードで初めて知った曲ですが良いですね。牧歌的にも聞こえるアル・ウィルソンのファルセット・ヴォイスがとっても気持ち良くて。そしてキャンド・ヒート=熱い缶詰ですか?粋なバンド名ですね。

アル・ウィルソンとボブ・ハイトが意気投合し、結成した古典的ブルーズ~ジャグ・バンドは、ウッドストックのステージで評判をとったのですが、翌70年にアルがボブの自宅裏庭で死亡したそうで、原因はドラック?残念なことです。

もう一つこれで知ったのがシャ・ナ・ナ。彼らはこの年結成されたそうで、今更オールディズ・リバイバル?と驚いたのですが、これが楽しくてすっかりファンになりました。

 

そしてこの音楽祭でのちょっと良い話、3枚組アルバムのジャケットになった、明け方にハグするカップルが有名ですが、その時はまだ付合い初めて三ヶ月だったそうです。その2年後に結婚し子も生れ、今も仲良く暮らし、現在は仕事をリタイアし、ウッドストックの会場跡地に建てられた博物館で、ボランティアでガイドをしているそうです。

あれから半世紀以上…ですかぁ、あの時出ていたアルもジャニスも、J・コッカーもジミ・ヘンも、DVDでしか会えなくなってしまった今、こうしてお二人揃ってお元気なのは、とても嬉しい事です。どうぞいつまでも仲良くお元気で。

以上は2021年掲載の旧ブログ、「伝説の音楽祭ウッドストック」に加筆し再掲載しました。