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チョイ前までは夢と希望に満ち溢れとった小市民の浅まし過ぎる野望と欲望の為の高度浄水処理施設

いろいろ誤解されて面倒臭いんで、当たり障りの無いタイトルにしましたよ
飽きたらまた変えますから…

『幸福な食卓』★小松隆志

2008年01月13日 05時57分33秒 | 映画
「今日で父さんをやめようと思う」こんな台詞で始まる。
家族の崩壊?
過去の自殺未遂?
別居しているお母さん?
それでも一緒に暮らす不思議な日常?
そこに現われた淡くて切ないそれぞれの恋?
最初見た時はホントどうってことない映画だなぁ…て感じだったんだけど。
見終わってしばらく時間が経って、後からじわじわじわじわじんわりと来る。
ふとした何気ない台詞が、実は後から振り返るとすごく深くて感動的な台詞だったんだ…とか、ちょっとした役者の表情がとてつもなく愛おしく感じたり。
その時は気が付かなかったけど、自分でも知らぬ間に脳裏に焼きついている、まるでサブリミナルやデジャヴのような感覚に陥る不思議な力を秘めた作品だ。
http://event.movies.yahoo.co.jp/theater/ko-fuku/

主演の北乃きいは決して美人じゃないし、お芝居も大して上手いとは言えなかったけれど、なんとも摩訶魅力的な雰囲気をたたえた女優さん。
あの自然と醸し出すものは、他を探してもそう簡単には現われない、希少な存在感だと思えた。
派手な感じじゃないんで一気にブレイクなんてことにはならないだろうけれど、他にはない魅力を持っている人なので、きっと女優として長生きするんだろうな…って気がしてます。
それと相手役の勝地涼もなんかいいですね。

激しく心揺さぶられることはないかもしれないが、きっと見た人の記憶に永く残る映画になるような気がした。

『松ヶ根乱射事件』★山下敦弘

2008年01月13日 00時56分25秒 | 映画
こ、こ、これは良い!
ここのところハズレがずーっと続いていたので、久々ヒットの作品に出会えて、僕は極めて満足ですよ。
だから映画鑑賞はやめられないやめられない。
やめられない止まらない。

『リンダリンダリンダ』の山下敦弘監督の作品で新井浩文が主演。
そんなに数見てないけど、山下監督の映画ってハズレが無い。
地味なんだけど凄く面白い。
そしてこの『松ヶ根乱射事件』も然りで。
http://www.bitters.co.jp/matsugane/
まったく予測できなかったオープニングの子供の「行為」……のっけの雪原のシーンから、なんとも居心地の悪さを予見させる。
そんな居心地の悪さは、最初からずーっと映画全篇に溢れていて、とにかく最後まで収まらない。
特に何か盛り上がるような派手な演出があるわけじゃない。
眼元ウルウル感動の号泣シーンがあるわけでもない。
お腹抱えて大笑い、大爆笑の抱腹絶倒なんてこと皆目欠片も無し。
しかし、何故か、画面にはいつの間にか引き込まれて、目を離すことが出来ない。
まさに釘付け。
この異様なまでの力強さは何?
この奇妙奇天烈さは一体何事?
それでいて、どうにも救いようのない登場人物たちのショボさ加減が、見る者のイライラをどんどんどんどん増幅させて行く。

収まるどころか…。

さらに深く、重苦しく…。

イライラ…イライラ…。

そして乱射事件へと…。

おお! ついにカタルシス???????

いや全然違うのだ。

ああ…、最後の最後でイライラは頂点に達するのだ。

キャスティングだってハマリ過ぎで。

まさにただ者ではない映画だ。

『ナイスの森~The First Contact~』★ナイスの森(石井克人・三木俊一郎・ANIKI)

2008年01月12日 16時19分38秒 | 映画
ナイスじゃない。
石井克人・三木俊一郎・ANIKIの3人による監督ユニット、ナイスの森による監督作品という触れ込みらしいが、全然ナイスじゃない。
作り手たちはとっても楽しんでいるんだろうけど、見ている方はなかなか楽しめなくてナイスじゃない。
所々クスクス出来たエピソードはあったものの、ほとんどが楽しめない。
ややもすると苦痛と感じることさえあった。
自分たちの理解できる言葉でしかコミュニケーションが取れない、アニメショップや電気屋でタムロするタチの悪いオタクの会話を聞いているようだ。
他人のマスターベーションを見ることほど気持ちの悪いものは無い。
出来損ないの松本人志。
しかも、こんな世界が2時間30分も続く。。。
ホント全く持ってナイスじゃない。

石井克人監督の『茶の味』がとってもお気に入りなので、この映画もけっこう期待して臨んだんだけど…裏切られたよ。
それも思いっきり悪い方向に裏切られた。

なんだか命を削って作品作ってないなぁ…って感じ?
見なけりゃ良かった…久々にそこまで思えた粗悪品だった。

『ALWAYS 三丁目の夕日』★山崎貴

2008年01月12日 16時04分41秒 | 映画
今さら初めて見ましたよ。
みんなとズレテル私です。
250万人が泣いた!という触れ込みの映画です。
でも、僕はその250万人の中には入れなかった可哀想な人です。
そう最大公約数的な感動の涙。
こういう予定調和的な作品って、やっぱ万人に受けるのですね。
見ていて安心しますもんね。

僕の見方が悪かったのだろうと思います。
映画に対してなんだか味わったことのない刺激的なものを求めてしまう僕の視点が間違っているのでしょう。
何度も言いますが、250万人の仲間入りが出来なかったわけですから。

当時を懐古趣味的に再現したVFX映像はけっこう楽しめましたよ。
これはこれで、凄いことですね。
夕陽に映える建築途上の東京タワーなんて、もうメチャクチャ計算されてます。
このビジュアルインパクトはさすがです!

『パッチギ! LOVE&PEACE』★井筒和幸

2008年01月12日 14時36分34秒 | 映画
ちょいと好きになれんな。
前の『パッチギ!』はかなり大好きで感動したんやけど。
これは…この 続編LOVE&PEACEはいったい。。。
なんか行くとこまで行ってしまった…というか、おいおいちょっと感情的過ぎるんじゃないかい…。
やってることがなんだか子供っぽすぎるよ。

実は見る前の所謂「偏った映画」という評判は聞いていて、でも、まさかあの『パッチギ!』の続編がそんなことにはなっていないだろう…、どうせ「ネット右翼」と呼ばれているアホどもが誇張して騒いでるんだろ?、みたいな不安と期待相半ばする気持ちで観たんだけれど。

言葉を選びつつ。。。

井筒監督って何かの活動家なのだろうか?
それとも、凄くコンプレックスを抱えた類の在日の人なのか?
日本人だよね?
何でもいいけど、あそこまで直線的に描いてしまっては不快感しか残らないだろう…ってか?
少なくとも僕にはそう思えた。
多分これは、その人それぞれの思想観、歴史観、生活感によって、様々な受け取り方があるだろう。
逆にこんな風に表現しなきゃならなかった、何かとってもデリケートな理由があったのか?
ことさら日本人の悪を誇張する、逆に在日の差別意識やコンプレックスを強調する。
ま、「そういう映画なのだ」と言ってしまえば、それはそれで終わりなのだろうけれど。
LOVE&PEACEであれば、そんな必要があったのだろうか?という疑問がよぎる。

また劇中、この映画と同時期に公開された、石原慎太郎が製作総指揮と脚本を担当した映画『俺は、君のためにこそ死ににいく』を意識して揶揄したであろうと想像させる部分など、なんだかとっても幼稚で唖然とすることもしばしば。
とりあえず少なくとも『パッチギ! LOVE&PEACE』のお陰で、見る予定はなかったが『俺は、君のためにこそ死ににいく』は見てみようと思った(笑)。
比較検討が楽しみだ。

『アルゼンチンババア』★長尾直樹

2008年01月11日 04時08分05秒 | 映画
タイトルが『アルゼンチンババア』でっせ。
もう、どうしろと。
原作は某売れっ子作家。
でもタイトルが「アルゼンチンババア」。
だから、どうしろと。
音楽CDなどの場合「ジャケ買い」っつーのがあるらしいのだが、とりあえず、『アルゼンチンババア』っていうタイトルだけで見てみようと思った。
で、なんなんだか。。。
これって、面白いの?
堀北真希さん頑張ってましたけど、でもでも、Wあおいとかまだまだ上には上がいる…ってわけで。

ところで『鉄塔武蔵野線』の監督さんらしい。
でも僕はこの『鉄塔武蔵野線』を見ていない。
僕の周りでは『鉄塔武蔵野線』の評価が高い。

『夜のピクニック』★長澤雅彦

2008年01月10日 06時18分35秒 | 映画
誰が呼んだか「ノスタルジーの魔術師」恩田陸。
その彼女の原作「夜のピクニック」が大好きで、この映画はホント楽しみにしていたんだけれど。
第2回本屋大賞、第26回吉川英治文学新人賞。
あのノスタルジックな雰囲気と、登場人物それぞれのキャラクターたちの巧みな心理描写を、どんな風に表現するのかなぁ…と、けっこう期待して見たんですけど。

ちょっと期待しすぎたかなぁ……って。

いや、悪くは無いんですよ。
悪くは無いんですけど…ただ、期待が大きかった所為でね。
確かに映像化するのは、とても難しい題材だなぁ…と思いますですよ。
なんと言ってもホントただ歩いているだけなんですから。。。
その歩きながら会話している登場人物たちの様子や心の動きが生き生きと描かれていて、それがなんとも郷愁を感じさせる…っていうのが、この作品の良さだったりするわけで。
ハテサテそんな、ただ歩いているだけの「絵にならない」お話を、如何に映画としてどう料理するか?面白く見せるか?みたいなところに期待を込めていたんですけどね。
う~ん、なんか小手先の技巧に頼ってしまったのかなぁ…って。
「ああ…やっぱり…、こう来たか…」って感じで。
まぁ、何度も言いますけど、それはそれで良いと思うんです。
けど、見る前の想像の範囲内の表現でしかなかったかなぁ…と。
なんか、予想を超えたところで、もっとビックリ感動させて欲しかったかなぁ…と。
でも、しかし、それが出来れば、苦労はしないのでしょうけれど。
そう、それが出来れば、所謂「映画史に残る名作」の誕生となるわけですから、そうなかなかおいそれとできるもんではありませんな。
映画作るって、そりゃ大変です。

『ヒノキオ』以来注目していた、主演の多部未華子さんって、すっげ~目力が強くて雰囲気ある人ですね。
この映画で改めて感じましたね。
他の役者さんは、みんなどっこいどっこいって感じだったので、余計に印象に残ったのかもしれません。

『輪廻』★清水崇

2008年01月10日 05時19分34秒 | 映画
怖いじゃないですか!
で、怖いだけじゃなくて、けっこう面白いじゃないですか!
サスペンスミステリー仕立ての謎解きもあってね…楽しく見ましたよ。
よく出来た映画だと思いますよ。
8ミリフィルムの絵と現実と幻覚?が怒涛のカットバックで、一気にクライマックスへ雪崩れ込むとこなんざ、かなりグイグイ来ましたねぇ!引き込まれましたわ。

主演の優香も吹っ切れたように、素晴らしいガチンコ芝居やっててビックリ仰天ですわ!
見る前は「優香って演技できるの???」とか完全に見くびってましたけどね…もう参りましたわ…素敵です。
ラストの表情は今でも目に焼きついてますよ……しかも、かなり怖いし…夢に出てきそうですわ。
どんな顔かは映画を見てのお楽しみということで。
ホラー映画で何見ようか迷っているようなら、これお勧めしますよ。
まぁ、騙されたと思って。

『パプリカ』★今敏

2008年01月02日 03時22分57秒 | 映画
もうーーー大好きな今敏監督のアニメーション映画なのです!
で、しかも原作が高校時代に夢中になって読んだ筒井康隆なのです!
それで、
で、で、で、で、で、で、で、で、で、で、で、で、で、で、で、で、で、で、
なんと、なんと、なんと、なんと、なんと、なんと、
音楽が、音楽が…あの、平沢進師匠でありますよ!
これを見ずして何を見ろと言うのか!?
・・・この私に!
こんな、個人的に大好きなものが、一気に詰め込まれた映画なんて、今の今まで無かった!
こんな作品を作った今敏監督を私は大大大大大リスペクトします!
このメンツだけでやられたのに、予告編見てさらにボコボコにされて、そのイマジネーションの凄まじさに、「こりゃすげぇぇぇぇぇ~!」と、モニターの前で断末魔のような雄叫びを上げたのが一年ちょっと前。
劇場に見に行きたい!と心の底から思っていたけれど、当時僕は足首を三ヶ所骨折すると言う大怪我のリハビリ真っ最中で劇場には行けず、その後もなんやかんやと見られず仕舞いで、もう今回、ホント念願かなってDVD見ましたよっ!てわけで。

『パプリカ』公式サイト
http://www.sonypictures.jp/movies/paprika/site/home.html
もう、いきなり平沢進師匠の素敵な楽曲が奏でられる!

確かに「夢」と言うモチーフを使えば、表現の可能性は無限大に広がるものだが、もう、なんつーか、このイメージの洪水は、少なくとも、僕自身が抱くイマジネーションの範疇を越えている!
想像すらできなかったイメージの連続に、もう私は頭がクラクラして、楽しくて楽しくてウキウキして、そのまんま、不気味な笑顔を浮かべて卒倒してしまうかの如く、意識は驚異的なスピードで侵食されて行ったのである。
「驚き」とはまさにこのことを言うのだ!
初めて僕は、辞書や教科書では見聞きしていた「驚き」という言葉の意味を、自らの体感で持って理解したと言っても過言ではないのだ。
これを言葉や文字で表現しろと言っても、なかなかかなり難しい。
これこそ、映画を見て体感してみろ!としか言いようが無いのか?

声優陣もこれはこれで、しっかり狙ってきてるわけで、パプリカ役に『新世紀エヴァンゲリオン』で綾波レイをやった林原めぐみ。
そんで、その相棒・時田役に『機動戦士ガンダム』アムロ・レイの古谷徹。
もう、アムロのまんまなんだから。。。

あ、それと、あの警部が、昔映画を作ってたというのには驚かされました(笑)。
これは原作にあるエピソードなのかな?
これも、けっこう僕的にはツボだったわけで。

いやぁ~ホント日本のアニメは素晴らしい!

『檸檬のころ』★岩田ユキ

2007年12月30日 02時20分20秒 | 映画
谷村美月さんが主演かと思って見たんだけれど、一応別の「冠付きもっと売れてる系」の人が主演だった。
でも、完全に谷村美月の映画だったように思う。
お芝居の力とその存在感、そして表情の多彩さは他の演者たちを圧倒していた。
ある監督さんに紹介されて彼女の主演作『カナリア』を見てぶっ飛んで、それ以来大注目している人。
まぁ何を思ったか、mixiでも谷村美月コミュニティ作って管理人もやってまんがな!
そん時の新鮮な驚きようと言ったら…当時のブログに書いてるんで時間があればどうぞ⇒http://blog.goo.ne.jp/da-shin/e/92b6cde7ffd4e99cc0bba889f1e30cb1

ホントやっぱすごい女優さんだわ。。。

主演の「冠付きもっと売れてる系」の女の子が大して芝居の上手い子じゃなかったし、いつも同じような表情しかしてなかったので全く目が行かない。
そんで、谷村美月の相手役・平川地一丁目の林直次郎が全篇台詞棒読みのマジでシドイ芝居をしていたので、もうさらに際立って際立って。
もう今さらだけども、改めて天才じゃないかと思った。
自転車のシーンとかすごい良かったし。。。

あ、それと美月ちゃんの従姉妹・志摩の役をやってた田島ゆみか。
この子もなかなか良い!
ファブリーズのCMで自然で良い芝居する人だなぁと楽しみにしていたけど、けっこうなかなか伸びてくるんじゃないですか???

映画の内容自体は、まぁ大して面白いもんじゃなかったんだけど、谷村美月さんの芝居を見るだけでも絶対見る価値はありますよ!

『DEATH NOTE デスノート the Last name』★金子修介

2007年12月27日 04時59分54秒 | 映画
『DEATH NOTE デスノート 前編』を映画ファン感謝デーの日に劇場で見て、続編が早く見たいと思っていたのだが、いろんな事情でなかなか見られず、やっと念願かなって『DEATH NOTE デスノート 前編』と『DEATH NOTE デスノート the Last name』2本まとめてDVDレンタル。
一気に見る。
いやはや、なかなか面白いじゃないですか。
あれだけの大金かけたんだから、やっぱこれくらいは楽しませてくれなくちゃね。

で、毎度のことながら、原作と映画を比較するナンセンス大馬鹿レビューが多いこと多いこと。
いろいろ読んでみたけど、なんでこうも「原作ではこうだった」とか「あれが足りない、そこが足りない、展開が早い」とか。。。
あのね、そんなもん当たり前やろが。
アホやろ?
10巻以上もある漫画原作を前後編に分けた2時間の映画(トータル4時間)に凝縮するわけだ。
そりゃ描かれへん原作エピソードも出てくるやろ?
展開も早くなるやろ?
そんな普通に考えれば「極めて当たり前」のことを、さも映画の致命的欠陥のように騒ぎ立てるのか理解に苦しむ。
ほんま、こんな的外れなアホ感想を書く奴らは、いったい何を期待して映画を見ているのかさっぱり分かりまへん。
これは映画を映画としてみる力が無い、観客の致命的欠陥である。
客よもっと賢くなろう。

ああ、また映画の感想じゃなくなった。
これは映画レビューの致命的欠陥である。

ふふ。
僕は他者をクソミソに批判する一方で、自らの至らなさもクソミソに曝け出して批判する。
巷間蔓延る周りが見えない人の話が聞けない自覚症状のない独り善がりのガイキチどもとは種類が違って、一応節操と自覚は持っているアホだと言うことだけは付け加えておくよ。

そうそう周防正行監督の『Shall We ダンス?』も見たよ。
なんかスウィングガールズやらウォーターボーイズやらと構成全く一緒やん!って感じでしたわ!

『となり町戦争』★渡辺謙作

2007年12月23日 05時38分38秒 | 映画
となり町同士が戦争をするというシュールなテーマとストーリーに魅せられて、DVDを借りて見てしまう。
それと原田知世さんが出演しているので…という単純な理由。
え~正直言うと、こんなに面白くて優れた題材であるにもかかわらず、全然面白く作れていない制作者たちの力量の無さに唖然とする。
センスや技量・能力に乏しいとしか言いようが無い下手な演出が見ていて痛々しかった。
全く意図が分からないエフェクト。
効果にすらなっていない。
目障りなだけ。
何がしかずれている。
登場人物にも感情移入できないし、ダイイチ物語の世界に入っていけない。
これ、映画にとって致命的な欠陥。
戦争をやっているのは分かる。
ではなぜ戦争をしているのか、何のために戦争しているのか、どのようにして戦争が始まったのか、が全く説明されずに話が展開するので、どうにもこうにも突き放される。
かと言って、登場人物たちに移入しようとしても、人の描きようも“なってない”ので、そこから作品へ入り込むことも無理。
見た映画をあんまり貶すことの少ない僕でもこれは貶す。

これ、制作者を代えて、もう一度作り直してみてはどうか?

原田知世の良さも全く潰されていた。
この渡辺謙作と言う監督は、前作『ラブドガン』も見たが、酷い作りだった。
http://blog.goo.ne.jp/da-shin/e/c36fe978eeb9da60ca53314b0b523a22
主演の宮あおいの魅力を全く生かしきれていなかった。
女優の魅力を引き出せない演出家の存在価値ってナンじゃらホイ。

『LOVEDEATH -ラブデス-』★北村龍平

2007年12月22日 01時35分45秒 | 映画
実は北村龍平監督の映画ってあんまり好きじゃなかったんだけど。。。

う~ん…これはいい。
悔しいけれど面白い。
初めて認めます。
北村龍平監督作品を僕は初めて認めます。

何だろう、すごく生き生きしてるんだすよ。
出てる人たちが、ホント楽しんで演じてるって感じで。

僕のツボは森本レオさんですね。

まぁ見れば分かりますって。

掘り出し物ですね。

『大日本人』★松本人志

2007年12月19日 01時32分36秒 | 映画
いきなり大佐藤の部屋に外から石が飛んできて、のっけからビックリしましたわ。
さらにいきなり、海原はるか・かなたの海原はるかが「締ルノ獣」となって登場し、大爆笑してしまいましたわ。
もう、これで僕の心は掴まれてしまいましたね。
海原はるかの怪獣ですよ。
なんじゃこりゃ?とか思いながら、ゲラゲラ大声出して笑ってしまいましたよ。
でもこのつかみって、多分、関西の人しか分からんかも知れん。
≪以下参考記事を引用≫
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海原はるか「大日本人」怪演でカンヌが揺れた!!

「大日本人」怪演で注目が集まる海原はるか

◆ 1、9分けに拍手かっ采! ◆

 カンヌ国際映画祭の監督週間に正式招待された松本人志(43)の初監督作品「大日本人」(きょう公開)に出演した漫才師・海原はるか(59)に世界から「あれは一体、誰なんだ?」「あの怪優は?」という声が集まっている。

◆ 「監督がボクの違う一面引き出してくれた」…海原 ◆

 日本を守るために変身して巨大生物と戦う「大日本人」の姿をドキュメンタリー風に描いた同作。正義や暴力、老人介護、離婚などをテーマにした奇想天外なコメディーだ。

 海原は松本と絡む重要な役どころで登場。世界初お披露目のカンヌでは、はるかのハゲ隠し「1、9分け」にフランス人や海外プレスが腹を抱えて大笑い。満員の会場からは拍手まで巻き起こった。

 はるかは昨年2月ごろに撮影に参加。松本から直接、指導を受けたようで「監督がボクの違う一面を引き出してくれた。参加できて本当に嬉しい。今度は冷たい殺し屋の役もやってみたい」と大喜び。松本も「ボクのセンスでお願いした。とりあえず一番、つかみのインパクトがあると思いまして」と今回の起用に満足している。

 カンヌでの上映後、製作の吉本興業に海外からの買い付けオファーが殺到。“世界のキタノ”の後継者として注目される監督同様、究極のバーコードヘアがレッドカーペットで見られる日も近い!?
[ 2007年6月2日付 スポニチ大阪 紙面記事 ]
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まぁ、ホントメッチャたくさんの人がホントいろいろに批評しているので、僕が何言うても今さらなんですけどね…。
構成も展開も、まぁ確かにシュールでしたわね…。
こりゃ、あれだけボロクソに言われてもしゃあないかなぁ…とか思いましたわ。
でも、笑えましたよ。
好きですわ。
こんなこと書くと「お前も松本信者か?」「映画見るセンス無い」とか言われるかもですが、おもろいもんはおもろいでしょう。
匂ウノ獣とか最高やと思いません?
4代目もツボ。
最後のアメリカンヒーロー一家の戦い…実写で寄ってたかって怪獣ボコボコにするとこなんて、涙流して腹が痛くなるほど笑いましたわ。
正直めっちゃショウモナイけどめっちゃ笑えるんですわ。

こんなん映画やない!とか、テレビバラエティの延長や!とか、いろいろ言う人は言いますが、僕はスッゴイ表現の可能性を感じさせる作品やと思いましたよ。
まだまだこれから、映画は進化するし、もっともっと楽しいものが出て来るかと思うと、ほんとワクワクしますね。

『歌謡曲だよ、人生は』★磯村一路、矢口史靖、蛭子能収、三原光尋、ほか

2007年12月18日 01時20分48秒 | 映画
普段、映画館に足を運ばないような人に向けられて作られたんだろうし、それは成功していると思うけど、果たしてこの映画お客さん入ったのかなぁ???
DVDもあまりレンタル屋に置かれてないとこ見るとイマイチだったのかなぁ?
でも作り手はけっこう楽しんで作れただろうな。

正直言って期待も何もしていなかったんだけど、個人的にはけっこう面白く見ました。
特に第5話三原光尋監督の「女のみち」、蛭子能収監督の第7話「いとしのマックス」、第9話「逢いたくて逢いたくて」矢口史靖監督、の3つはそこそこ僕のツボだったりしてね。

画像は蛭子能収の「いとしのマックス」より。