goo blog サービス終了のお知らせ 

チョイ前までは夢と希望に満ち溢れとった小市民の浅まし過ぎる野望と欲望の為の高度浄水処理施設

いろいろ誤解されて面倒臭いんで、当たり障りの無いタイトルにしましたよ
飽きたらまた変えますから…

『亀は意外と速く泳ぐ』★三木聡

2008年01月25日 03時40分06秒 | 映画
この映画は上野樹里さんの主演ではあるのだけれど、いつもの如くに主演を食っちゃう蒼井優さんが親友役で出ていて、このブログの画像も蒼井優さんのものを載せちゃいました。
僕がこの蒼井優さんを知ったのは岩井俊二監督の『リリイ・シュシュのすべて』を見て。
す、す、すごい、芝居も上手くて、表情も豊かで、表現力も存在感も雰囲気も人並み外れていて、もう僕の中で「女優としてパーフェクト!」と唸った人。
この『亀は意外と速く泳ぐ』でも、いいとこ持って行っちゃいましたね。
別に上野樹里さんを無視しているわけではないのですが、どうしてもそっちに目が行っちゃうもんで。
だけども当然、みんな考えることは同じで、蒼井優さんはもう一気にブレイクしちゃいましたが。。。
最近の使われ方とか見ていて、とりあえず“蒼井優”という名前があればいいのか?っていう出方をしている作品が目につくことがあるので、果たして…?って感じでちょいと気になってはいます。

この三木聡監督というのは、今まであんまり知らなかったんだけど、何だか途轍もなく素晴らしい才能を持っている人なんだなぁ…と、この作品を見ても痛感した次第です。

『トニー滝谷』★市川準

2008年01月24日 01時07分31秒 | 映画
この映画に出会えて良かった。
とにかく目に付いたものは、節操無く見てしまう僕は、アート系だとか芸術映画だとかは、イマイチ良さがよく分からないアホだ。
多分この映画ってアート系ってヤツですか?
知らんけど。。。
だが、そんなアホでも、これエエなぁ…と思えた。
これは凄いことだ。
小難しい映画を如何にも分かったような振りして、これ見よがしに見たがる御仁は多いけど、そんな人たちが見てああだこうだ言うならともかく。
アホでも分かるアートシアター系って、きっとなかなかお目にかかれないはずなんだ。
http://www.tonytakitani.com/
「悪くないじゃない……悪くないよ…トニー滝谷…」

イッセー尾形の独り言芝居が素敵(『太陽』の昭和天皇役は最高でした!)で……。
全篇流れる坂本の音楽をずーーと聴いていたくて……。
いわゆる絵で語るっていう作品で、もう一枚一枚がグッと来る。
絵画やアート写真をのんびりと眺めているようなとても贅沢な時間を味わう。
色調を抑えた流れるような絵作りも僕の肌に合っていたようです。
今もこのブログを書きながら、マルチモニターで『トニー滝谷』を見てます。
やっぱなかなか気持ちのいい作品です。

あ、そうそう、余談ですがこの映画、照明を中須くんがやっているようです。

『パビリオン山椒魚』★冨永昌敬

2008年01月23日 04時38分28秒 | 映画
オダギリジョーと香椎由宇の馴れ初めとなった映画。
あとから。

かなり酷い。
分からない。
面白くない。
くだらない。
感動しない。
どうしようもない。
見なくていい。
あらゆる罵詈雑言を浴びせ掛けても良い。


こんな映画作ったヤツ○○!!!!!(自主規制)


こんなのが存在していること事態が不可解。
こんな作品が商品として成り立っている今の日本映画って「やっぱバブルなんだよなぁ」と思わざるを得ない。
バブルっていつか弾けるもので、弾けたら真っ先に消えてなくなる映画。
今のうち。

あまりにも不愉快なので、もう何も書きたくない…。

『それでもボクはやってない』★周防正行

2008年01月22日 05時32分55秒 | 映画
久し振りに正統派の良い映画を見たなぁ…と。
毎度のことながら、どうしても捻くれた映画の観方をしてしまう僕だが、今回はそのような不遜な態度をしては怒られてしまいそうな、そんな迫力が伝わってくる作品でした。
もう時間も経つのも忘れて、最後まで真面目に観てしまいましたよ。
『それでもボクはやってない』と言うタイトルが示すとおり、ネタバレでもなんでもなくて、痴漢の嫌疑をかけられた主人公は、最終的に裁判で有罪になるわけです。
ただ、淡々と進む割には主人公に感情移入できるように作られているので、結末で「無罪の主人公が有罪になるなんて後味が悪い!」と言う感想が多く出てくるのも納得いきますね。
でもそれは、主人公に対して勝手に感情移入したためによる、観客の思い込みでしかないわけです。
けっきょく真実は主人公が知るのみで、見ている人には真実が果たしてどうなのか、映画的に明らかに示されません。
ま、犯罪サスペンスミステリードラマでは無いわけですから、そんなもの必要ないと言えば無いわけです。
いわゆる映画的オチは観客がその綿密に組まれた脚本と演出と演者の芝居から、客観的に有罪か無罪かを推測するしかありません。
まさに、今年から始まる裁判員制度の裁判員に選ばれてしまった心境です。
頭のいい観客なら、少し考えればふとそのことに気が付く。
これはこの映画の見せ方の部分であるようにも見えますが、その実は大きな主眼でもあったりするわけです。
そのように作品の本題は今の日本の司法制度の問題点を分かりやすく提示することであるのだと思います。
こんな風にお客さんに裁判というものを楽しく分かりやすく疑似体験させることによって、知らぬ間にその問題の部分を大きく知らされることになるのです。
すごい秀作だと思います。

始めの裁判官役で出ていた正名僕蔵の台詞。
裁判で最も大切なことは何か分かりますか?と修士生に質問して、曖昧な返答しか出来ない彼らに向って、自ら明快に答える「無実の人を有罪にしてはいけないと言うことです」がとても印象に残ってしまいました。
正しくこの映画の肝の部分です。
劇中の数ある台詞の中で、脇役の言ったこの内容のこの言葉を、最も印象に残させるなんて、周防監督はお見事としか言いようがありません。

『宇宙の法則』★井筒和幸

2008年01月21日 03時47分52秒 | 映画
古い映画だった。
作られた時期と作品の成り立ちからして、日本映画が最も元気の無かった時代の印象を受けた。
それゆえに、作品から伝わるってくる力が乏しいように感じた。
言葉は悪いが貧乏臭い。
バブル経済絶頂期の時代に制作された作品にもかかわらず、この全体から醸し出されてくる貧相さは悲しく目を覆いたくなる。
多分これには激しい異論もあるでしょうね?
ま、いいか。

残念ながら傑作ではなかった。。。
仕方ない。

ただ、でも。

やはり、古尾谷雅人という名優を若くして亡くしたということは、日本映画界にとっては大変な損失であり痛恨の極みである。
いや、世界規模の痛痒かもしれない。
この『宇宙の法則』を見て、改めてそう思った。

松田優作といい古尾谷雅人といい、ホントどうして彼らはこんなにも急いだのだろうか?

『図鑑に載ってない虫』★三木聡

2008年01月20日 00時50分53秒 | 映画
最近話題になっている三木聡監督なので、とりあえず1本は見ておかなくてはということで、選んだのがこの『図鑑に載ってない虫』。
知らない監督さんの映画を見るのはすごく勇気がいることなんだが、いやぁ…思い切って見て良かった!
面白かった。
なかなかに爆笑させていただきましたよ!
ゲロでお好み焼き作るとこなんざ、もう腹抱えて涙流して笑いましたわ。
乞食の島とかもう地獄の黙示録のパロディだし!
けっこうシュールなギャグや演出もあるんで、最初取っ付き難いかもしれませんが、そういう世界なのだ!っと認めてしまえば、もう最初っから最後までホント楽しんで見れます笑えます。
松尾スズキの駄目っぷり最高!
あのアカデミー賞シンデレラ女優・菊地凛子がスカスカに枯れてるところも良いです。
全裸の森下能幸。
チュッパチャップスさん!

もうね…思い出しただけで笑ってしまう。
病みつきになりそう。

『叫』★黒沢清

2008年01月19日 03時46分19秒 | 映画
『LOFT』に続けて黒沢清監督の『叫』を見る。
確かにこっちの方が普通だった。
普通とは何か?と問われたら困るけど。
ああ、言葉足らずで…すんません…『LOFT』に比べて『叫』の方がより分かりやすく一般に受け入れられやすい映画だった…ということです。
ちゃんとストーリーラインに沿って、途中で横道に逸れたりしないで、映画が展開して行っているということです。
もう、なんつーか、あのソプラノばりの叫びはこわいのなんのって…。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」とかってそんなに延ばさなくても。。。。。
で、容疑者が二転三転する、サスペンス劇場ノリも、なかなかお客さんを引っ張る引っ張る。
さらに、え?、あの人が幽霊なの?的な、トラップ的2段落ちもあったりして。
こうやってエンターテインメントしつつ、黒沢清的悪ノリ(作家性)もあったりして、いやぁ楽しい楽しい。
面白いね。
いろいろ言う人いるけど、基本は自分の目で見て判断すること。
何事も食わず嫌いはいけませんよ。

『LOFT』★黒沢清

2008年01月18日 03時11分22秒 | 映画
う~ん、こりゃまた傑作。
何が傑作って、ミイラが怖い。
そして、ミイラに説教するところがまた怖い。

黒沢清監督作品は大学の授業で、監督を講師に招いて『ドレミファ娘の血は騒ぐ』を見たのが初めての体験。
まぁ、大体やねぇ、ドレミファ娘を教材にして講義を開く大学って……一体なんだかなぁ…?
そうなの…ウチの母校よ大阪芸術大学なのー!!!
ほほほ…楽しそうでしょ?
案の定、まだ20歳か19くらいだった僕は、その『ドレミファ娘の血は騒ぐ』を見て「なんじゃこりゃ~!!!」と松田優作バリの絶叫を心の中であげたもんじゃ。
そんな強烈な原体験をしているにも拘らず、黒沢監督の作品を見たのはこれでやっと3本目。
もう1本はDVDで『アカルイミライ』。

で、『LOFT』に戻す。
思いっきり怖いサスペンスホラーを期待していたんですが、うん、確かに怖かったんですが……、しかし、冒頭で少し書いたとおり、“ミイラに説教する”ような、かなり変なホラー映画で……って、う~ん、そもそもこれはホラーなのか?
ミイラに安達祐実の幽霊に変態殺人鬼にと、まとまり無くいろいろ出てくるんですが、なんかいちばん印象に残ったのは、やっぱ“ミイラや幽霊に説教する”豊川悦司の大学教授だったような。
で、いきなりラブストーリーみたいになったりとかして、衝撃のラストへと雪崩れ込み暗転クレジットタイトルロール。
その瞬間、あの昔の大学の講義同様、黒沢清監督が画面の後でニヤニヤしているのが、一瞬視覚を掠めたような気がしたんです。
結局また、僕は心の中で「なんじゃこりゃ~!!!」と叫ぶのでありました。

そんなわけで、このあとは、同じ黒沢監督の『叫』を見ますわ。

『あゝ!一軒家プロレス』★久保直樹

2008年01月17日 22時41分11秒 | 映画
ソニンが主演だと思っていたけど、破壊王の故・橋本真也が主演だった。
ソニンはマネージャーの役で、格闘シーンも1シーンだけ。
あのパッケージには偽りあり(笑)!

橋本真也の初主演にて遺作となった映画です。
いろいろ、話題になった作品ですけどね。
なんかどこ行っても置いてないんですよね…レンタル屋。
結局、新宿TSUTAYAまで行って、やっと見つけてきましたDVD。

で、いろいろ酷評されてた割には、まぁ普通の出来の良さ気なB級映画っていうか、ちゃんと楽しんでみましたよ。
馬鹿なことやってるなぁ~ってけっこう笑えたりしましたし。
ただ実はね…、僕はまた、映画業界関係者に総スカンを食らったとか、怒られたとかって、公開前に大宣伝してたんで、逆の意味で、超ウルトラC級ムービー!さすがはAV界の風雲児・高橋がなり@ソフト・オン・デマンド!あぱっれ!的な悪ノリっぽいものをスゴク期待してたんですけどね…。
…う~、まぁ意外と真っ当に作られてたんで、何だか妙な肩透かしを食らいましたよ。
もっと、もっと、毒を効かせて、ハチャメチャにやっていれば、もっと革命的でカルトな歴史に残るような超面白いものが出来たんじゃないかな…惜しいな…って感じがしましたです。
なんだか、あの破天荒で挑発的なプロモーションの割には、作品はおとなしくまとまっちゃったかな…って。

この監督さんてどっかの編集マンか何かで、自主映画も作ってる人なんですよね。
知らなかったです。
ま、見れなくはなかったので、悪い出来ではないのですが、違った意味で期待はずれでした。

『月光の囁き』★塩田明彦

2008年01月17日 00時43分43秒 | 映画
またエライもんを見てしまいましたよ。
塩田明彦監督の劇場用映画デビュー作です。
最初は陳腐な恋愛青春もんかなぁ…とかって、ぼや~っと見てたんですが…もう、のめり込んじゃいましたね。
相当前のめりでしたね。
ホンマ猫背通り越してましたね。
天然の蒸留水をさらに高度浄水処理した、混じりっ気なし純度300%の超純愛物語ですね。

塩田監督の映画ってなんでこうも心の底に来るんでしょうね。
『カナリア』も『害虫』もたいがい凄かったけど、この『月光の囁き』もガツ~ン!ズシ~ン!って感じでかなりヤバイんですよ。
もう散々ガツ~ン!ズシ~ン!な内容だったんですが、ラストはなんか可愛らしい終わり方で、これもまたなんか新機軸だなぁ…とか、いろいろビックリさせていただきました。
かなり好きですね。
倒錯した恋愛感情を鬼気迫る演技で表現してくれた、主演の水橋研二とつぐみの2人も相当キテマスね。
いいですよ。
いい!
お勧めです。
いろいろな意味でチンタラしてる人たちには特に見て欲しいですね。

ただし、良い子のみんなは見ちゃいけませんよ。

『海賊版=BOOTLEG FILM』★小林政広

2008年01月16日 01時12分29秒 | 映画
ポレポレ東中野で見る。
フランソワ・トリュフォー監督の『ピアニストを撃て』のオマージュ的な作品。
とのことですが、僕はそのフランソワ・トリュフォーを知らないモグリ。
だから、そんなこと言われても分からない(笑)。
で、僕の範疇でジム・ジャームッシュみたい…とか幼稚なことを思いつつ。
でもジャームッシュの映画も、20年前に見たっきりその後全然見てないので、果たしてどんな作品だったか記憶に怪しい。
ああ、ええ加減な奴。
絵のインパクトは相当で。

柄本明の怪演に唸る。

実はこの日、鬼Pスズ姫も劇場にいて一緒に見たのだが、やっぱ出演者はスターと呼ばれている人に出てもらわなくちゃ!という結論に至る。
やっぱ絵になるし、上手いし、作品が締まるもん!みたいな話を延々と。

俺達もカンヌ行きたい。

『いちばんきれいな水』★ウスイヒロシ

2008年01月15日 00時33分11秒 | 映画
ほう…。
いい感じじゃないですかぁ。
なかなか、いい感じじゃないですかぁ。

難しい病気で11年間眠ったままの姉・愛が、ある時ふと突然目覚めて妹・夏美の前に現われる。
手塚治虫の漫画で映画化もされた「ガラスの脳」を彷彿とさせるファンタジックな設定。
8歳の知能しかない子供のような19歳の姉と、12歳でお受験真っ最中の妹が織り成す、ある夏の日の夢のような3日間の出来事。
シンプルであさっり、それでいて透明感のある物語…。
だけど、グッと心に訴えてくる、けっこう熱くなれる内容は、大人も充分に楽しめるハズ。
PVディレクターの監督作品らしく、絵作りの美しさはさすがですね。
鮮やかな青やオレンジといった原色使いが見事で、とても印象に残っています。
物語のクライマックス…地下プールのファンタジックな水のシーンは、ここ最近の映画ではあまりお目にかかったことがない幻想的な雰囲気が漂います。
姉妹が無邪気に泳ぐ水中撮影は見ものです。
映像の美しさもあって、いろんな物を背負った気持ちが、文字通り「いちばんきれいな水」によって、爽やかに清められていくような感覚です。
結局、姉の愛ちゃんは本当にそこにいたのか?
それとも妹の夏美の心の中の憧れの疑似体験だったの?
でも、それはどうでも良くって、一人の女の子の清々しい成長と姉妹愛の物語。
ここは危ないから…物騒だから…そんなものは大人の曇った色眼鏡が勝手に作り上げた、古びた水道管の赤錆みたいな物で、その地下奥深くには大人達の知らない「いちばんきれいな水」が満面とたたえられているのです。。。
もっと若い人が見たら、忘れられない1本になるんじゃないのかなぁ。
きっとたくさん勇気がもらえる作品だと思います。
フレッシュな演者も魅力的でした。
初主演の加藤ローサはいつもとあんま変わらないキャラで演じていたんだけど、妹役をやった子役・菅野莉央の演技力はなかなかのもんです。
これからもどんどん活躍して欲しいと思います。

たくさんの宝物の中から遠慮がちに光る小さな宝石、だけどそれは本物のダイヤモンド。
「あっ、いいもの見つけた!」って感じで得した気分になれる珠玉の一品です。
ちょっと大袈裟かな?

『ストロベリーショートケイクス』★矢崎仁司

2008年01月14日 17時23分29秒 | 映画
4人の女子の淡々とした日常が丁寧に描かれていくんですけどね。
そして女子ゆえに、その日常の中心がやはり、恋愛絡みで転がっていくわけです。
僕は基本、そういう恋だの愛だのというものを生活や人生の中心に据えようとする女子独得の心理や行動を、常日頃からウザイと思っている人なので、映画を見た感想としては「ああ、やっぱ女は気持ち悪い」でした。
ますます女子のことが嫌いになりそうです。
だからと言って、男色の傾向があるかと言えば、全くそうではなく。

なんか、女子に対する愚痴ばかり書いてますが、映画はとても雰囲気のいい作品でしたね。
共感とか理解とかって全然全く出来なかったけれど、嫌いな反面こんな風に頭悪くなれる人たちって面白いな…と滑稽さを感じて少し愛おしさも抱きました。
可愛さ余って憎さ百倍っていう言葉があるけど、その真逆の心境ですかね(笑)。
女性の人の評価は、けっこういい線いってるんじゃないでしょうか?
あと演出的には、4人の女子をもうちょっとビジュアル的に差別化しても良かったんじゃないかな…と。
というのは、里子役の池脇千鶴以外の3人は、みんな同じような身長で髪もロングで、最初誰が誰だか判別が付けづらかったのです。
キャラ付けって、その世界に入れるか入れないかの重要なファクターとなるので、設定上だけの差別じゃなくて、絵的な差別化をもう一工夫欲しかったかな…と、重箱の隅をつつくようなコメントで後味悪く終わりたいと思います。
ささらさら。

『初恋』★塙幸成

2008年01月14日 07時59分10秒 | 映画
宮あおいが主演ということで見るという単純な理由。
わぁ!ミーハー!
三億円事件の真犯人は女子高生だった…という荒唐無稽な設定で展開する物語。
しかしこれが「そんな馬鹿な」とはならずに、あながち「もしかしたら、あったかもしれない…」と想像力が膨らんでしまうのは映画の力なのか?
と言うか、以前見た『ALWAYS 三丁目の夕日』が、けっこう絵空事のようなイメージにしか受け取れず、(時は10年ほど離れているけど…)同じ高度経済成長の時代背景を描いていた作品としては、なんだかこの『初恋』の方が、そこに確かに存在した時代の匂いみたいなものが伝わってきたんですよね。

だけど、実は、細部の内容は殆ど覚えてないんですよね。
夜中見ていて眠たかったし、アルコールも入ってたし。
宮あおいって、やっぱこういう何処か陰のあるというか、物事を深いところで考えているような少女の役させると嵌りますね。

あと妙だったのは白バイ警官に変装した宮あおいが三億円を強奪するシーン。
映画の中では最も肝になるシリアスなシーンなワケだけど、なんか特殊な嗜好のプレイか何かを見ているようで、そのギャップにちょっと笑いそうになりました。
ケケラケラ。

『フリージア』★熊切和嘉

2008年01月14日 04時51分04秒 | 映画
独特の空気感というか雰囲気が良いですね。
クールでいて、ややシュールな演出に監督さんの才能を感じました。
なかなか魅せてくれました。
見たあと正直なんにも残らない映画だったけど、けっこう楽しませてもらいましたよ。
主演で敵討ち執行代理人を演じた玉山鉄二の芝居は良かったと思います。
ただ無表情なだけという批判もありますが、こんなストイックな芝居なかなか出来るもんじゃないでしょう。