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チョイ前までは夢と希望に満ち溢れとった小市民の浅まし過ぎる野望と欲望の為の高度浄水処理施設

いろいろ誤解されて面倒臭いんで、当たり障りの無いタイトルにしましたよ
飽きたらまた変えますから…

『バベル』★アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

2008年02月14日 04時20分03秒 | 映画
普段ほとんど洋画を見ない私が選んだ久々の作品がこれ。
うん、これかなり良いですね。
秀作です。
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督は『21g』を仕事絡みの試写会で初めて見て、なかなかトリッキーな作品を作るすごい才能ある監督さんだなぁ・・・と思っていたんですが、この『バベル』にもらしさが満開でしたね。
僕はアメリカ映画に対する偏見がかなりあって、まぁ、これも…的な感じで見たんですけどね、、、いやぁ、なかなか、ずっしり来るものも作れるんじゃないですか?
どこがどうとかって、もう散々みんな言っているので何にも言いませんが。。。
けっこう重い内容なので、メジャー公開したことによる、弊害も出てきているようですが。。。
ブラット・ピットも出てるワケですから、やっぱミニシアター系ってわけにも行かなかったんでしょうね?

『地下鉄(メトロ)に乗って』★篠原哲雄

2008年02月12日 00時59分18秒 | 映画
公開時、やたら東京メトロの駅貼りや中吊りでこの映画の宣伝ポスターを目にしていて、ずっと気になっていた作品。
家のメトロの最寄り駅でもポスターが貼られていたっけ。
三丁目の夕日に代表される、最近流行りの昭和時代懐古趣味系の作り。
文字通り、東京メトロを舞台にして物語が進展していくんだけれど、現代の永田町駅の地下道から地上に出ると、昭和39年の丸の内線の新中野駅にタイムスリップしてしまっていたというのにちょっと笑ってしまう。
懐かしい丸の内線の赤電車が出てきたのは嬉しかった。
この電車、走行中に車内の電気が消えるんだ。
大阪から就職活動で東京来た時に、初めて電気が消える地下鉄を体験したもんだからびっくりした思い出が…。
そんな感じで設定はけっこう荒唐無稽なんだけど、中身はどっこい大人の映画。
どっちかっていうと、大人の男性向きに作られたような映画なんだけど。
年齢の上の男の人って、あんまり映画とか見る人少ないんで、多分あんまりヒットしなかったんじゃないだろうかなぁ?
で、なんだか複雑でちょっと悲劇的な結末は、基本的に私のツボなので。
なんか、あのお母さんが可哀想だよな。

そんなことより、今僕が住んでいる中野周辺がロケ地になっていたので、そんなところで楽しめたり。
そんな感動作品ってたいそうなもんじゃありまへんが、まあまあって感じでした。
この篠原監督って人もけっこうツボを押さえた映画を撮る人ですね。

『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』★青山真治

2008年02月10日 00時27分04秒 | 映画
第58回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」出品作品。
「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」とは、ヘブライ語で「神よ、何ゆえに我を見捨てたもうや」という意味で、イエス・キリストが処刑される際に言った言葉とされる。
この映画、シナリオが50ページほどしかなかったとか…?
台詞が極端に少ないそれを、青山監督は独得の語り口で挑発的な演出と映像とプラス音で2時間近くの作品に仕上げた。
見る本数が増えてくると、ちょっとやそっとの映画では感動しなくなってくる。
なんか、もっと驚きを、もっと刺激を、って感じで、見る側の欲求はより過激なもの、より前衛的なものへとシフトして行くって言うのが、人間の飽くなき欲望だろうか。
向上心と言うかもしれない。
世間で批評家って呼ばれている人たちは、一般の人とは比較にならないほどの数の作品を見ていて、ハッキリ言って、何が何だか分からなくなっていろんな意味で感覚が麻痺してしまうのだと思う。
そこに一般の映画ファンとの、大きな乖離が生まれるのだね。
当たり前と言えば当たり前。

http://www.vap.co.jp/elieli/top.htm

そんなわけで、僕にとってはこの作品は気持ちが良かったのです。
大して数見てない割りに、もう在り来たりの刺激では満足できなくなって、ついつい危ういものに手を出してしまう、そんな虚弱な精神性しか持ち合わせていないお馬鹿なのです。

『天然コケッコー』★山下敦弘

2008年02月09日 21時47分11秒 | 映画
朝日ベストテン映画祭第1位。
キネマ旬報日本映画ベスト・テン第2位。
ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第2位。
「映画芸術」誌ベストテン第3位。

昨年、日本映画界を賑わせた人気作品です。
評判通りのんびりしたいい映画でした。
脚本が『ジョゼと虎と魚たち』の渡辺あやさんですね。
さり気ないけど何故だかいろんな意味でグッと来る台詞が散りばめられています。
前の『松ヶ根乱射事件』でも書いたのですが、ホント山下敦弘監督の作る映画って、僕にとってハズレがありません。
これはいいことなのでしょう。

炎天下の陽炎の中に揺らめくトタン板がおもむろに大きな音を立てて倒れて、子供達が「きゃ~」と叫んで逃げ出すところなんて、何故だか妙に郷愁を誘うデジャヴュのような感覚にニコニコしてしまいました。
ああいう幽霊話って、誰もが子供のころの体験として大なり小なり持っているもんなんですね。
主人公たちの目を通した時間がゆっくり流れる田舎とギスギスとした東京との対比とか、けっこう面白く見ました。

あと、ちょっとこれはテクニック的な部分になってしまうのですが、まかり間違えば小手先の演出になってしまう危険性もあるけど、物語の後半主人公の“そよ”が偶然親父の浮気現場を目撃してしまうシーン。
カメラは彼女の驚く表情だけをじっくり先にとらえて、その後から説明的なカットを一瞬挟み込む。
見ている方は、全く何の説明も無く起こった彼女の突然の変化に、一瞬訳が分からずビックリするのですが。
後から彼女の視線の先の絵が映り、驚きと混乱の中で納得する。
これ、けっこう心理的なインパクトありました。

『サイドカーに犬』★根岸吉太郎

2008年02月08日 04時24分33秒 | 映画
素直に「見て良かった」と思える映画です。
何が良かったのか?と問われると答えるのに考えてしまうけど、滲み出てくるものが違うんですよ。
もう、なんつうか、言葉にするのも難しい「じわ~っ」と伝わってくる感覚?
大傑作!っていうわけじゃないけど来ましたね。
本が良い演出が良い芝居が良い、良いこと尽くめですね。
ヒロインの竹内結子も良かったのですが、やっぱ近藤薫役の子役・松本花奈がスゴイ。
この子の目の動きが最高に良いのです。
嬉しいとき、悲しいとき、驚いたとき、どうして良いか分からないとき、、、、、その時々で見せる微かな瞳の揺れが、薫の心理を見事に表していて、思いっきり魅入ってしまうのです。
これほどまでに目が印象に残る子役って初めて見ましたよ!

頭突き頭突きワンワン。
クライマックスに見せたこの薫の行動…文字だけだと何だかワケが分からんけど、ジーンと来ましたね。
ここでバシッと決まるのも、それまでの見事な積み重ねがあったればこそ。
名匠・根岸吉太郎監督が魅せてくれました。

そして、サイドカーってけっこう面白い絵になるんですね。

100点とは言いませんが87点取ってます!

ただ惜しむらくは、背景が20年前に見えなかったことかな…。
もう少し丁寧に作ってくれれば、もっともっと作品の世界に入り込めたのに…と。

『陽気なギャングが地球を回す』★前田哲

2008年02月06日 00時01分53秒 | 映画
これって面白いの?
お洒落なの?
ポップなの?
都会的なの?
ファッショナブルなの?
センシブルなの?

僕には何だかダサダサの映画にしか見えなかったんだけど。
僕に見る目がないのか?
エンターテインメントやろうとしたのはよく分かるし、けっこう野心的な映画だとは思うけど。

う~ん、なんだろうな…このイケテナイズレテル感じは?
笑いやギャグのセンスに乏しいものがある。
演出も借り物。
映像的な感性や脚本家としての能力に凡庸なものしか持ち合わせてない人が、努力して頑張ってお洒落っぽく作ってみました!って感じの映画。
一生懸命面白く魅せようとやっているけど、自然と滲み出てくるものが足りない。
足りない。
とにかく足りない。
それが持って生まれたものってこと。
才能っていうもの。
凡庸な人にそれは越えられないのです。
そんな作品です。
なんとなく雰囲気分かっていただけましたかぁ?

ああ、パツキンの佐藤浩市は良いですよ。
だけれども、その良さを演出家が活かし切れていないようです。

『奇談』★小松隆志

2008年02月04日 00時09分33秒 | 映画
これ実はめっちゃ見たかったんですよね。
原作は諸星大二郎の妖怪ハンターからのエピソード。
もうこの漫画は高校時代に読んで以来、そのインパクトは未だに忘れることは出来ず、公開前に山手線の何処かの駅で駅張りポスター見つけた時には、電車から飛び降りたくらいですからね…「げ~!これ映画になったんや~!」って。
隠れ切支丹の謎を解きに阿部寛扮する妖怪ハンター稗田が東北の人里離れた山村に出掛けて、いろいろな奇蹟を目の当りにするというお話。
原作にかなり忠実に作られていてビックリしたけど、映画版では主人公が女の子になってましたね。
小松監督が10年以上温めていた企画だけあって、「ああ、この監督、諸星大二郎が相当好きなんだなぁ」っていうのが伝わってきましたよ。
配役もバランスが良く、神父役の清水紘治、住職に講談師の一龍斎貞水、村人の重太に神戸浩とかって、なんか芸達者な人もたくさん出ていて、わたしゃもうこれにも嬉しくなりましたよね。
こういう野心的な映画はいいですね。
お金持ちの馬鹿な人が作ったら、多分“はなれ”の村人・善次の役なんて、オダギリジョーとかウェンツ瑛司とかをキャスティングしちゃうんでしょうね……はぁ……。
いや、まぁ、そうならなくて良かった。
白木みのるのヨハネ役なんて凄すぎますよ。
たった一言「いんふぇるのぉ~」っていう台詞なんか、未だに頭から離れないくらいのインパクトですね。
まぁ、確かに、説明的な台詞が多すぎるとか、クライマックスのCGがチャチイとか、謎は謎のまま残されて消化不良な感じとかは残りますけどもね、まぁ、これも諸星大二郎の作品世界と言えば世界なワケで。

『(ハル)』★森田芳光

2008年02月03日 00時00分01秒 | 映画
お久し振りの森田芳光監督です。
ま、僕が森田芳光作品を見るのが、お久し振りなだけですけどね。
ものの資料を調べていたら、この『(ハル)』という作品、日本のカルトムービーとしてタイトルがあげられていたので、「へぇ~そうなんやぁ…」って感じで観てしまいましたよ。
古い映画でもう10年以上前の作品です。
すーっごいローバジェットで作られていますね。
もう、画面見ているだけで伝わってきました。
今となっては懐かしいものになってしまった、パソコン通信(インターネットじゃありませんよ!)を媒介に主人公が出会っていろいろあるっていう、ラブストーリーなんですけどね。
まぁこれだけだったら、なんだか陳腐なものって印象ですけど、当時としては、とても斬新な設定だったのだと思います。
さらに、さすがは森田芳光ってわけで、独得のクールな演出と印象的な本で良い感じに仕上がってます。
当時のパソコン通信を使ったメールやチャットのあのアナログな(ピィ~~~…ガァ~~~…)っていう感覚を覚えている人にとっては、けっこうツボに嵌る映画だと思いますよ。
僕がインターネットに初めて触れたのが、この映画の公開の翌年でしたから、とても時代を先取りしていた作品でしょう。

『THE 有頂天ホテル』★三谷幸喜

2008年02月02日 04時24分39秒 | 映画
昔ハリウッドで制作された映画『キャノンボール』を思い出してしまったのは私だけ?
とまでは行かないけれど、とにかく芸能人の顔見世興行みたいなところがどうなのかなぁ…キャスティング担当は何を考えていたのでしょうか…?って、まぁ、たくさん有名人を出せば興行成績も伸びるという計算が働いたのでしょう?確かに大ヒットしましたし、けっこう興行的なツボを押さえていたキャスティングだとは思いますが、それでいいのかなぁ…って、、、でもそれでいいのでしょうね…そういう目的で作られた映画なのでしょうから。
ま、キャスティングについていろいろ書こうと思いましたが、そのように考えて行くと馬鹿らしくなってきましたので書きません。

「言いたいヤツには言わせておけばイイ,自分のやりたいようにやればイイ」

『ブレイブ ストーリー』★千明孝一

2008年01月31日 04時08分56秒 | 映画
駄作。
製作者の志が微塵も感じられない駄作。
三回言いますよ!
駄作。

感想書くのが面倒臭いので、Yahoo!映画にアップされていたユーザーレビューで「なるほど!その通り!もっともだ!納得納得!」と僕が共感した文章を2本コピペして転載します。
こんな文章、転載困ります…っていうなら言ってきてくださいよ…マジで。
ホント、もうどうでももいいよこんな映画。
駄目なものは駄目なんだから!
現実は甘んじて受けろよ作った人!
宮部みゆきさんが不憫で不憫でたまりません。

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【試写会行けてよかった!!】

あ、観れて良かった!じゃなくて無料だから!という意味のタイトルです。

結論から言うと、試写が終わって明るくなった時に周囲から
「・・・はぁーー?(゜Д゜ ;;」という声と、苦々しい笑い声で
でいっぱいになりました。

原作ファンらしき人の多数は
「あそこでアレやらんと意味ないだろー!」
と大声で話し、原作を読んでないと思われる方は口々に
「何がしたかったんだろうね、この映画(笑」
と言いながら試写会から帰って行きました。
揶揄とか大げさじゃなくて、本当に。

では、Yahoo! の採点システムにのっとって説明します。

●ストーリー
一応、やりたい事は全部押し込んだようです。
問題なのは、押し込んだ結果何一つ『盛り上がり要素』が
無くなってしまったという事。
原作を知ってる方は、ワタルとミツルがそれぞれにとっての
「大事な物を取り戻す」がどれほど大きな物か理解していると
思いますが。
この作品ではそれが異様なくらい軽く扱われていると思います。

また、ストーリーの展開も時間の都合上で「なんとか察して!(笑」
という展開なので、キャラクターのセリフや行動の整合性がグチャグチャ。
観た方は二時間弱の時間の中で「いつになったら面白くなるんだろう」
って思っていたに違いないと思います。

●配役
キャスティングについては、別に文句は無いし上手だったと思います。
が、逆に言うと特筆する点も特に無いのも事実。
役を演じている俳優の方のファンという理由で喜ぶと決めて観るなら、
そんな貴方「だけは」楽しめる事でしょう。

でも本当、話題性の為に普通のアニメ業界で頑張ってる声優さんを
起用しなくなってる風潮はどうにかして頂きたい。

●演出
特筆点、無しです。
むしろありきたり過ぎるくらい。

●映像
ここだけは褒められる。流石は映像美「だけの」GONZO だ!!
でも最初の石像とかはあからさまに最近の CG アニメのソレなので
もう少し丁寧に処理して欲しかった。

●音楽
どんな曲流れてたか、記憶に無いです(爆笑)
強いていうなら、エンディングテーマのサビ部分のメロディーを
あえて覚えてるくらいだけど、それアーティスト単体の仕事だしなぁ。

好きなキャラもいたし、期待してたんですけどねぇ(´・ω・`)
まぁ、レビュアーが言ってる事を鵜呑みにするより自分の目で
確かめるってのも良いと思いますが、1つだけ注意点を。

せめて割引サービスが適用する時に行くと損が減ると思います(笑

もちろん、観て本当に面白かった!という方は心底相性が良いんでしょうけど。

あと、「原作が面白かった!」とかで高得点つける方。
ここは映画の話をする場なので意味無いです。はい。
「予告が面白そう!期待大!」とかで高得点をつけている方は、
予測で高得点つけてるので超能力者でしょうか?
どっちも製作側の桜だと思われるよな。 とか思ったですよ。

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【宮部みゆきがかわいそう】

ここ数年でこれほどまでに、映画に失望感を感じたことはないです。
「宮部みゆきの」と殊更強調をしたくはないのですが、あれほどの小説をここまでひどくすることが出来るのか、と違う意味での感心はしましたが。。

どなたも言われてますが、やはりストーリーが酷すぎる。
小説を見てからで無いと、なんのことかさっぱり。。
映画という映像媒体を持ってすれば、いろいろと新しい宮部ワールドが完成されるのかとワクワクしましたが、あまりにも酷すぎました。
根拠が無いと言われると困るので理由をいくつか。

1,主旨が明確化されていない。
 この作品は一体何を伝えたかったのか全くわかりません。家族愛ですか?それとも運命は変えれる(または、かえれない)ものだってことですか?
 しかし、家族愛にしたって最後の願いは、現実世界と違う世界を救うことで、家族のことを完璧無視した内容に。
 運命を変えれる(変えれない)といったところで、そのために主人公が、何をしたかといえば不明。もともとは変えれると思って、行ったのではないのか??

2,世界観の有無。
 ファンタジー(と思われる)の基本として、読者(視聴者)をその世界にいかに、早く溶け込ませて物語に集中させるか。先ずはこれに限ると思います。
 何も分からない状態の視聴者(この場合私ですが)が見た時、世界官に馴染めたでしょうか??少なくとも私は馴染めませんでした。わけの分からない単語が多々でてくるし、なにより、先ず地理感覚が掴めません。「北へ行く」っていわれたって、今どこかもわからない状態で言われたって、「へぇ~そうですか」としか言い様がないかと。
 
3,展開の速度
 はっきり言って、何をしたいのかさっぱり。どこからつっこんだらいいか全くわかりません。あまりにも止まってるシーンが短くて話の内容が掴めません。じゃあ、そうかと言ってアクション作品と捕らえれるかと言うとそうでもないです。闇の宝玉の攻防戦で、剣が伸びるなんていつ知ったんですか??皇女がくれた宝玉に関しては、影(?)の自分が使ってくるまで使い方がわからなかったような、そぶりだったのに。
 他に特に気になったのは、やはり愛着かと。当初の願い「家族を取り戻したい」と言う強い願い(もしかしたら母が倒れたことによって衝動的に思っただけで、実はどうでも良かったと捕らえるなら話は通りますが)を変更してまで、擬似世界(自分にとっては現実では関係のない)を救いたいと思うまでのプロセスが完全に抜け落ちてしまっていて、どうしてそんな感情を抱いたのかが、理解できません。

4,小説とのリンク度合い
 これは言うまでもなく、ヒドイです。あまりにもたくさんあるので少しにしますが、なによりもヒドイのは結末の違いかと。
 何故、生き返る??これは私の理解度が足りないからでしょうかか?いや、違うと思う。。生き返ったということは、魔法使い君の方が正しいと言うことを示唆しているのでしょうか?
 たぶん、そういうことを言いたいんじゃないと思うのですが(あまりにも根元の主旨がブレすぎてズレているのかどうかもわからなくなってきた)
 百歩譲って願いを「大切な人を救いたい」としたならば、擬似世界(ビジョンでしたっけ?)の人も大切な人(私にはそうは見えませんでしたが)として含まれ、母(これも見えませんでしたが)そして、魔法使い君(まぁ、これは大切っぽかった)も含まれ、みんな助かってよかったなぁ、チャンチャンって終わるんでしょうが、何故助かったか不明。
 後は、まぁ尺の都合といわれたらそれで終わりの話ですね。登場人物とか宝玉の受け渡し具合とかそういうところはひどいですね。

5,製作側の怠惰
 これはまぁ、そのままですね。宮部みゆきの作品には二部作(それ以上)にする価値は無いと考えたのでしょうか?
 これほどまでの、駄作でも一部では好評を博し、一部では大ヒットと言われるわけです、二部にすれば、内容も向上されるでしょうし、みなさん見に行くでしょう、大ヒットすれば資金も問題ないのでは?
 ようは面倒臭かったのでは?としか思えませんね

 まま、これぐらいにしとかないと、収まらないですね。
後、映像のことを誉める人も居ますが、それもどうかと思います。
平均がいいところかと。ジブリはこれ以上の質の高い作品を作ってると思います。ジブリは別格なんて意見は聞き入れられません。それ以上を作る(ろうとする)のが、物づくりの人間の最大の仕事のはずですから。

願わくば、宮部みゆきの評価自体が下がらないことを。。

『ラヂオの時間』★三谷幸喜

2008年01月30日 00時58分42秒 | 映画
初めて見ました。
ホント安心して見られる映画でした。
面白かったです。
なんか三谷幸喜の代表作過ぎて、今さら見るのもなんだったのですが、近所のレンタルビデオ屋が料金割引セールをやってたんで、いい機会だったので借りてきました。
最初から最後までニコニコしながら見ました。
ま、三谷作品らしい毒気とかは薄いとても上品な笑いです。
老若男女選ばず普通に楽しめる作品でした。
何かを期待するわけでもなく、考えるわけでもなく、ただ100分あまりの時間をハッピーに過ごせるかと思います。
そんなわけで、特別に何の小細工もせず、ごく普通に映画の感想を書いたのでした。

『サイレン FORBIDDEN SIREN』★堤幸彦

2008年01月28日 04時08分42秒 | 映画
実は堤幸彦監督の映画は好きでして。
トリックのシリーズは全部見てますし。
この監督の映像や演出の小細工がけっこう好きなんです。
ちょっとしたビックリやクスクスが見ていて楽しい。

それで、この『サイレン』ですが、まぁまぁ楽しめました。
ネットで他の人の感想などを読んでいると酷評ばかりだったので、それなりに覚悟して見たのですが、「最後の最後まで」それなりに楽しめましたよ。
なるほど“衝撃の3回転結末”ってこういうことだったのね。
皆が言うほどそこまで悪い映画じゃないです。
ま、こういう映画は突っ込みだしたら、どこまでもほじくり続けることが出来るので、それはそれで置いといて。
個人的にハッピーエンドより、こんな救いようの無い悲劇的な結末の映画の方がグッと来るタチなので、後半からの急展開には引き込まれましたね。
石野卓球の音楽も最高に良かったです!
ただ、主演の市川由衣は芝居とは言い難い下手な演技だし表情もないし存在感も迫力もないしで、大失敗のキャスティングでしたね。
ありゃ駄目です。
なんで堤監督ともあろう人が、なんであんな子を使っちゃったんですかね?
って、まぁ政治的な部分で仕方が無いこともあるんでしょうね。

http://www.siren-movie.com/

『蛇イチゴ』★西川美和

2008年01月27日 05時16分05秒 | 映画
この西川美和っていう監督はすごいわ。
ビックリした。

天は二物も三物も四物も与えるというのは本当のことだ。

『ゆれる』でもビックリしたけど、監督デビュー作であるこの『蛇イチゴ』も只者ではない。
才色兼備。
こんな凄い才能を兼ね備えた監督を放っておくのか?日本映画界!
って…そんなことワシが言う前に、既に先見の妙のある方たちにより、たくさん企画は進んでいるでしょうね。

なんつぅか…本当にビックリした。



持って生まれた物には絶対的な格差や差別がある。

人間とは平等ではないのだよ!



お久し振りのつみきみほさん、良いと思います。
雨上がり決死隊の宮迫が、最近映画に出まくっていることに違和感を覚えていたのですが、この映画を見て、なるほどそうだったのか…と思いましたよ。

『変身』★佐野智樹

2008年01月26日 05時07分54秒 | 映画
とりあえず、冒頭でフォローを入れておく。
ラスト近くのクライマックス。
ガラス越しに泣き崩れる蒼井優の芝居を観た時、これでこの映画をある程度は赦そうと思った。

この作品は蒼井優の人並み外れた桁違いの女優力に救われた。

そして、それだけだった。


見れば分かると思うが、この助監督あがりの新人監督さんは演出の才能には乏しい。
素人の僕でもそう感じるのだから、見る人が見れば一目瞭然。
もうどうしようもなく古臭くセンスの欠片も無い演出に唖然。
途中見ていられないようなシーンが幾つもあって正直辛かった。
この程度の絵を撮っっただけで、現場で「オッケー」とかを出してしまう、その程度のモノしかこの監督さんの脳の中にはないのだろう。
もしかしたら映画の主人公と同じく、ピストルで撃たれて、左脳が相当に損傷していたのかもしれない。
あと劇伴選曲とか。
相当にダサい。
ダサすぎる。
シナリオも薄っぺらいし。

東野圭吾の傑作小説を原作に映画化したのだが。。。
蒼井優も出ていたのだが。。。
最高級な食材を使っても、肝心の料理人が下手だと、酷く不味い作品ができてしまうという、見本のような映画だ。
ホント高級素材が勿体無い!