読んだ中でお薦めの本を紹介します!

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明治を支えた賊軍の男たち

2016年07月07日 | 
明治を支えた賊軍の男たち

明治新政府にとって旧幕府陣営は賊軍でしかなかった。その賊軍と差別されながらも己の信念を曲げずに明治時代を生き抜いた男たちの物語である。

人生の変転はいつ起こるかわからない。
昨日まで幕府天下だったが、今日は薩長が天下を取り、今日まで至る。
薩長が天下を取った時、我先にと薩長側に流れた藩も多い。尾張藩・淀藩・大垣藩・津藩・彦根藩など、幕府の親藩や徳川恩顧の藩まで一斉に幕府に牙を向いた。

渋沢栄一・彼は元々幕臣ではないがその才能を見込まれて幕費でパリ万博遊説中に幕府が鳥羽伏見で敗れ徳川慶喜が謹慎した事を知った。

福沢諭吉・大阪適塾で学んだ後に慶應義塾を起こしたが、鳥羽伏見の戦いや上野山に籠る彰義隊への攻撃のさなか、彼は塾の授業を行っていた。三田から上野は近いので恐らく砲弾の音など聞こえていただろうが彼は学問を優先した。

榎本武揚・当時の幕臣の中でも彼ほど西洋に精通していた人物はいなかったであろう。函館で降伏した彼を極刑にしようと考えていた木戸孝允を退け明治新政府の要職に迎えた。その判断は成功し各種大臣を歴任し日本の外交発展に尽力した。

原敬・山川健次郎・後藤新平・藤原相之助・内藤湖南・野口英世・朝河貴一など魅力ある人物の短編物語が満載。

是非、一度読んで欲しいと思う。

特攻 絶望の海に出撃せよ

2016年07月06日 | 
特攻絶望の海に出撃せよ

毎年、夏の時期になると太平洋戦争に関わる放送や記事が多くなりますね。
今回は「特攻」についての本をピックアップ。

特攻隊のさきがけ「敷島隊」「桜花」「回天」の三部作。

敷島隊・フィリピンレイテ島攻略のために組織された特攻隊。稼動出来る飛行機が少なかったための苦肉の策で生み出された事は周知の通りです。
「指揮官の命令により爆弾を抱いて敵艦に突っ込む戦術」を外国人は理解出来なかったようだ。アメリカ海軍の兵士は爆弾を積んだまま突っ込んでくる日本軍飛行機に悩まされることになる。そもそも理解できないのだ。天皇という宗教の法主の命令で嫌々自爆テロを行っていると思っていたらしい。中には特攻機からの攻撃が怖くて心身症に陥る兵士もいたようだ。今の日本人も理解できないだろうが。
お国のため、天皇陛下のためとは言っても、飛び立ったら帰る事は出来ない。しかしながら彼らは国と家族を守るといった使命感で志願として飛び立っていて厳密な強制とはなっていなかった。中には雰囲気などで拒否出来なかった人もいたと思いますが。

そんな中、まず海軍の作戦において少ない飛行機を有効に使う手段として特攻がなされた。
そして若きエースパイロットの関行男大尉が指揮官として任命され見事にその作戦を成功に導いた。皮肉な事に結果的に特攻という無謀な作戦が常套作戦になってしまうのだが。

母親や妻はどんな気持ちで彼らを見送ったのだろうか。
母親の住む家では軍神の母として近隣住民に尊敬されていたが、終戦後は一転日本を泥沼化した戦争へ加担した非国民扱いになってしまう。戦後の生活は非常に苦労されたそうだ。

桜花という特攻機をご存知でしょうか。
桜花は日本が日独伊同盟を行ってから兵器の情報交換を行っていたドイツから潜水艦経由で入手した「ロケットジェット」を搭載した特攻機です。自走して発進する事が出来ず、一式陸攻に吊るしたまま上空で飛び立つロケット弾のような仕組み。
戦果はというと一式陸攻は被弾に弱く、敵の攻撃を受けるとすぐ発火して墜落してしまうため、なかなか桜花の戦果は上がらなかったようだ。目標地点に達する前に母艦ごと墜落してしまう。戦果は低かったようだ。
靖国神社就遊館に展示されていますので実物を見てみるのもいいでしょう。

回天・ご存知の人も多いと思うが回天とは操作の出来る運転手搭載の魚雷です。
狭くて暗い操縦室に入り、母艦となる潜水艦を発射してから数分後には敵艦に到着するまで、どんな思いで出撃していたのだろうか。こちらも戦果は低く、敵艦にたどり着かなかった者の多かったらしいです。海底に突き刺さってしまったなど。回天は一度発信すると戻れない。スクリューにバック機能がないため前進しか出来ない。発射管を引いたら待っているのは確実な死だ。そのため、海軍回天練習所では事故が多発したようだ。

結局、特攻という最終的な命令を行った司令官や指揮官で自身も特攻で命を落とした人は少ない。自身生に拘るならなぜ他人に死の命令をしたのか。今となっては誰も解明できない。

歴史に見る勝つリーダー

2016年07月05日 | 
歴史に見る 勝つリーダー

戦国武将から幕末の志士、旧日本陸海軍の33人のリーダーたちの勝負の岐路に立った時、いかに「勝つ」ためにいかなる行動を取ったのか。勝利への執念と実践エピソードを学べる歴史エッセイ。

戦国時代のリーダー
宇喜多直家・戦国梟雄の1人とされる事も多く実際に主家の浦上家を葬り去るまでにいろいろな手を使うが短命。しかし息子の秀家が豊臣政権の五大老へ導いた生前から練った作戦勝ちだったのは周知の通り。

前田利家・腕白不良少年が最後まで裏切らなかったのは秀吉との友情。結果的に加賀100万石の基礎を築いた。

直江兼続・上杉謙信と上杉景勝の2人に使えた優秀な軍師。死する時まで上杉家を支えた若きリーダーの生きざま。

真田昌幸・誰もが知る真田幸村の父で徳川家を上田合戦で二度も破った名将。弱小豪族の生き残りサバイバルがここに!

太平の世のリーダー柳生宗矩・戦国期から太平の時期に将軍家の剣術指南役へ。そこまでの道のりは紆余曲折。

松野主馬・裏切りの勧誘をさいごまで拒み続けた義の男の物語。これぞ律儀な男の生きざまと思う。

保科正之・徳川政権の礎を確立した文治の人。江戸初期にこの人ほど人情味溢れたリーダーはいなかった。幕末の会津藩藩士にも受け継がれた。


幕末:近代のリーダー
河合継之助・長岡藩を近代火器ガトリング砲で武装した先見の目を持つ頑固な家老。
この人の戦死から長岡藩は敗戦へ。

萱野権兵衛・会津戊辰戦争の責任を一身に負い切腹。これにより会津藩士の生命は守られた。今でも会津人に尊敬されている。
土方歳三・誰もが知る新撰組副長。徳川政権のために命尽きるまで戦い抜いた義の剣士。

立見尚文・桑名藩雷神隊を率いて北越戦争参戦。長州藩奇兵隊を退けた幕末最強の隊長。日新日露戦争でも活躍。律儀な武士の物語。

松江豊寿・元会津藩士の家系で人情味あふれたドイツ人捕虜の扱いに国際社会から賞賛された捕虜収監所の所長。
など、いろいろな人物の物語。
この本で知らなかった人物を知って欲しいと思います。

戦国武将 怖い話、意外な話

2016年07月01日 | 
戦国武将 怖い話、意外な話


戦国武将というと猛々しい荒くれ者をイメージしがちですが、幼少期は意外にも気が弱く思うように段取りが組めず将来を危ぶまれた武将も少なくない。

織田信長、武田信玄、北条氏康、伊達政宗、大友宗麟。有名な武将ばかりですね。
彼らが乱世を生き抜くために身に付けた処世術などを面白く紹介しています。

まだ歴史は難しいと思われている方にお勧めの武将エピソード短編読み切りですので構えないで読んでみて下さい。
「なるほど!」と思うエピソードと出会えると思います。