櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

レッスン報告・9月はじめ

2017-09-10 | レッスン・WSノート
金曜夜のコンテンポラリーダンスでは、音の響きと身体がどれだけ親密に関わることができるだろうか、というようなことをしばしば探っています。特に生の楽器演奏で行うセッション練習では、グルーヴ、イメージ、技術、呼吸、思索、などなどダンスのさまざまな側面が現れ、試行錯誤や対話が時間を満たしていきます。

また、水曜のオイリュトミークラスではインターヴァル(音程)を表現する動きを練習に加えています。こちらは決まった仕方がある踊りなので所与の振付を使いますが、それでも音に対する感動の深さによって、また動きかたによって、決まりきった形式が見違えるように生命感が感じられるようになります。音への共感共振を通じて身体の活力を沸き立たせてゆく側面が、このオイリュトミーという稽古方法には強くあります。

いずれも知覚と想像と運動との相互作用ということですが、これは同時に身体の柔らかさやリラクゼーションとも関連します。

土曜日のクラスではレギュラークラスでのエリック・サティ、基礎クラスでのクロード・ドビュッシーが最近は印象的で、これらもやはり音の響きを楽しむほどに活き活きした踊りになっています。

ドビュッシーは流動するような音の変化や余韻や間の豊かさが、いやおうなしに身体の内部空間を拡げてくれる感じがしますが、サティはより音の数が少なく(私たちの同時代の例えば以前書いたウォルフやフェルドマンもそうだと思いますが)音そのものへの味わいが非常に深くなります。

踊りを通じて聴くと、いや体験するとねえ、聴き慣れた曲がまるで新しい音楽みたいに新鮮に感じますね。と仰ったクラスメンバーがいらっしゃいましたが、まったくだなぁと共感します。

音楽の聴こえかたが広がって豊かになるというのは踊りの幸福の大きなひとつだと思います。

ダンスを通じて僕らは音と動きの関係性を楽しむことができますが、それは響きと空間、空間と身体ということにやはり結びつきますが、もしかしたら、音というのはさらには知覚と認識の関係についても考えさせてくれるのではと、たとえば、音の知覚をデリケートにしてゆくことは感情の深まりと同時に認識の広がりに結びついつゆくなではないかなあ、などあれこれ思ったりもします。

櫻井郁也ダンスクラスClass info.


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