櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

レッスン報告・5/31 オイリュトミー

2017-06-01 | レッスン・WSノート
水曜日のレッスンは、聴く、ということにかなり重点を置いていますが、きのうは、イヤートレーニングと、それからスケールを動く練習をたっぷり行いました。後半はバッハのソナタを踊る練習を繰り返しました。
バッハの音楽は音の織物みたいですから、あまり主観を強くしないで、繊細に音の変化に寄り添うように踊りたいねと、メンバーの方々と話し合ったことがあり、そこから振付を発想しています。
そういう取り組みもあって、なるべく音に敏感になっていきたくて、ときどきイヤートレーニングを取り入れています。
水曜は月4回のうち、2回は言葉を聴いて踊り、2回は楽曲を聴いて踊り。例えば言葉を聴く、例えば楽曲を聴く、同じ「聴く」でもやはり何かが変わります。音はたくさんあります。沈黙という音さえあります。静寂もあります。聴く、というのはとても広いです。

しかし、きのうは、まず非常に単純なことに帰ってみました。楽音。音階。音程。自然の音とは少しちがう、昔の人がつくった音です。

音の高低や強弱やリズムを聴きとりながら即座に動く。音列の流れにひたすら溶け込んでなめらかに動く。音楽家のトレーニングとも重なる点が、ダンスにもあります。単純ですが、何年か繰り返し行っているとやはり身体が変わってきます。

敏感になる。繊細になる。正確になる。ということに向かってゆくのはご想像通りですが、これは、運動センスのみならず音に対する受容を拡大してゆくようでもあります。

聴く、というのは神経を目覚めさせることでもあり、即座に反応することは一種のバランス感覚だと思います。以前、レッスンに参加していた方が、これは内面から身体をほぐしているのよね、と言っていたのですが、確かにそういう側面もあるかもしれません。

聴く、耳を傾ける、澄ます。
というのは踊りにはいわゆる身体能力(嫌な言葉です)なんかよりも遥かに課題なのではないかと僕は考えています。


レッスン案内2017
曜日ごとの内容ほか、くわしい案内です。

櫻井郁也ダンスソロ新作公演webサイト
7月29〜30(土・日)上演。最新作です。ぜひ。


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