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文化政策提言ネットワーク (CPNET-info)

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【09/12/12】障害のある俳優による演劇公演「ゴドーを待ちながら」

2009-12-12 04:28:52 | イベント
障害のある人が利用するコミュニティアートセンターを運営している「たんぽぽの家」で、演劇創作グループ「くらっぷ」の活動がスタートして5年になります。
この度、2年ぶり3作目となる作品を上演する運びとなりました。知的障害のある俳優6人が、不条理演劇の古典に新たな息吹を吹き込みます。

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パフォーマンスユニットくらっぷ 自主公演
「ゴドーを待ちながら」

日時 2009年12月12日(土)13:00開場/13:30開演/14:30終演予定
会場 たんぽぽの家シアターポポ(奈良市六条西3-25-4)
料金 1,000円(要予約)

詳細はこちら
http://popo.or.jp/ableart/news/cat111/clap091212.html
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ごあいさつ

パフォーマンスユニットくらっぷは、2004年に活動をスタートした演劇創作グループです。舞台に登場する俳優はすべて障害のある人たちです。

私たちは舞台を創作するにあたり、古典文学や戯曲においてつねに「難解」といわれる作品と取り組んできました。
なぜなら「芸術」といわれるものが古来より向き合ってきた「人間とはなにか」という難題について、くらっぷの俳優たちはとても新鮮で楽しい世界観を示してくれるからです。

人間が生きていて「こころが打ち震えること」の本来的な意味はいったい何であるのか。その多様性や可能性を観客の皆さんと一緒に感じられるような空間を創ることが、くらっぷの活動目的です。

『ゴドーを待ちながら』は、1940年代後半にフランスの劇作家サミュエル・ベケットによって書かれた戯曲です。「何のドラマも起こらない」この作品は、不条理演劇の古典でありながら、現代においても「最も難解かつ新しい演劇」として、半世紀を越えた今も世界中のアーティストに強い影響を与え続けています。

障害のある人たちは、健常者がサジを投げるようなこの難解な作品に、まったく新しい視点を与えてくれました。

私たち人間は、自分が自分であることを一歩も譲らないで、なおかつ他者をありのまま受け入れることができるのではないか。

「人間はいつまでも変らない」のではなく、私たち人類がこれからもこの星で生きていくための新しい方法を、机上の空論ではなく、もしかしたら本当に獲得できるのではないか。

そんな、とても小さいですが確かな視点を、皆さんと共有できればうれしく思います。

──もりながまこと(構成・演出)
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