アラスカ・インディアンの著者が、その母から伝え聞いたアラスカ・インディアンの伝説物語。
ヴェルマ・ウォーリス 1993年 草思社
[ちょいすじ] その冬、ひとつのアラスカ・インディアンのグループが、厳しい寒さの中、獲物の収獲にも見放され、かつてない「飢え」に見舞われた。グループのリーダーが下した決断は、ふたりの老女を「置いていく」こと。
その朝、キャンプ地に取り残され、集団が去るのを見送ったのは、杖なしでは歩けない75歳と70歳のふたりの老女。
はたしてふたりの老女は極寒のアラスカで冬を越えることができるのか…
「はたして」、ときちゃあ、ネタばれも同然ですわなー(笑)
ええ、越えることができるわけですけど。
それが、単に「老人パワーはすごいのだ」っつう事におさまっていないのは、
このふたりのばーさんのキャラがすごいスパイスになっているから。
「たえずあちらが痛いこちらが痛いと不平をもらしては、それをことさら強調するように杖をついて」いたり、
「まるで日課のようにぐちをこぼし、とりとめのないおしゃべりに生きがいをみいだす」生活。
なんか思い当たるようなー?!
だからこそ、
そんなふたりがサバイバルしていく有様は、時を越え、国を越えて、
きれいごとではない興奮を生み出していく。
老若のみならず、男女という対比をも加え、
「生きていくこと」を考えさせられる一冊です。
確か、捨てられた後に野ウサギを捕まえて、スープにして食べていたような…、そしてそのスープが美味しそうだったと、「いるこ」に書いた記憶があります。
「いるこ」に!
嗚呼、「いるこ」にーっ!
そうでしたか、そうでしたか、、、、、
私たちの「いるこ」
今は、いずこ。
そうです、スープにして食すのです。
で、最初は、そのスープだけを、やっとありついた糧として、食すのです、、、
業務連絡、業務連絡。
一年に、せめて一度はリアルに逢瀬の機会をつくりましょうねっ