クラシック・ルネサンス稽古場レポート byむー

大阪市立芸術創造館の第6回クラシック・ルネサンスに参加する第2劇場・2nd stage。近代戯曲を現代に蘇らせるその現場に迫る!

2/12(日)は衣装と歌と詩と行進

2006-02-12 22:40:44 | Weblog
 今日は、衣装の試着。レンジャー6人とマダム。まずはレンジャー。中島さんの素敵な作品に興奮状態の役者達。キャアキャアと声を上げながら袖を通す。自然にポーズをとってしまうのが可笑しい。すっかりその気。役者なんて、単純なモンです。マダムの可憐な衣装はまだ制作途中。この形でいけるのかというチェックなので、着てみた姿はちょっと人には見せられない。その姿を取り囲み、さらに盛り上がる人々。本人は白タイツに興奮。演出に見せるために写真撮影。でも、ちょっと公開は出来ません。
 
*写真はレンジャー達。後列は左から三宅君・大東君・伊藤君。前列は左から川島・桂さん・渡辺さん。

 中島さんが帰られた後は、稽古。群集シーン。まずは歌。メロディは有名、と思っていたら若い子は知らないのね。CDでメロディを流し、ひたすら歌う。腕を振り、行進しながら、歌う歌う。これだけでは、とポーズも入れて。楽しくなってきたぞぉ。
 さて、その後はもう一つの群集シーン。『孤児の~』の1シーン、萩原恭次郎氏の詩「何物もなし!進むのみ!」が読まれる。ダンスチームとの合流までに、こちらのコンセプトがしっかりしていないと。詩を読むのは長嶺君。約3分のパフォーマンス。(あ、詩のボクシングみたいだ。)そこに繰り出す人々。ここはこういうのでどうだろう、こんな風に出てきて欲しいな。そんなやり取りをしながら、何度も歩く。「ベルだ!ベルだ!俺のベルだ!ベル!ベル!ベル!ベルだ!聞こえないのか!」熱い叫び。その血を吐くような詩を、今の若者がどう受け止め、どう伝えるのか、どう伝わるのか。いささか詩の世界に関わる人間として、その辺り、かなり気になるところ。
 ということで、昼間の稽古は歩いて歌って叫んで、と体力勝負。稽古場の換気をして、いったん休憩。プレ・ヴァレンタイン。チョコレートサンドをハート型で抜いただけのシンプルなおやつを用意してみました。

 夜は『あいつ~』3人組が更にパワーアップ。実は歌と行進シーンに続いてここに入るわけで、がんばれ、体力増強。たっぷり加わった擬音。やはり、台本に無い音はいかんだろう、という演出の言葉にしばし悩み、一つの解決の方向を見出す。次の稽古が楽しみである。
 古川さんが来られて『広場の~』の稽古に入る。初顔合わせの場合、どうしても最初は探りあいになる。芝居の作り方の違い、引っ掛かるところ、こだわるところの違い。そんなあれこれを共有し、そこから新たなコンビネーションが生まれる。登場する役者さんたちの顔が楽しげになってきた。演出の顔も。今日も一歩前進。