平昌冬季五輪スピードスケート女子の2種目で金メダリストとなった高木菜那選手(25)が28日、所属先の親会社の日本電産(京都市南区)を訪れ、「大きな大会で結果を残せてうれしい」と感謝を述べた。

 同社ロビーで永守重信会長(73)に出迎えられた高木菜選手は「一番になりたいという気持ちが出たレースだった」とマススタートを振り返り、団体追い抜きは「プレッシャーが大きかった。みなさんの信頼があり、4人でメダルをつかめた」と話した。姉妹でのメダル獲得となり、「親には一番楽しめた五輪になったと思う」と笑顔を見せた。今後については「膝のけがの治療に専念し、やりたいことに全力を注げるようにしたい」と語った。

 永守会長は「小さな体で大国のメダリストを追い抜き、待ち望んでいた金メダルを2個も取ってくれた」と健闘をたたえた。報奨金計4千万円を会社と会長個人から贈ると明言。係長への特進も伝えた。

 高木菜選手は2011年4月に日本電産サンキョー(長野県)に入社。平昌五輪では、妹の高木美帆選手(23)らと団体追い抜きで優勝。新競技のマススタートで初代女王となり、日本女子としては夏季五輪を含め、同一大会で初めて2個の金メダルを獲得した。