「かーちゃん泣きなくなっちゃった。ルーくんの胸毛かしてー」
「あ、胸毛に鼻水とか付けないならOKですヨ。」
「それより、その目から出ているお水をなめてあげますヨ。」
べろりんべろりんと、あっという間にワタシの顔はぬるんぬるん。
そして、
「何層にも塗りたくっているワタシの顔をルークがなめたら身体に悪いハズ」
ってミョーに冷静になり、泣いてなんかいられなくなった。
その話を、いつも手をなめられまくっているポンちゃんにしたら、
「ルーくんは、きっと塩味がスキなのかも」
「汗とか涙は塩味だし。」
なるほど、そうかも
「でね『胸毛』じゃなくて『胸を借りる』が正しいよね」
ルーくんに借りたかったのは、あくまでも『胸毛』。
コレはゆずれない