風のたより #151 千葉甫 2020-01-30 14:07:37 | 短歌 見つめても時計の針の定かには見えない暗い朝の日曜 コンピューター、シャットオフして浮遊する思い見つめる寝に就くまでを 知っている筈の漢字の出て来ずにペンを休めている間長引く
風のたより #150 千葉甫 2020-01-28 14:04:06 | 短歌 口中の右へ左へ転がして熱い蛸焼き食べる雪降る 予報には無い雨の音 LPの最後の曲の終わった後を 隙間風あって障子の鳴った夜半コンピューターをシャットオフする
風のたより #149 千葉甫 2020-01-26 13:57:05 | 短歌 ヘルメットとマスクに隠れている顔に誰だかともあれ挨拶返す 長年の知人のような笑顔する会うは二度目の営業の人 点る灯がわが家の窓に映えてきて今日から息づく新しい家
風のたより #148 千葉甫 2020-01-24 14:49:43 | 短歌 スリープのコンピューターの明滅のライト明るくなる暮れてくる 似たような時間にしている似たようなことの続いて今日黄昏る 亡き母の齢に達した誕生日過ぎてつくづくわが齢思う
風のたより #147 千葉甫 2020-01-22 13:56:36 | 短歌 その人はフェイドアウトをしていって覚めれば空に一つ浮く雲 忘れたと思っていたが無意識にやり終えていた いつもの些事を 寝に就いて顧みる今日 記憶には残らず消える一日の一つ