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悲運のクラリネット。Leblanc by Backun "Symphonie","Legacy" その魅力。

2016年05月08日 | クラリネット-ルブラン

>>5/7の記事の続き
LeblancUSAのSYMPHONIEで、LEBLANC by Backunの特徴を説明します。

Legacyは、リカルド・モラレス、ラリーコムズ、ジュリアンブリスなど世界的なトッププロも使用していたトッププレミアムモデル。たしか8000ドルくらい。
吹いたことも見たことすらないです。日本発売記念発表会の時も、出てなかったそうな。
Symphonieは、LegacyからRHA♭/E♭キーを省いた以外外観はほとんど同じプレミアムモデル。5000ドルくらい。
どうも、Concertoの流れを受けているようで、抵抗が少なく、エディーダニエルズみたいな太い音色で高音をピアニッシモで吹くのに適した設計みたいです。
USのフォーラムなどで読んだ話では、LegacyとSymphonieは、吹奏感はほとんど変わらないらしく、 バレルがスリムタイプかトラディショナルタイプかで抵抗感が変わっているのかもとのことでした。
Legacyは中古でも5000ドルくらいするのでとても買えない。

あとは、画像付きで、各部の特徴を。

 
これが珍しくて欲しい方も多いはず。
右手でも操作できるC#G#キー 


金メッキのトーンホール。


こちらも金メッキのトーンホール。 
レジスターキーのコルクに刺さっているのは、ヴォイシングピン。
トーンホールからの流れを制御し、タンポからの雑音を打ち消します。

 
OPUS2などから引き継がれたエルゴノミクスキーデザイン。 


Backunにもありますね、キーの曲がり防止プレート。


キーポストに見える黒い点は、ピポッドスキュリュー緩み止めのイモネジ。

LegacyにしてもSymphonieにしても、2004年発売のトスカを意識してデザインされているのは明白で、プレミアム感が満載の非常に所有欲を満たしてくれるモデルだと思います。
ほんの3年ほどしか生産されていないので非常に個体は少ないと思いますし、ルブラン伝統の明るく均一な音色、木質の良さは健在です。
バックンのバレル&ベルが標準仕様なので、好みのものに変えてもボアデザインが崩れることもありません。 
ノナカの参考出展で試奏して、キーデザインとバックンのボア設計に驚いて欲しかったけど、いつ販売されてたの?いつの間に廃盤?っていう、のが正直なところだと思います。

エポックメイキングなクラリネットながら、ルブラン終焉を象徴するモデルですね。 
現在人気のバックンクラリネットのルーツになるモデルだと思います。 


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