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メタルクラリネットを買おう!

2023年08月15日 | クラリネット-全般

クラリネットを吹いてると欲しくなるもの。
①ガラスで出来たマウスピース
②金属で出来たクラリネット

なかなか日本語での解説がなく、どのモデルを買っていいのか分からない②メタルクラリネットについて。

フルート同様、クラリネットも金属化の流れがありました。
しかしながら、クラリネットは進化より伝統を重んじることにより、金属製は主流になりませんでした。
フルートは金属化したことにより、音量が劇的に大きくなったため受け入れられたそうです。
メタルクラリネットも音量は大きいらしいのですが、そんなに音量を欲しがる人がいなかったらしいです。

フランスのアンリ・セルマー、ビュッフェ・クランポン、ルブラン(ノブレブランドとして)もメタルクラリネットを発売していました。
ただ、フランス製は数が少なく数が多いのがアメリカのCONN、KING(H.N.White)、Bettoney、Pedlerなど。

なので、現実的な価格で手に入れるなら、アメリカ製を狙うことになります。
ただ、現在のような樹脂製のクラリネットが製作されてなかった年代は、初心者向けの安いメタルクラリネットが多数あります。
せっかく買うなら、全音域、音色や音程が安定しており、R13などと遜色ないと言われるプロモデルや、それに準ずるモデルを手に入れたいので、どれがそれなりのグレードなのか書いておきます。
下記に記した、準プロモデル以上のグレードは、R13などのグラナディラ製クラリネットと遜色なく、聴き分けもむつかしいそうです。

フランス製
セルマー、クランポンはプロモデルです。高いです。3000ドルとかします。
ノブレは、スチューデントモデルですが、作りがよく音色がクラシック向けなので人気があります。
特に、ノブレのダイヤモンド型プレートがベルに張り付けられた1930年代ごろのモデル、シリアルナンバー1500未満はプロモデルと遜色ないと評判です。

アメリカ製
CONN 524N,514などがプロモデル Cavalier,pan-americanがスチューデントモデル。
KING(H.N.White) SilverKing,SilverSonicがプロモデルで純銀ベル。Clevelandが準プロモデル。American Standard, Gladiator はスチューデントモデル。
Bettoney Silva-betがプロモデル。BostonWonder,Colombia-modelが準プロモデル。Cadet,Three-Starがスチューデントモデル。
Pedler 1930年以前はプロモデルらしい。1931年にMartinに買収され、以降はスチューデントモデルのみ。
BUESCHER プロモデルらしい。
Holton Collegiateなどスチューデントモデルしか見ない。

その他、OEMで楽器店オリジナルブランドなどいろいろなモデル名、メーカー名があります。
METAL CLARINET REFERENCE

2023年現在、円安でなかなか割高になりますが、どんどん状態の良いものが減ってきています。
戦後の1950年代ごろまで作られており、そんなに高くないのが、BettoneyのColombiaとKINGのCleveland、Noblet製メタルクラリネットです。
これらは見た目にも分かりやすいので、探しやすいのでおすすめです。


【レビュー】バンドレンの樹脂製リード VK1

2023年07月04日 | クラリネット-全般
バンドレン(vandoren バンドーレン)がフランスで製造しアメリカ国内のみで先行販売しているVK1と言う樹脂製のリードを買ってみました。


まずは外観から。






ヒールの厚さは3.05mmと厚め。
ティップのカットはTraditinal(紺色の箱)のリードと同じ形状。
全体的な幅や長さはTraditonalやV12と同じサイズ。
ヴァンプは長めで、V12やv21より数ミリ長いカットです。
裏面はLegereのようなエンボス加工はなく平坦でツルツルです。




ポロエチレンテープを引き裂いたような細かな繊維が束ねられて、天然ケーンのリードのように繊維ムラのあるような質感です。
このような素材なので柔らかくなってきたら先端はリードトリマーで落とせるかも知れませんが、硬いからといっても表面を削ると毛羽立ってしまいそうです。

実際に吹いてみました。
マウスピースは5RVのプロファイル88
リガチャーはロヴナーのC1R
VK1の硬さは55でTraditonal31/2相当。

Legereでは、ティップの細いマウスピースはビリビリとしたプラスチックのあまり心地よくない響きがする音が数カ所出てくる、アルティシモの実音Dあたりから極端に音が当たりにくくなるのですが、全くそんなことはありません!

まるでリードマイスターなどの調整工具でリードのバランスを左右対称にキッチリ取ったリードのように、ハズレのケーンリードより遥かにアルティシモが当たりやすい。アタリリード並みの吹きやすさ。
音色も金属製のリガチャーを使ったところ、低音F#(実音E)の時だけビリビリと感じただけで、後は天然ケーンリードのようなダークで落ち着いた音色です。ロヴナーで吹くと全く感じなくなりました。

音の出だしも、反応が悪くない。
樹脂製リードを常用されている方は、天然ケーンならティップ厚めのリード、V12やダダリオならクラシックを使っていた方は多いのです。
今までの樹脂製リードは音の出だしにもたつきがあったのでTraditonalを吹いている方にはなかなか馴染めないものでした。
VK1は、Traditonalと遜色なく、しなやかで優しく吹き込んでもリニアに反応してくれます。

バンドレンVK1、さすがのバンドレンが作っただけあって、今までの樹脂製リード、どれよりも天然ケーンらしいです。
期待通りか期待を上回る製品だと思います。
日本国内での販売開始が待ちどおしい!




バンドレン BD7

2023年06月23日 | クラリネット-全般
バンドレンのマウスピース、ブラックダイヤモンドシリーズBD7は、今まで常識を超えたマウスピースでした!

まず、スペックから、
フェイシングは1.33mm/Long
ビークはトラディショナルビーク(BDシリーズではBD4のみがプロファイル88相当のビーク)
チャンバーというかボア容量が多い。



レールは少し太め。



スペックだけだと結構、タフなマウスピースなのですが、これが硬めのリードでもすごくスムーズに吹ける!
トラディショナルの31/2や3番でも拍子抜けするくらい吹きやすい。
トラディショナルビークのB40くらいかそれより吹きやすいかも。
開きが大きいので、アルティシモが当てやすい。意外と音程も良かったです。

ちなみに、マウスピースで抵抗感が出てくる条件は
開きが広い、フェイシングが短い、サイドレールが太い、ティップが太い、チャンバーが高い、ラージボア。
結構、抵抗が付きそうな条件揃ってるっぽいのに、この吹きやすさは、何か内部の作り方に工夫がありそうです。

ただ、欠点もあって、吹きやすいとは言えこれだけ広く長いのでしっかり音を狙って吹かないとぼやけがちになります。やっぱり息はスルスル入っていくので、息の量は必要。

これ、5RV系ユーザーにこそ試してもらいたいマウスピースでした!


オブライアン(O'Brien)のマウスピース

2023年04月26日 | クラリネット-クリスタルマウスピース



オブライエン?オブライアン?のガラス製マウスピースは、とにかく一番人気のマウスピースです。

フェイシングはclarinetperfectionによると
No.1
No.2
OB*  1.00mm
No.2*
No.3 1.16mm
No.3*
No.4 1.19mm
No.4*
No.5 1.25mm
No.5*
とあります。

アメリカ製で設計が昔のマウスピースになるので、ピッチはA=440Hz。
相性の良いボアサイズは、BuffetだとBC20やS1、第2世代以前のR13、Legende、Traditonなどに合うそうです。

オブライアンのガラス製マウスピースは、ポマリコと違い太く無いので、リガチャーもバンドレンなどと同じものが使えます。
ガラスは抵抗感が強く、硬い音色がする!って思い込んでる方は、とても吹きやすいので、ぜひ目にしたら手に入れてみてください。

マウスピースの重さ。

2023年04月23日 | クラリネット-マウスピース

マウスピースの重さって、考えたことありますか?

ポマリコのクリスタルマウスピースが一番重くて、バンドレンのエボナイトが一番軽かったです。
同じガラス製でも、ポマリコとオブライアンは結構重さが違いました。

マウスピースの素材、比重は客席で聴く音色にとても影響するらしいので、参考にどうぞ。


バンドレンの樹脂製リード

2023年04月14日 | クラリネット-全般
バンドーレン(vandoren)の樹脂製リードが、アメリカで先行発売されるようです。
vkreeds.comというサイトで内容を確認出来ます。
31/2相当の硬さまでだそうで、そう考えるとレジェールって41/2とかも見たことあるので、すごいですね。

最大手で後発になるので、どんな感じなのかとても気になりますので、wwbwや米国アマゾンで販売開始されないかチェックしてます。













Puccini Tosca by Playnick

2023年04月07日 | クラリネット-マウスピース
高級マウスピースの代名詞、PlaynickのPuccini Toscaを買いました。
フェイシングは1.20mmくらいあるはずですが、それを感じさせない非常にスムーズな息の通り。
トラディショナルの31/2とかでも意外とあっさり吹けてびっくり。
音色もまとまりがあり美しい。
バンドレンのBD7とか、最近、クラシック用でも広いフェイシングのマウスピースがリリースされて来てますが、内部とか色々昔のマウスピースとは設計が違うんだろうなと思いました。







ドイツ音楽の饗宴

2023年03月12日 | クラリネット-全般
ドイツ音楽の『饗宴』を聴きに行ってきました。
クラリネット:𠮷本沙矢さん
ピアノ:山中歩夢さん

粒を揃えただけでは無い、息遣いや所作まで訴えかけるような、胸に刺さる素晴らしい演奏でした。曲目が進むにつれ、奏者の中にどんどん込み上げて来るものが溢れ出してくる。

気軽なコンサート、また行きたいです。







初心者向けのマウスピースって?

2023年03月11日 | クラリネット-マウスピース
始めたばかりの初心者向けのマウスピースってなんでしょう?
5RVライヤーって言うのが日本では一般的。
海外ではB45が中庸だから一般的らしい。
5RVライヤーは1.10mmくらいの開きで、ミディアムクローズに分類される。
B45は1.20mmくらいの開きでミディアムオープンに分類される。

クラシック、柔らかい、ダークだとクローズド気味なイメージがするけど、吹奏楽部でクラリネットを始めるなら、ポップスとか多いしB45が向いてるんじゃないかと思ったり。
あと、最初から少し広めのマウスピース使えば、音質や音程の変化、音のまとめ方など、吹いてたら自身で気づき分かることが多く、向いてるんじゃ?
海外で選ばれている理由が、何かあるんだろうなと思いました。
息が入るだろうから、合奏出来る体力も付きそう。

いきなり5RVライヤー買うんじゃ無くて、初心者でもB45など吹いてみたら良いと思う。初心者でもきっと分かるから。

M30とかB40ライヤーはフェイシングが長いので、アンブシュアが安定してからがいいと思う。
B40やBD5は、レールが太めで出音をマウスキングしちゃう傾向があるので、思いっきり響かせれるようになってからが良いと思う。







リードのカッティング

2023年03月06日 | クラリネット-全般

主要メーカーのリードのスペックシートをまとめて載せてみます。

どこがどうなると、抵抗や音の出だしに影響あるかわかるかも。
ダダリオが、寿命が短いといわれるのは、ハートで抵抗感を付けるか、サイドレールの高さで抵抗感を付けるかの違いにあるのかもしれません。

一番最後、Marcaのスペックです。バンドレンにもダダリオにもない独特なスペックのリードを作ってて面白いです。
プレミアムは吹いたことありますが、結構しなやかで音の出だしもよく好感触でした。