Rin's Tsure-Zure Diary

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木田 元 対談集『哲学を話そう』(2000年、新書館)

2012-03-20 16:48:11 | 存在と時間
何度も、何度も読みながら挫折し、また最初から読み始めるという、
まるで牛が食べ物を反芻するかのごとく、ハイデガー『存在と時間』と未だ格闘しています。

著者の木田元さんは、岩波新書『ハイデガーの思想』を始め、数々のハイデガー解説書を書いておられますが、これは木田さんの対談集。

『存在と時間』につっかえた私に、いつも、「よし、前に進もう!」という気にさせてくれる木田さん。ありがとうございます。

私には、高田珠樹さん、生松敬三さんとの対談が、よかったなぁ。『存在と時間』の理解が少し進んだように感じています。

私にとって『存在と時間』がひっかかって離れないのは、たぶん、人間が、今、この時のあり方を変えることによって、過ぎ去った時や来るべき時のあり様が変わってくるというあたりです。ハイデガーは、次第にこの立場から変わっていき、「そんなに人間はエラくないよ」ってことになっていくようですがね。

いずれにしても、丁寧に、ていねいに、と自分に言い聞かせています。