かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

電カル

2008年02月28日 | 今日こんなことが
病院じゅうが殺気立っている。

3月から電子カルテを導入、それに伴う準備がいよいよ大詰めとなったからだ。
今日は19時に現行のオーダリングシステムを全面的にストップし、明日一日かけてシステムの交換作業が行われる。

それなのに、今月に入ってから実際に移行作業を始めてみたら、まだまだ詰めの甘いところが多々発覚。
それで病院じゅうが大混乱というわけ。

いちばんパニクッているのが医者達。
今まで他の職種の人がやっていたことも、これからはすべて医者が逐一入力しないとなーんにも始まらない、誰も動けない、という仕組みになっている。
それに使用されているソフトは、どう見てもまだまだ未熟。
字は細かく、レイアウトも全く工夫がなく見づらい、しかもやたらと確認のクリック作業を要求される。
電子化なんていっても、医者の仕事は増えるばかり。

血液内科のT先生から、入院している白血病患者さんの禁煙治療の依頼あり。
来週の禁煙外来受診という形の依頼だったが、外来は電子カルテ導入で混乱するだろうから、今週のうちに往診してしまおうと考え、病棟にいるT先生に患者さんのことを尋ねにいった。

ところがT先生、いつもは温和なのに、今日は か・な・り・とげとげしい。

『来週の外来は混雑すると思うので、今日か明日のうちに、直接患者さんのところに伺おうと思いますが・・・』

「ボクなんか来週の外来に24人も入ってます!」

『はあ・・・えーっと、昨日お電話いただいてからニコチンパッチはすでに貼り始めているんですよね?』

「一日60本も吸うツワモノなんだよ!だけど、ボクはセンセイみたいに禁煙治療に卓越していないからね!とにかくクリーンルーム入って抗がん剤治療しなきゃいけないの!だからぜったいタバコは吸えないの!」

『はあ・・・わかりました。患者さんにお会いしてきます

なんだか、アタシが悪いことして怒られてるみたいな気分になった
それもこれも、みーんな電子カルテのせいだ。
あぁ~、いったい誰のための電カルなんだ~!
これ以上、医者の雑務を増やすなー















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