かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

西の彼方に

2008年03月02日 | おんがく
ウードという楽器は知らなかった。
けれど、新聞のコンサート情報の小さな記事の「アラブの古典音楽」という文字に心引き寄せられ、一人で出かけた。

青空に映える雪山を遠くに眺め、ポリスなんぞを聴きながらご機嫌ドライブ。
最近好きでよくつけるようになったハンギングタイプのピアスがぐるんぐるんと耳元で揺れて楽しい気分を倍増させる。

向かった場所は田んぼに囲まれた町の公民館。
町の文化事業の一環なのか、入場は無料。
折りたたみ椅子の数は100前後。
集まった60名くらいの観客は周辺住民のおじさん、おばさんばかり。
ちょっと不安になったけれど、時間ピッタリにウード奏者の常味祐司氏がチュニジアの正装で登場。

『ああ、やっぱりこれだ』

1曲目を聴いて、そう思った。
ワタシの脳にまったくの違和感なく、懐かしく染み入り、心を揺さぶる。
危うくしょっぱなから泣きそうになった。

ジャンルにかかわらず、ワタシの琴線に触れる多くの曲には、みな共通しているものがある・・・
子供の頃からそんなふうに漠然と感じていた。
けれど学問としての音楽の知識に乏しいため、それがいったい何なのかがよくわからない。

うすうす気づき始めてはいたけれど、今日初めて確信を持った。
常味氏のウードの演奏を聴いて、はっきりとわかったのだ。
ワタシの心を揺さぶるモノ、その源は、シルクロードの西の彼方にあった。












コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« SとM | トップ | 通用口で »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

おんがく」カテゴリの最新記事