かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

呪文のように

2014年11月19日 | Angels' message
O小学校5年生のタバコの授業の感想文から


わたしがあの授業で一番おどろいたのことは、禁えん席ときつえん席が意味の無いということです。
わたしの父は以前までたばこをすっていなかったのに、またすい始めたのですが、ごはんを食べに行って、ごくたまにタバコをすっている父を見るのは、この授業の後つらくなりました。
やっぱりタバコは、とっても体に害をおよぼすので、父にはできるならタバコをすうのをやめてほしいなと今さらながら考えました。



わたしは「たばこの本当の話」を聞いて、初めて知ったことが二つあります。
一つ目は、受動きつえんについてです。
このことをお兄ちゃんに教えたら、「おれもうパパがタバコすっているときに近づかないようにしよう」と言っていました。
わたしもお兄ちゃんと同じことを思いました。
二つ目は、わたしが先生に質問した電子タバコの成分についてです。
私のお父さんは「タバコをやめよう!」と言って、電子タバコをはじめました。
その数日後に電子タバコについてお父さんに教えたら、「ちかいます~」と笑っていっていました。
でもわたしは大人になってからタバコや電子タバコをぜったいにすわないようにしようと思いました。



たばこについてたくさんのお話をしていただき、ありがとうございました。
たばこをすうと寿命がちぢむ、ガンができるなどの害があるので、大人になったら「絶対たばこをすわない!」と思いました。
またたばこは『まやく』だということをはじめて知りました。
家族にもたばこをすっている人がいて、「たばこやめて」って言ったけど、やめられないので、まやくってこわいと思いました。
受動きつえんもこわいと思いました。
大人になってたばこをすすめられても、すわないようにしたいし、みんなのことを止められるようにしたいです。



ぼくはまずタバコをすうと血管がキューっとなることがわかりました。
このことを聞いて家族に話したら、ぜったいすわないと約そくしてくれました。
このことを教えてくれてありがとうございました。
次にタールです。
3分クッキングみたいな音楽でやってくれましたが、365日間、水をすこしいれた入れ物に1日1本づついれていけば完成!ということがこわいと思いました。
なぜなら、それを飲んだりさわったりすると、そこからいっきにガンになったり死んでしまうことがわかったからです。すごくきけんさがわかりました。
タバコの話はとてもためになりました。ありがとうございました。


注)
最後の男の子の感想文のなかのタールの話・・・

授業では、「タール瓶」を持参している。
これは海外製授業用教材で、この瓶にはタバコの吸殻が混ざったドロドロのタール様物質が入っていて、リアルさが気に入って使っている。

タールは猛毒で発がん性物質であることを教える際に、時々私がふざけてやっていることを彼は言っている。
こんな感じ・・・

『では、タールの作り方を教えます』

「えーっ!! いいです、いいです。しりたくなーい!」

『え?知りたくないの?せっかく教えてあげようと思ったのになあ』

「いや、しりたい、しりたい!」

『OK! では、作り方です♪』

ここでキューピー3分クッキングのテーマソングを歌う。



「血管がキューッとなる」も、私が授業でやっていることそのままを記憶してくれている。

どんなふうにしたら授業の内容を子ども達の記憶に残せるかということに心を砕く。
だから、落語なんかは参考になる。

最近、さすがだなと感心したのは、女性のお笑いコンビの「だめよーん、だめ、だめ」。
あれはスゴイ。
呪文のように脳裏に焼きつく。







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