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バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集をミッコ・ペルコラのガンバで聴く

2008年05月02日 | 今日聴いたCD
テンポはかなり遅い。グールド並に遅い。それだけ静謐さと典雅さが増していると言えようか。バッハの作品の中でも特に地味な存在だが,さらに速度を落としてより微細な彫琢を見せようとするのだろうか。

もともと,この曲はどのような気分を表しているのだろうということが私にはよく掴めない。無伴奏にしてもブランデンブルクにしても,何となくイメージできるものがあったり,ノリがよかったりするのだが,この曲にはそれがない。
微温的と言おうか,湿った幸福感(笑)と言おうか,暗い明るさと言おうか,そういった印象を受ける。ある意味,非常に玄人受けのする作品。

曲の成立は不明な点が多く,ケーテン時代からライプチッヒ時代まで幅があり,曲自体もバッハ得意の使い回しもあって状況をより不明瞭にしている。特定のガンバ奏者のために作曲したのか,サロン演奏会のために寄せ集めで作ったのか不明である。
なお,このCDには,ガンバ・ソナタと同時代,あるいはよく似た作品も収められていて興味深い。

■J.S.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとハープシコードのためのソナタ集.ミッコ・ペルコラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ),アーポ・ハッキネン(ハープシコード).
ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタBWV1027,1028,1029.,トリオBWV583,584他.録音:2006年.NAXOS,8.570210


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